JCLIF レポート

こんばんは。会員のIYです。

台北のメーデの様子が苦労網に掲載されていたのでざっと訳してみました。
原文ページには写真もあります。

原文 http://www.coolloud.org.tw/node/78516

2014年メーデー(台北)
派遣労働者を最先頭に万余の街頭デモ――「低賃金は国恥」 労働部の前で衝突

王顥中  苦労網記者 責任主編:陳韋綸

今年のメーデーは大雨の中、数十の労働団体と労働組合が「低賃金反対、派遣労働禁止」を主要な訴えにして、一万人を超える労働者にケダカラン大通にあつまり、労働部までのデモをおこなった。デモは最後に「低賃金は国恥」「派遣労働が元凶」「貧富の二極化」「経済貿易で誰をもうけさせる」という四枚の大きな垂れ幕を、労働部の庁舎に立てかけようとしたが、警察が妨害して庁舎に近づけず、押し合いになり、警察を[当初の合意通りの]庁舎の軒先内まで押し返して、予定時刻の4時半に行動は終了した。

労働団体が準備した四枚の大型垂れ幕

(写真)労働団体が準備した四枚の大型垂れ幕

台北市産業総工会理事長の蒋萬金は、デモのスタート地点でメーデー宣言を読み上げた。台湾は長年の間、長時間労働で低賃金、物価は年々上昇するが、16年も賃金が上がっていないという問題を強調した。蒋萬金理事長によると、政府と資本家は一緒になって自由化経済を推進し、資本家に対する各種の減税措置を講じ、自由貿易協定の締結で資本移動を促しているが、それは99%の人々の公平正義を犠牲にしたものである。デモ呼びかけ団体の主張は、全面的な賃金見直し、労働時間の短縮、労働検査の実施、週休二日、職業にかかわらず労基法を全面的に適応すること、である。

デモでは六つの要求を提起した。(1)労働条件防衛、労働者の生活保障を。(2)自由貿易アイランド反対、労働のフレキシブルかに抵抗しよう。(3)完全な労働三権、組合自主を保障せよ。(4)リタイア後の尊厳を、退職者の権利の切り下げは許さない。(5)全人民の資産防衛、めちゃくちゃな金融M&A反対。(6)政府株の放出を中止し、国営事業の民営化反対。これらの6大要求はさらにそれぞれ細目に分けられ、合計20ちかくにもなる。

今回のデモは特に派遣労働などの非典型労働者が先頭を牽引し、「派遣」問題を焦点化させた。労働団体は、労働部が先日提起した「派遣労働保護法」に対して、本当に派遣労働者を保護するものになっていないと批判し、条文のなかに派遣労働を廃止する期日を記載し、将来的には派遣労働を禁止することを要求した。そのほか、金融業界で働く労働者と労働組合も「めちゃくちゃな合併に反対する」というスローガンを掲げ、金融管理監督委員会が先日公表した国有持ち株の金融機関の統合を批判した。

3月のサービス貿易協定反対の立法院占拠行動、林義雄(元民進党主席)の第四原発反対ハンスト、反核団体による街頭座り込みなどの大規模な社会闘争につづいておこなわれた今年のメーデーには、従来の労働組合や労働団体だけでなく、立法院占拠の際に立法院の外で続けられてきた「賤民解放区」「二階の奴隷労働者」など、新しい顔がデモ隊に参加した。また数百名の青年らが「警察の労働組合結成を支持します」という横断幕を掲げてデモの最後尾を飾り、従来とは違う光景が見られた。

午後2時、デモ出発

(写真2)午後2時、デモ出発

低賃金は国恥」「派遣労働が元凶」「貧富の二極化」「経済貿易で誰をもうけさせる」という四枚の大きな垂れ幕

(写真3)「低賃金は国恥」「派遣労働が元凶」「貧富の二極化」「経済貿易で誰をもうけさせる」という四枚の大きな垂れ幕

デモ隊は労働部へ

(写真4)デモ隊は労働部へ

警察はすでに労働部前で阻止線。労働部はシャッターが下りている

(写真5)警察はすでに労働部前で阻止線。労働部はシャッターが下りている

労働部前で警察ともみあいに。

(写真6)労働部前で警察ともみあいに。台北市産業総工会の陳淑綸書記長によると、警察とは事前に労働部の軒先までという約束をしていたが、警察はその約束を守らなかった

警官の労働組合結成支持の声がデモ全体に響く

(写真7)警官の労働組合結成支持の声がデモ全体に響く

<2014年 後半>

<2014年 前半>

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