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台湾:エバー航空スト、奮闘の17日間で締結された団体協約とは?(7/7)

7月6日に団体協約を締結して解決したエバー航空の客室乗務員が加盟する桃園市客室乗務員職業組合の17日間に及ぶストライキには、2300名の客室乗務員が参加しました。以下は、台湾の社会運動ウェブメディア「焦点事件」の報道の訳です。交渉妥結後にエバー航空本社前に設置されたストライキ・テントでの報告集会の様子も画像でUPされています。

原文:長榮空服員罷工》苦戰17天 團協簽了些什麼?

最後の記者会見には、労使双方とともに労働部(省)の部長、桃園市長なども顔を見せています。

記者会見の模様(映像

桃園市客室乗務員職業組合のfacebook

以下、「焦点事件」からの翻訳です。

<会員=I・Y>

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エバー航空客室乗務員スト:奮闘の17日間で締結された団体協約とは?

2019年7月6日

焦点事件 記者 王子豪

【写真】団体協約締結後、南?[桃園空港近く、エバー航空の本部がある]のストライキテントに戻った組合交渉代表らは夜の小集会を行った。集会では最後に組合員たちがステージに上がり、スト檄布にピンクの塗料で手形を押した。手形を提起した組合員は「これをずっとやりたかったの。17日間待ってやっと実現した」と語った。(撮影:王子豪)

客室乗務員労組は7月6日にエバー航空と団体協約を締結し、ストライキは9日には完全に解除されることとなった。6月28日、エバー航空の林宝水会長が組合に対して「話がしたい」と持ちかけ、「6・28提案」を提起した。その日の夜に組合は投票を行った。翌6月29日に提案を受け入れることを決めたが、その日の午後に会社側は、組合が提起した「争議後の処分禁止条項」を拒否したことで協約は締結されず、ストライキは継続した。またその後に伝えられた会社側の「平和義務条項」によって双方の隔たりが拡大したが、7月6日に最終的に合意に達した。6・28案では詳細が不明確だった「争議後の処分禁止条項」と「平和義務条項」の具体化がもたらした結果である。

◎組合の「争議後の禁止処分条項」

6月29日に組合が提起した「争議後の処分禁止条項」は、「組合員資格およびスト参加は組合が認定する」「スト参加の組合員の権利をスト以前の状態に回復する」「会社はスト参加者に対して法的追訴および補償請求は行わない」「不当労働行為については労働部[省]不当労働行為審査委員会が認定した後は、会社はそれ以上の再審査申請を行わないこと」。

このうちストライキの条件は組合が決めるという原則について、7月2日の交渉では、押し通すことができず、案件ごとに処理することになった。これは「18人のスト参加」(※)問題を含む、ストライキ期間中に「職場放棄」と認定された27人に関係する。この問題は労使双方が推薦する委員3人から構成される調査委員会によって結論が出されることになった。今後もし同様の案件が出た場合も、この方法で対処することになった。

(※)訳注:ストライキ指令が出された6月20日16時の時点で、搭乗手続き業務をしていた18人の客室乗務員がストライキに参加したことに対して、会社が「職場放棄にあたる」として処分することを明言していた問題

「ストライキ以前の権利を回復する」という部分について、そのうち一番重要になるのは、5月8日に会社が出した通知である。赤字を理由に年末一時金と賃上げを凍結し、優待チケットも廃止するが、ストライキに参加しない職員についてはこの限りではないとした内容である。このうち年末一時金と賃上げについては組合員と非組合員を区別はせず、優待チケットの廃止についても会社側はストライキ参加者を対象にしたものではなく、「制度は全廃し、会社に貢献した職員への新しい奨励制度を設ける」としていた。

7月6日の交渉では、一か月のうちに他社の航空券購入に対する優待制度は復活させるが、エバー航空のチケットについては、漸次的な復活を計画しており、今後二か月のうちに別途協議することとなった。労働部[省]と桃園市政府は6日の交渉後の記者会見で、優待チケットに関する福利厚生は「原則一致」を順守すべきだと述べた。

組合が提起した「再審査請求は行わない」ということについては、会社側は「もし組合の側が今回のストライキは法律にのっとって行われたというのであれば、会社はそれを尊重する」ことを約束した。「不当労働行為と認定された後は再審請求をおこなわない」という条項については議論がされなかった。

