レポート(2014年)

労働公益団体メンバーに対する暴力行為を厳しく非難し、徹底した捜査を警察に強く求める共同声明(12月27日)

中国で活動する労働NGOのメンバーが12月26日に襲撃された事件に対して、国内21団体、1352名による共同声明が出されていたので訳しました。襲撃された労働NGOは、広東省番禺区で活動するNGO「広東番禺打工族服務部」(広東番禺ワーカーズ・サービスセンター)で、襲撃されたのはその責任者の曽飛洋さんです。
労働NGOとは、歴史的流れに応じて、何億もの労働者の合法的な権利をまもり、当然の権利をかちとるために必要に迫られて誕生した公益組織であり、たとえ困難な活動状況にあろうとも、正義を貫き、法律を守り、苦難といとわず、主張し続けるものです。ここ数年の労働者の権利と社会的安定に対して大きな貢献を果たしてきました。栄誉や褒賞を求めるものではありませんが、人身の安全は最低限の活動条件です。わたしたちは社会各界に対して、今回の悪辣なる暴力事件をともに批判の声をあげていただき、また暴力を受けた労働公益組織のメンバーに対して声援を送ることで、悪人への警告と善人への安心を願っています! <詳報>

慶盛(アーティガス)社は社会保障費用の未払いを解消し、誠実に対応せよ(12月18日)

深セン慶盛服飾皮具有限公司(アーティガス社深セン工場)は、国際的にも知名度の高いユニクロおよびG2000の衣料を生産しています。 私たちはアーティガスの工場で10~20年働いてきたベテラン労働者で、もっともすばらしい青春時代を会社に捧げてきました。いま退職する年齢となり、会社が2003年以降になってやっと社会保険に加入していたことを知りました。保険料納付が15年に満たないので、養老年金を受給することができないのです。12月初めに私たちは、会社が法令に従って社会保険料と住宅積立金を追納するように、労働者の連名で要求し、12月8日までに回答するよう求めました。しかし会社側は回答もせず、具体的な措置を講じることもありませんでした。 12月10日、会社側の回答を求めるために工場全体がストライキに入りました。  <詳報>

これは1%vs99%の運動だ ―低所得者層を踏みにじる梁振英への回答 (10月22日)

2014年8月31日、中国全人代常務委員会は、70万の香港市民のネットを通じた市民投票で表明した行政長官選挙における市民派候補が立候補できる案の実現要求を無視して、2017年の行政長官選挙と2016年の立法議会選挙の実施方法を決定した。学生たちは9月22日に授業ボイコットを決行し、現在もなお続いている全市民規模の民主化運動を引き起こした。この運動は、政治制度の民主化という明確な要求がある。21世紀の世界でもっとも経済が発達した地域の一つである香港において、その政治制度は19世紀の資本主義の状態のままにとどめ置かれているのである。立法会[香港議会]の職能別選挙区と行政長官選挙委員会の設置は、大資本や富豪の既得権をあからさまに保障・強化するものであり、それによって香港は世界でも最も貧富の格差のひどい地区の一つになっている。 <詳報>

専門家「『セントラル占拠』は香港の法治の伝統を破壊」―人民網日本語版 10月20日

「セントラル(中環)占拠」は何日も続き、依然収束していない。「セントラル占拠者」は法を知りながら法を犯しており、香港の法治の伝統に深刻な打撃を与え、これを破壊していると複数の専門家は指摘する。
北京大学法学部教授、香港・澳門(マカオ)研究センター執行センター長の強世功氏は人民網のインタビューに「西側理論も民主主義を語る際に往々にして法治を強調し、憲法と法律の範囲内で民意を表明することの重要性を強調する。返還以来、香港の反体制派は社会運動の政治文化を次第に形成し、法治の制限を少しずつ突破し、『皆がやれば法律に反しても罰することができない』という集団効果をゆっくりと形成した。今回のさらに過激な『セントラル占拠』行動は、法を知りながら法を犯しており、間違いなく香港の法治の伝統に打撃を与え、これを破壊している」と指摘した。<詳報>

