JCLIF レポート

こんばんは。会員のIYです。

昨日はメーデでした。中国深センではたらく1200名の労働者の連名による訴えをささっと訳してみました。

原文は http://weibo.com/caowo189

深セン労働者のメーデー声明
社会保険の権利を実現し、社会保険追納細則の実施を!

わたしたちは深センで長年働いてきた現場労働者です。80年代に出稼ぎでやってきたものもいます。「改革開放」の初期、わたしたちは特区の発展、祖国建設という国の呼び掛けにこたえて深センにやってきました。多くのものが当時は未成年でしたが、いまでは子どもにまで恵まれています。やってきたばかりのころは青春さえあればとおもっていましたが、老いた今では安心して故郷で晩年をおくりたいと思っているものもいますし、またある者は、深センで伴侶と出会い、結婚し、家庭を築き、ここで生涯を送りたいと思っています。農民工である私たちはこの街で享受することのできる権利と待遇は一ランク低いものであることを知っています。事実はこのように残酷であっても、家族のためにこの苦難を引き受けるつもりです。

人生のもっとも輝かしい年月を、私たちは深センで過ごしました。春節の数日間は、ふるさとで過ごすことができますが、その他の日々はこの街で、いつでも取り換え可能な部品のような日々を過ごしてきました。この街は私たちの国に対する信頼、そして法律に対する信頼を徐々に失わせてきました。きらびやかで繁栄した様相ですが、そこには不公平が充満しています。東カン裕元の働く仲間たちは社会保険料の納付不足について抗議しましたが、私たち深センで働く者も同じような状況にあります。私たちは東カン仲間たちに同情し、その要求を支持し、また自らの合法的な権利を実現しようとするものです。

私たちは深センの多くの工場で働いていますが、なかには国内では模範的職場として、また国際的にも著名なブランド請負工場で働いている者もいます。しかし私たちの社会保険(とくに養老保険、医療保険、出産育児保険、住宅積立金)はそもそも加入さえしていないのです。これは違法ではないでしょうか? 国の法律では、まさに違法なのです!わたしたちは国家の社会保険政策の実施にともない、改善されることを願ってきました。しかし未だに問題は深刻なままなのです!

2013年1月1日、深セン市は養老保険の追納についての規定を実施しています。これによってそれまでの違法状態を解消できると私たちは期待しました。しかし大きな期待は大きな失望に変わりました。それは単に紙の上の空文にすぎず、具体的に追納する方法の条文さえなかったのです。私たちのなかには、連名で社会保険局に訴えて社会保険料追徴の申請をしたり、工場側との交渉によって追納したり、あるいは闘争によって工場に追納させたり、それぞれの方法で要求を実現したものもいます。それは市の規定が空文であったからです。工場側は労働者の要求に応じると言いながら、市の側の細則がないことから全額追納をせず、従来からの慣例である2年に遡ってのみ追納するというやり方をとってきました。なんという悲喜劇でしょうか。私たちは今年の1月にも、連名で社会保険局に手紙を書いて、社会保険料の追納に関する細則を改正することを訴えましたが、いまだにいつになればそれが実現するのかもわからない状態です。

今日は5月1日のメーデで、労働者の祝日であることから、私たちは社会各界にむけて、深センの労働者の理にかなった要求に関心を持つことを呼びかけるとともに、深セン市社会保険局に対して早急に社会保険料追納細則の確実な実施と早期に政策を実現することで、激化する労使矛盾の緩和の実現を求めるものです。私たちが取り戻したいものは、わたしたちの青春と血と汗であがなった社会保険の権利であり、そしてこの国の法律とこの街に対する信頼なのです!

私たちを支持するすべての友人と社会組織が、この連名の署名に参加することを希望します。この訴えは同時に深セン市社会保険局と深セン市政府に提出します。ありがとうございます!

恵科、宝德、奇利田、龍基、華為、富士康、哥士比、高科、英宝、力嘉など101社の工場で働く1200名の働く仲間より

<2014年 後半>

<2014年 前半>

2012年
2013年
2015年