◎会社側の「平和義務条項」

会社が提起した「平和義務条項」は、6日の文言協議で、組合は3年間はストライキを打たないことに最終的に合意した。しかし「労使紛争処理法」[労組法の間違いか?]第35条第2項の権限は保留する、つまり会社が労働組合を弾圧する不当労働行為、あるいは不誠実団交があれば、組合はスト権を行使することができる、ということである。

会社が提起した「平和義務」にあった「職員に対する嫌がらせ、排除、差別などの違法行為あるいは不当な対応を行ってはならない」、「会社、会社役員、職員、株主などに対して事実に基づかずに侮蔑したりけなしたりしてはならない。違反者には違約金を科す」「団体協約事項に関するストライキをしてはならない」という要求のほか、他の労使紛争でも持ちだされるスト予告期間「ストライキの30日前にはストの期日、時間、ピケ方式を通告しなければならない」という要求について、「嫌がらせ、差別」「侮蔑」の条項については他の法律の範疇であり、また「スト予告期間」についても3年間はストを打たないという合意があるということで、[すべて]協約の文言から削除した。

◎その他の重要な合意内容

他の条項については、おおむね6月28日に提案がベースになっている。「待遇の改善」については、時給計算の「日払い費」をフライトごとに計算する「飛行安全服務報奨金」にすることで合意した。これにはフリーライダー禁止条項を付けなかった。

「飛行安全服務報奨金」の計算方法は、BRで始まるフライトコードで長距離便には500元、短距離便には300元の飛行安全服務手当が支給され、PNC便(2チーム、片道勤務)はその半分となる。エバーが航空機と乗務員をリースしている立栄航空(UNI AIR)のB0便は、エバー社内の「立栄フライトチーム」の客室乗務員が搭乗するが、国内の短距離便に何度も搭乗するので、手当の算出法は別途行うことになった。

いわゆる「過労航路」については、組合は「Uターン」(同じフライトチームで戻ってくる)航路の一部を、渡航先で一泊する勤務体系に改善するよう求めていたが、BR198、BR108、BR184の三つの東京航路について、10月から3月の冬季6か月間について一泊勤務とすることで合意した。BR716北京航路については6月から8月の雷雨期と4月の滑走路保守時期の4か月間を一泊勤務とすることになった。

会社側が拒否してきた「取締役会への労働側代表の参加」については、組合側も形式には固執せず、「経営方針の決定の透明性」という中身を追求することになった。定期的な労使の意思疎通、減員や渡航先での休憩時間を削減する際は、組合と交渉しなければならないことも団体協約に盛り込んだ。客室乗務員への処分を決める「人事評価委員会」には客室乗務員が選んだ5名の教官を入れて、ローテーションで委員会に関与することとし、発言権と投票権のある陪審委員を一人選出して、ほかに一名の客室乗務員が当事者として同伴する協約を結んだ。

台湾:エバー航空客室乗務員組合がスト突入(6/21)~(7/7)

<6/21>

昨日、台湾のエバー航空(長栄航空)の客室乗務員らが加盟する労働組合が、経営側との労使交渉が決裂し、16:00からストライキに突入しました。

組合は桃園空港のある桃園市の「桃園市空服員職業工會」です。

以下、中国語ですが情報まで。

Facebookはこちら

交渉の全経過はウェブ中継で公開(録画)されています。

16:00のスト開始とともに、エバー本社前でピケをはっての集会に突入。

こちらはストライキ宣言。やや長いので、おって翻訳します。

6/20には南部の高雄の組合員も北上してストに合流。

がんばれ!
加油!

<I・Y>


<6/26>

6/20の夕方16時からストに突入したエバー航空客室乗務員組合ですが、7日目の今日もストは続いています。

同組合のfacebook

6/22には韓国民主労総からも連帯メッセージ届いてます。

時間が取れず翻訳できていませんが、運動側の報道もたくさんあります。以下、紹介まで。

ピケットラインを巡る攻防:スト一日目(焦点事件)

エバー航空ストの8つの要求(苦労網)

嵐のなかのコンセンサス:離島線は通常運行(焦点事件)

ちょっと翻訳する時間がとれませんが、エバーの日本便のなかでも労災事故が発生したりしてます。
がんばれ!加油!