日系の自動車部品工場で待遇改善を求める労働者に機動隊導入(10月22日)

10月22日、広東省東莞市の双葉金属製品有限公司の労働者数百名が、残業代カット、社会保険料未納などに抗議するストライキを打った。多数の警官によって弾圧され、暴行を受けた、7人が拘束された。日系企業の東莞双叶金属制品有限公司は東莞市大嶺山鎮の科学技術工業団地にある。 今日の午後、工員は合法的な権利を訴えたが、なんと政府担当者らが工員らに暴力をふるい、さらに警察を呼んだ。機動隊と警察犬がやってきて、暴力分子として男女の行員らを逮捕した。この情報を拡散してください。 <詳報>

香港:オキュパイへの襲撃を非難する(職工会連盟)(10/4)

これまで、ほとんど沈黙を守ってきた中国国内の政府系メディアが一斉に香港オキュパイ運動への批判を始めました。人民日報ウェブ版では、「香港の法治を堅持する」という論評、法治を守る香港政府への絶賛記事とともに、オキュパイ運動の真相、というような長いインタビュー番組の内容を全文掲載しています。
このような中国国内の動きと軌を一にするように、香港のオキュパイ拠点のひとつである旺角(モンコック)のオキュパイが「愛香港」等の親中勢力の組織的な襲撃を受けました。<詳報>

声明:政府との対話についての学生連合の回答(10月2日)

香港人のオキュパイ運動は六日目に入り、十万もの人々が市民的不服従という不協力運動を展開し、市民の立候補権の確立と職能別議席の廃止を実現するために、政府に巨大な圧力を加えている。ここ数日、政府は匿名情報として、学生との対話の希望を伝えているが、それは何よりもオキュパイ運動の圧力がもたらしたものです。
学生連合は、林鄭月娥・政務司司長[香港行政ナンバー2]との公開の対話について、早急にその具体案を提示することを求めます。これまでの数十万人もの市民的不服従からも、香港の人々はだれもが公開された責任を負うことを望んでいます。本会は、司長が数十万の香港人と同じく、公開された責任、公開された対話を望んでいることを期待します。<詳報>

香港職工会連盟 ストライキ当日の写真(9月29日)

昨日は香港の労働組合のストライキ宣言をお伝えしました。
実際の状況は不明ですが、昨日のストライキ当日の写真がいくつかありましたので紹介します。 これは香港ソーシャルワーカーゼネラルユニオンのスト集会の模様。理工大学のキャンパス内での集会。 ストには2000人が参加したそうです。
情報によると学生を防衛するために今日もストライキを続けるようです。<詳報>

香港学生連盟の無期限の授業ボイコット声明(9月29日)

無期限の授業ボイコットへ! 人々の運動は大きく広がっている!
学生連合会が呼びかけた授業ボイコットによって、不服従運動が民衆の自発的な、そして民衆が主導する運動に変化しました。この闘争の期間、市民は大きな勇気、機動性、そして理性を示しましたが、警察によって暴力的に排除されてしまいました。
学生連合会は、市民的不服従の運動を支援し、参加してくれた皆さんに感謝し、敬意を表したいと思います。現時点でも多くの民衆が金鐘、銅鑼湾、旺角の一帯に集まっており、学生連合会はできる限りの支援を提供しています。市民の皆さんにおかれましては、リスクと安全を考慮したうえで、闘争に参加するかどうかを判断してください。もちろんメインステージは最後まで市民の皆さんと一緒に堅守します。 <詳報>

民主主義のためにゼネストに決起せよ!!! 香港職工会連盟 ストライキ宣言 (9月29日)

職工盟は政府の暴力的鎮圧を強く非難する  すべての労働者に9月29日のストライキへの参加を呼びかける
香港職工会連盟(以下、KHCTU)は、非武装の学生・市民に対して警察が暴力を用いたこと、政府が香港の言論の自由と集会の自由を強権的に弾圧したことに対して、強く非難する。HKCTUは中国全人代による結論および香港政府が平和的請願者に対して行った粗暴な弾圧に抗議するために、香港のすべての労働者が明日ストライキにたちあがることを呼びかける。労働者と学生は団結し、独裁政権から政治を民衆の側に取り戻すことを迫らなければならない。 <詳報>

