JCLIF レポート

こんにちは。会員のIYです。

先日のメールですこし触れた広州の病院で発生した労働争議で逮捕された12人の警備員に対する判決がでました。9名に実刑判決です。担当の弁護士によると、労働争議でいきなり刑事逮捕され12人も起訴されるのは中華人民共和国始まって以来の事で、これが今後スタンダードになると大変なことになる、とのこと。
  労働NGOの「労工互助網」から訳しました。資料につけられている弁護士の意見書や陳述は長いので省略しました。すいません。逮捕された12人の警備員は病院側の脱法的派遣労働に対して正当な回答を求めていました。
 この警備員らを含む病院労働者ら120余名らの要求など、また時間を見て紹介したいと思います。

原文はこちら。

裁判所の様子や釈放された3名の労働者らと支援の仲間の写真などもあります。


以下、抄訳。

労働争議に参加した労働者に対して、建国以来最初の「大規模」逮捕・起訴で12人が有罪判決
(広州中医薬大学病院) 2014年4月15日

今日(4月15日)午後、広東省広州市白雲区人民裁判所で広州中医薬大学病院の12名の警備員(孟、欧、馬、何、胡、古、張、鍾、李、楊、陳、鄭)の公共秩序かく乱罪容疑に対する裁判が開かれた。段毅・主任弁護士は「サウスチャイナ・モーニングポスト」の取材に対して、これは1949年の建国以来、労働争議に参加した労働者[原文は「維権工人」:訳注]に対して行われた最初の刑事裁判であり、有罪判決となれば、労働争議に参加する労働者に対して地方政府が厳しく対処するモデルとなる恐れがあると答えた。


労働者の代理人としてこの事件の弁護を行う広東労維弁護士事務所の段毅氏によると「私が探し当てたこれまでの資料のなかで、このようなケース、つまり一回の労働者の行動で刑事逮捕され、人数も12人に及ぶケースは、共和国の歴史でもはじめてのことだ」。
 また、逮捕という法的意義は、行政的拘置や違法な拘留はまったく異なり、「逮捕は起訴、裁判、そして判決を意味する」と述べた。

裁判では、孟、鍾、鄭の3人に9ヶ月の有期刑、欧、古、張、李、楊、陳の6人には8ヶ月の有期刑、馬、胡、何の3人は社会秩序かく乱罪は成立するが、刑事罰には処さないという判決が下された。

資料1:孟等12人は社会秩序かく乱罪には当たらないことに関する法律意見書(略)

資料2:孟の社会秩序かく乱罪事件についての弁護陳述(広東労維弁護士事務所 段毅 弁護士)(略)


資料3:写真説明 2013年8月19日、広州中医薬大学付属第一医院の外来病棟で十余名の警備員が高さ10mのガラスのテラスに登り、警備員らの要求に対して病院側が向き合うことを訴えた。一日の対峙を経て、午後5時過ぎ、警察がテラスに登り警備員らを連行した。


<2014年 後半>

<2014年 前半>

2012年
2013年
2015年