<I・Y>


<7/3>

香港の件などで忙しくて、エバー航空のストライキの続報などお伝えできませんでしたが、昨日、12時間にわたる団体交渉で合意して、ストライキが解除となりました。

どの程度の要求を勝ち取ったのかなど、ちょっと時間がなくてまだ確認していませんが。とりあえずリンクのみ。

団体交渉で合意、スト解除へ(写真あり)

ストライキ支援集会(人権弁護士らも支援、映像、画像あり)

桃園市客室乗務員職業組合facebook

とりあえずよかった!

<I・Y>


<7/4>

当該組合のfacebookに7月3日付で英語のメッセージがありましたので紹介しておきます。

Call for Solidarity
Taoyuan Flight Attendants Union Calls for International Solidarity for Its Strike against Blatant Union Busting Attempt of EVA Air
July 3, 2019

<I・Y>


<7/5>

ごめんなさい、エバー航空客室乗務員が加盟している組合、スト解除してませんでした!

スト後の処分をめぐって協約が締結できておらず、ストは継続中です。経済的要求項目は妥協できるが、合法ストに対する処分は一企業の問題ではなく台湾全体の労働者の問題であり、受け入れられないというのが組合のスタンスのようです。

これもまた翻訳する時間なくて申し訳ありませんが、エバー航空の組合・スト敵視の姿勢は台湾全体の問題であり、政治の問題でもある(来年1月総統選挙)ということで、エバー航空の組合員たちは、スト継続への支援と資本への圧力を訴えるべく、全国行脚をしています。

facebookに全国連帯行脚の様子があります。

もちろんこれは一台湾だけの問題ではないと思います。

加油!

<I・Y>


<7/7>

台湾:エバー航空スト、17日目で協約締結し解決へ

昨日、桃園市の仲介による団体交渉が行われ、労使が合意に達し、協約が結ばれました。ストは9日の24時をもって解除されることになりました。

エバー航空、CA労組と団体協約 スト決行から17日目/台湾

詳しい合意内容は現地の運動メディアでも報じられていますので、今日中に訳して送ります。

長榮空服員罷工》苦戰17天 團協簽了些什麼?2019/07/06焦點事件記者王子豪報

とりあえずの一報です。

<I・Y>

HKCTUは6・17ストで法案改悪を阻止する<6/14> なぜデモ参加者数が200万+1人なのか <6/20>

逃亡犯の中国送還条例に反対する (続報2)

香港:HKCTUは6・17ストで法案改悪を阻止する<6/14>

香港では6/20の容疑者引き渡し条例の改悪に抗議する運動が続いています。民主派のナショナルセンター香港職工会聯盟(HKCTU)は、6月17日に条例改悪反対のストライキを打つことを決めました。

翻訳する時間はないのですが、facbookにはストの説明やQ&A、今日の記者会見の映像などがUPされています。

https://www.facebook.com/HKCTU/

もちろん労働組合の多数派は、中国政府寄りの工聯会なので、ストライキの影響力がどれほどあるかは不明ですが、たぶん2014年の雨傘運動の時にはストライキは打てなかった(と思う)ので、必死度は前回以上かも。もちろん政府の方も。

加油!            <IY>

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香港:なぜデモ参加者数が200万+1人なのか <6/20>

すこし間が空きましたが、香港の容疑者送還条例反対について、労働者のはなしなのでこちらのMLでもシェアします。重複ご容赦。

6月16日に行われた巨大なデモ。日本では「200万人デモ」とか「200万近いデモ」などと報じられていますが、主催者の「民間人権陣線」はハッキリと、「2000001人デモ」「200万+1人デモ」と言ってます。

この「1人」は、15日夜に工事現場のビルのうえで「反送中No Extradition To China」という横断幕を掲げた抗議行動の最中に転落して亡くなった35歳の男性も、みんなと一緒に参加したという意味が込められています。

HKCTUが呼びかけた「6・17ストで条例反対!」では、集会の冒頭に彼のために1分間の黙とうがありました。黙とうの説明はこうです。「烈士」とは大義のために犠牲になった人への尊称です。