広州大学城、団体交渉で協定を実現し争議解決へ ふたたび抗議行動(9月10日)

広州市の学園都市の清掃労働者の争議、9月9日に5回目の団体交渉で合意に達して協定を締結したという報告が流れていました。 しかし翌日、新会社からの説明では、男性60歳以下、女性50歳以下の地元出身者だけ職場配置を行うが、それ以外の処遇は通知を待て、ということを言われたという報告が流れました。ということで全員の雇用継続を求めて9月11日からふたたび抗議行動を行っています。抗議行動には地元の中山大学の学生からの応援や、地元政府に一人一通手紙を書いて労働者の納得のいく解決をもとめよう、という呼びかけなどが発せられています。 <詳報>

ルポ:女たちのたたかい-広州大学城の環境衛生労働者のストライキ   鄭楚然 (8月29日)

女性が80%を占めるこの争議団は、2014年8月21日から、普段は雨の日も風の日も関係なく清掃をおこなってきた貝崗GOGO新天地[ショッピングモールの名前]の向かい側でおこなわれ、繰り返し彼女たちの訴えが叫ばれた。 早朝7時、彼女たちは大学城小谷囲地域事務所の前に集まり一日行動をスタートした。彼女たちの顔や服には「広電不動産[雇用主]は、ひどい仕打ちをやめてください」、「在職年数をゼロにしないで」、「9年もこき使っておいて、捨てるのですか」というシールが張られている。 <詳報>

広州の学園都市(大学城)で清掃労働者らが待遇改善・雇用継続を求めてストライキ(8月28日)

中国ではここ数年、街の道路を清掃する清掃労働者(多くがいわゆる農民工)による待遇改善や雇用継続などをもとめるストライキの報道がたくさんみうけられます。広州市でも8月に入って清掃労働者らが雇用継続や待遇改善のストライキをおこなっています。ストライキが発生したのは、広州大学などがある学園都市です。広州の発展に貢献してきたのに雇用9年目で契約が打ち切られる恐れがあるなど、労働者ら200人が雇用主の広州市不動産管理有限公司に雇用継続を求めてストライキ。市労働局、学園都市地域事務所などに陳情しています。<詳報>

広州市のスミダ工廠の組合員代表選挙ー公式と労働者のブログより(6月30日)

6月26日、中国・広州市のスミダ工廠の組合員代表選挙が行われました。
今後の流れは、この選挙で選出された組合代表による委員長ら執行部を選ぶということになるのかな?
公式組合のブログの翻訳【1】と批判派のツイッターの翻訳【2】を掲載します。<詳報>

番禺の労働者、労働組合の結成を会社に要求―省、市、区、街道の4つのレベルの組合の関与で工場と労働者が合意に
(南方工報 2014/6/13)

一ヶ月前に広州市番禺区のスミダ電子廠(以下、スミダ)の労働者からの訴えを受け取った。この工場には組合がなく、労働者は工場と社会保険料の追納問題を協議するときの力不足を感じ、組合結成を要求する過程においても困難がつきまとっていたという。先日、省、市、区、街道の四つのレベルの総工会の強力な支持のもと、スミダ労働者の労働組合結成の望みに曙光が訪れた。<詳報>

スミダ電機の現地工場で組合結成の動き―中国スミダ労働者から働く仲間への訴え(6月11日)

世界各地で生産する日本のグローバル企業、スミダ電機(スミダコーポレーション)の中国工場で組合結成の動きです。スミダ電機は1984年から中国・広州市番禺区で委託加工を行っています。89年には韓国マサン自由貿易区の工場閉鎖で、韓国労働者が来日闘争。(くわしくはNPO労働相談センターのブログに。)現在は、本社を中央区日本橋に移し、グローバル企業になっています。中国現地では「勝美達」という名前で経営。その中国スミダの委託加工工場で組合結成、そして会社による妨害の動き、という話です。 <詳報>

深センの労働者、呉貴軍さんが一年ぶりに保釈(5月29日)

何度かお伝えしてきた中国・深センの労働者、呉貴軍さんが、公共場所秩序騒乱罪の容疑で拘留されてから5月23日で一年が経過しました。5月12日には3回目の法廷(前二回はどちらも実質延期)が開かれ、7名の仲間が呉さんの無罪を証言しました。5月27日、証拠不十分で29日午後3時に保釈されるとの連絡が弁護士に入り、5月29日午後、呉さんは一年と1週間ぶりに保釈されました。完全なでっちあげ逮捕・起訴なので、無罪をかちとるまでたたかう所存のようです。<詳報>

2014年メーデー(台北)
派遣労働者を最先頭に万余の街頭デモ:「低賃金は国恥」 労働部の前で衝突

今年のメーデーは大雨の中、数十の労働団体と労働組合が「低賃金反対、派遣労働禁止」を主要な訴えにして、一万人を超える労働者にケダカラン大通にあつまり、労働部までのデモをおこなった。デモは最後に「低賃金は国恥」「派遣労働が元凶」「貧富の二極化」「経済貿易で誰をもうけさせる」という四枚の大きな垂れ幕を、労働部の庁舎に立てかけようとしたが、警察が妨害して庁舎に近づけず、押し合いになり、警察を[当初の合意通りの]庁舎の軒先内まで押し返して、予定時刻の4時半に行動は終了した。(王顥中  苦労網記者)<詳報>

深セン労働者のメーデー声明「社会保険の権利を実現し、社会保険追納細則の実施を!」

わたしたちは深センで長年働いてきた現場労働者です。80年代に出稼ぎでやってきたものもいます。「改革開放」の初期、わたしたちは特区の発展、祖国建設という国の呼び掛けにこたえて深センにやってきました。多くのものが当時は未成年でしたが、いまでは子どもにまで恵まれています。やってきたばかりのころは青春さえあればとおもっていましたが、老いた今では安心して故郷で晩年をおくりたいと思っているものもいますし、またある者は、深センで伴侶と出会い、結婚し、家庭を築き、ここで生涯を送りたいと思っています。農民工である私たちはこの街で享受することのできる権利と待遇は一ランク低いものであることを知っています。事実はこのように残酷であっても、家族のためにこの苦難を引き受けるつもりです。(続き)

中国:国内の労働NGO15団体が裕元ストライキ労働者支援の公開書簡(4/25)

裕元靴工場でのストライキですが、中国国内の15の労働NGOが連名で4月25日に公開した書簡を紹介します。ストライキの当初からインターネットなどを通じてスト労働者に対して提言していた労働NGOの深セン市春風労働争議服務部の張治儒さんが4月22日から連絡が取れなくなり心配されていましたが、東莞市当局に身柄の自由を制限されていたようですが、25日に無事に深センに戻ったと自らのブログに投稿があったようです。しかしまた当局(深セン市?)から事情聴取を受けているとも。もう一人のスタッフ、林東乃さんもまだ行方しれず。事務所は捜索を受けたり、と大変な状況。<詳報>

香港:中国広州の靴工場ストライキへの支援と企業責任を求める団体署名(4/24)

中国広東省東莞市の運動靴工場でのストライキについて、香港の労働団体や労働組合などが、ブランド各社の責任を追及する国際署名「ブランド企業各社への公開状―裕元に対するNike, Adidas, Timberlandなどの監督責任共同で責任を負うべき 労働者の逸失利益を賠償すべき」を呼びかけていました。4月25日時点で香港および海外の31の労働団体、労働組合などが署名しています。<詳報>

台湾の労働組合等が中国東カンのストライキ支援の行動(4/23)

先日お伝えした中国広東省の東カンの台湾系企業、裕元靴工場のストライキですが、裕元の親会社である宝成グループがある台湾の労働組合や労働団体が連名で、スト支援などの声明を出し、4月24日には、宝成グループやシューズブランドの店舗への抗議行動を行いました。<詳報>