「2019年6月15日、わたしたちとともに送還条例に反対してきた梁烈士はこの世を去りました。わたしたちは、信義を守り、故郷を愛し、民主と自由を守るために、生命の危険を顧みずに暴政とたたかった仲間を失いました。私たちは知っています。あなたは建設労働者として、5年前(の雨傘運動のとき)に私たちと一緒にオキュパイ(占拠)に参加したことを。あなたが去ってしまったことに最大限の悲しみと憤りを感じるとともに、香港のためにあなたが犠牲を払ったことに敬意を表します。あなたがビルから墜落したとき、わたしたちの思いもあなたと一緒にありました。あなたが去ってしまったことを信じられません。ですがあなたの身体は去ってしまいましたが、あなたの魂は私たちとともに在り続けるでし
ょう。これまでと同じように、あなたは闘争の最前線に在って、政府による不正義な控訴にも恐れることなく、警察の暴力で負傷した民衆を守りつづけるでしょう。あなたの名前を知らない人もいるでしょうが、あなたはこれからもずっと私たちと一緒です。」

35歳の建設現場の労働者が選んだ抵抗の場所は、建設中のビルの上でした。一部では「抗議の自殺」とも報道されたようですが、転落するシーンを映像でみたのですが、ビルの上で数時間抗議していた末に、数名の救護要員につかまれた服が脱げた拍子に転落した、という感じでした。

こちらに中国語ですが報道や写真がありますので、紹介しておきます。<原文>
条例の改正案は撤回されておらず、警察の鎮圧で負傷した学生の親の呼びかけや学聯のよびかけによる法案撤回、鎮圧の責任者である行政長官の辞任などを求める行動が断続的に呼びかけられています。

7月1日は97年に香港が中国に返還された日で、毎年休みですが、民主派も毎年デモを行っています。
今年もデモが呼びかけられており、参加者は増えそうです。生きてこのデモの+1人になろう。           <IY>

事務局長退任に寄せてー 前川武志

前川武志ー南京 2018/12

平坂春雄事務局長から引き継いで10年余り、至らない事務局長ではありますが藤村新局長が引き受けていただいたので身を引かせていただきます。

平坂さんは高野派の重鎮であり、中国とも太いパイプを持つ方でした。尼鋼争議の際に中国からカンパを頂いたのをとても感謝し、事あるごとの費用ねん出に身銭を切っておられました。少しは見習わなければと真似事をしましたがとても足元に及びませんでした。

兼田富太郎事務局長が日中国交回復、平坂氏が八三一部隊や毒ガス弾など日本の戦争犯罪、南京虐殺などに取り組まれ、「不再戦の誓いの碑」の建立の活動に尽力されました。前川はその誓いの碑を守る活動だけでした。事半ばでは有りますが、本業が忙しく、活動の為の時間確保が出来ず、迷惑のかけっぱなしなので、これ以上迷惑をおかけできないので退任を承諾いただきました。皆様の支えで活動できたことに感謝します。また日中労交、日中労働者情報フォーラムの末端をけがしていた事に誇りを感じています。

2019/6/10

前事務局長 前川 武志

日中労働情報フォーラム事務局長就任にあたってー藤村妙子 

私は、地域の市民運動の仲間たちと東京からの満蒙開拓団の調査研究を行う「東京の満蒙開拓団を知る会」を2007年9月に作り研究の成果を2012年9月にゆまに書房から出版しました。この拙著が会長の伊藤さんの目に留まり、2016年4月16日(くしくもこの日は私の誕生日!) 第4回総会において「なぜ東京から一万人も満州に渡ったのか「東京満蒙開拓団」~その背景と史実から学ぶもの~と題して講演を行ったことが縁で入会しました。

総会で司会を務めた藤村妙子新事務局長

私と中国との関係は、高校生の時から始まります。学園紛争が華々しく闘われた後の1970年4月に入学した高校では様々な教育改革が行われていました。制服はなくなり、自由な雰囲気が漂っていた頃でした。そして、高校2年から「選択授業」が各種あり、私は「中国近代史」を選択しました。週一回中国の近現代史、日本が戦争中に行ったことを本多勝一氏の「中国の旅」をテキストとして学んだり、毛沢東の「実践論」「矛盾論」を読んだりしました。この時の経験が、私のその後の人生を決めたと言ってもいいと思います。