裕元靴工場の大ストライキは労働者の権利意識の覚醒である:人民日報(海外版)4月19日

ここ数日、[広東省]東カン市の裕元靴工場の工員らが「社会保険料、住宅積立金を返せ!」と書かれた赤い横断幕を掲げている。報道では、社会保険料をめぐる紛争で、東カン裕元靴工場で連日の大規模な操業停止時が発生しており、現地の複数の工場地区に波及しているという。労働者によると、社会保険料の納付率は、会社は給与支払い総額の11%、労働者は8%と定められているが、工場はその11%を支払っていなかったという。情報によると、争議に参加している労働者の数はこの会社の工員の過半数以上という。これは世界最大の国際ブランド委託の靴製造工場が全面的に生産停止に陥る危機を意味している。<詳報>

労働争議に参加した労働者に対して、建国以来最初の「大規模」逮捕・起訴で12人が有罪判決
(広州中医薬大学病院) (4月15日)

広州の病院で発生した労働争議で逮捕された12人の警備員に対する判決がでました。9名に実刑判決です。担当の弁護士によると、労働争議でいきなり刑事逮捕され12人も起訴されるのは中華人民共和国始まって以来の事で、これが今後スタンダードになると大変なことになる、とのこと。労働NGOの「労工互助網」から訳しました。資料につけられている弁護士の意見書や陳述は長いので省略しました。すいません。逮捕された12人の警備員は病院側の脱法的派遣労働に対して正当な回答を求めていました。<詳報>

深センの呉貴軍さん法廷で2回目の審理(4月4日)
被告席に座るのは私ではなく、腹黒い社長、官僚的な政府職員の方だ

これまで何度か既報の中国・深センの労働者、呉貴軍さんへの弾圧の続報です。4月4日に二回目の裁判が行われました。呉さんの陳述の一部が伝わっていますので紹介します。
私は無実です(呉貴軍)
「今日、被告席に座るのは私ではなく、悪徳な資本家、腹黒い社長、官僚的な政府職員のほうです。」
「深センの経済的建設に私たち農民工は不可欠でした。しかし私たちは[解雇]補償を受け取ることもできず、関係する政府部門も解決の手助けをしてくれませんでした。」
「私は11ヶ月も拘束されています。あまりに長すぎる弾圧です。看守所のなかのクスリ密売業者や強盗などは、私のような変わったヤツのことをあざ笑うのです。私自身のことをあざ笑うのではありません。私のような良知正義の人間が拘束されていることをあざ笑うのです。」<詳報>

労働団体がサービス貿易協定反対の声明ー戦線は5月1日のメーデまで続く(4月5日)

蘋果日報 台湾版 2014年4月5日
団結工聯、多くの県市産業総工会、全国閉鎖工場労働者連線、全国教師労組総連合会など17の労組と労働団体が今日発表した共同声明は中台サービス貿易協定に反対し、貿易の衣をまとってはいるが、実際にはサービス貿易の自由輸出という核心があり、サービス貿易協定を通じて、競争力のある中国資本が台湾でサービス拠点を展開することを可能にすることで、すでに過剰供給状態にあるサービス市場への新規参入によって、地元企業の値下げ競争の消耗戦を引き起こし、この競争のなかで労働者にはさらなる犠牲が押し付けられることになる。<詳報>

3・18 青年たちの立法院占拠 (3月21日)
ブラックボックスのサービス貿易協定に反対する行動宣言

台湾の労働者にも大きな影響をおよぼす中国と台湾のサービス貿易協定の締結に対して、与党国民党の強引な議事運営に対して、青年を中心に数百人が台湾の立法院(国会)になだれ込み、議場を占拠するという闘争が3月18日から続いており、サービス貿易協定締結の撤回および「サービス貿易協定監督法」案の制定を求めています。<詳報>

「広州女性労働者セクシャルハラスメント調査研究報告 」

工業団地で出会う女性労働者は、生理期間中の作業における適切な保護の欠如、妊娠退職強要の常態化、産休が取得できないなど、さまざまな問題に直面している。なかでも職場におけるセクシャルハラスメントは普遍的な問題である。
よく見かけるセクシャルハラスメントの事案は、被害者が非難の対象となり、譲歩や我慢を強いられるという状況である。また、企業による予防措置の欠如、被害女性に対する地域の支援欠如、セクシャルハラスメントに対する社会全体の認識不足あるいは意識的な回避など、対策の道筋が欠如していることで、女性労働者が孤立無援の状態となっている。
わたしたちは11月25日の女性に対する暴力廃絶の日に、アンケートおよび面談調査研究を通じて、女性労働者が直面するセクシャルハラスメント問題を浮き彫りにし、企業におけるセクシャルハラスメント予防メカニズムを推進し、政府による対策および主管部門の明確化を求めるものである。<詳報>
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IBM x86サーバー深セン工場のストライキ (2014/3/7 財新網)

レノボ(聯想)との合併にむけて、IBMは深セン製造工場の1000余名の処遇をめぐり、経済賠償金に関して労使双方で対立が発生している。
3月7日、IBMのx86サーバーを製造する深セン生産基地の労働者らおよそ1000人が、これまでと同じく9時にタイムカードに打刻したのち、深セン福田の保税区の7階建てビルの前に集合し、一日ストに突入した。

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台湾:労働部誕生の初日に労働団体が抗議行動―「労凍部」の冷たい仕打ち打ち砕け (2014/2/17)

台湾では労働行政を所管する労働委員会が、労働部(労働省)に格上げされ、2月17日には省庁ビルの看板を新しく設置する式典が開かれましたが、それに対して労働団体が抗議行動を行いました。
「派遣労働者の保護のため」として「派遣労働者保護法」が労働委員会で可決され、この月末にも行政院(内閣)で審議されるようで、多くの労働団体が「派遣労働者を保護する法律ではなく、派遣企業の利益を保護する法律だ」と批判を強めています。

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たくさんの呉貴軍たちと中国の夢 (2014/2/14)

中国深センの香港資本工場の移転にともない、労働者らが正当な補償をもとめた争議のなかで、中心的な活動家と見られた呉貴軍さんが、2013年5月23日に警察に拘束・逮捕された事件は、何度か紹介させていただきました。
それから2ヵ月後の7月29日になってやっと地元の検察に送検されましたが、その後、地元検察局は一端身柄を警察に差し戻して補充捜査を行うよう二度(9月と11月)も要求。本来であれば嫌疑不十分などで不起訴処分とすべきですが、これによって長期拘留がつづき、裁判が延ばし伸ばしになる事態となっていました。
そしてついに、地元の深セン市宝安区人民検察院は、今年1月21日に正式に呉さんを「交通秩序集団騒乱罪」の嫌疑で起訴しました。

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廬暉臨:政府と富豪は農民工生産体制から恩恵を受けている

改革開放の30年は、農民工と呼ばれる膨大な集団を生み出した。我々は「農民工」という用語を普通に使っているが、実際には農民工は高度に中国の特色ある現象であり、極めて奇怪な現象である。農民工生産体制の受益者は国家と資本である。GDPに占める財政収入の割合は高まる一方であり、通俗的な言い方をすれば国家は金持ちになった。
中国の農民工体制は、労働力の生産と再生産と分離させる。農民工のかなりの部分の再生産は農村に押し込まれ、資本が農民工に支払う賃金は完全な都市労働者の賃金ではなく、尊厳ある都市住民生活を維持することは不可能である。

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深センの工場で100名余の児童労働か
一日12時間労働 ピンハネも横行  (2013年12月31日)

「私たちは5年生、6年生になった途端ここに来たの!」 深セン市宝安で充電器や磁気性部品を生産する企業で12~13歳の児童ら139名が、月給わずか2000元で雇用されている。毎日の労働時間は12時間に達している。当局によると児童労働の疑いもあるとのことで、調査チームが調査に乗り出している。<詳報>