今、毎日中国の事が報道されない日がないほど、世界的な様々な動きと中国の動きは連動しています。中国は日本の侵略とその後の内戦などによる破壊や様々な問題を克服し、日々変化し、発展しています。私は「中国近代史」の授業の時に教師の「中国は広い、変化に富んでいる。今が全てではなく、矛盾の中から次の力が生み出される。日本にいたら感じられないダイナミックなものがある。」という言葉を思い出します。
こうした中で、「中国侵略戦争を労働者人民の闘争によって阻止し得なかったことを深く反省し(中略)日中不再戦、反覇権の決意を堅持し・・・両国労働者階級の友好発展を強化し、アジアと世界の平和を確立するため、団結して奮闘することをあらたに誓います」という日中労交の初代会長の市川誠氏によって起草された「誓い」の一節は、今も私たちの方向性と決意を示していると思います。
まだまだ、経験の浅い事務局長ですが、先輩諸氏のご指導を受けながら、次の世代にこの運動を繋ぐ役割を微力ですが果たして行きたいと思います。

藤村 妙子 
(東京南部全労協事務局長/東京の満蒙開拓団を知る会共同代表)

参考資料 大田区職労ニュース掲載の藤村妙子のメッセージ

日中労働情報フォーラム第7回総会を終えてー伊藤彰信(6/10)

会員の皆さん、伊藤です。5月25日に開かれた日中労働情報フォーラム第7回総
会で代表に再選されました。引き続き、よろしくお願いします。

総会で報告する伊藤彰信代表

総会の第一部で私が特別講演「日中労働者交流と中国の労働事情」の話をしました。昨年8月、北京で「日中友好労働者シンポジウム」を開催して、連合とは異なる日本の労働運動、地域ユニオンの取り組みなどを紹介することができました。また、日中労働者の友好交流の歴史を紹介し、侵略戦争の反省の上に立った、和解、友好をどう築くのか。世界の労働運動の共通の課題である、貧困と格差、AIなどの技術革新と雇用の課題にどう労働者が連帯して取り組みのか課題提起ができました。
この5年間、中国と交流してきて、党と国家の政策と総工会の取り組みが立体
的に見えるようになりました。より現場に入り込む労働組合改革の意味も理解で
きるようになりました。さらに、中国の脱冷戦を展望したパートナーシップ戦略
と中国敵視政策による日米同盟の軍事的な戦略も見えてきました。
中国を理解することで、日本が見えてきます。日中共同宣言、日中平和友好条
約の原点に立ち返りながら、グローバル時代の日中労働者の友好交流が必要であ
るという話です。

第二部の総会では、このように中国との関係をつくり上げてきた日中労交、日
中労働情報フォーラムを中国と友好交流を継続的に担える組織にするためにはど
うするか議論しました。
労働組合との関係を強めていくことにし、団体会員の加入を認める会則の改正
を行い、B案が採択されました。日中交流助成基金については、会員(個人、団
体)からの申請とすることにし、会員が責任をもって若い人を中国に派遣するよ
うにしました。
訪中の訪問先として、侵略遺跡だけではなく、地域性・業種性労働組合連合会
や労働就業社会保障公共サービス組織の活動や一帯一路を担う労働現場など加え
ていく、また、一帯一路の民間組織ネットワークへの参加を検討することが議論
されました。

司会を務めた藤村妙子新事務局長

役員改選では、前川事務局長が退任して運営委員となり、新しい事務局長に藤村妙子(東京の満蒙開拓団を知る会共同代表・南部全労協事務局長)さんが選出されました。運営委員の変更は、諸見力(全港湾)さんが退任し、新しい運営委員に佐々木史郎(全統一労働組合書記長)さん、広岡法浄(ユニオンみえ書記長)さん、小林勝彦(全港湾大阪支部書記長)さんの3名が選出されました。

総会後の懇親会では岐阜から参加した甄凱さんが「日本に実習生を送り出す国
の送り出し機関を規制する方策を考えてほしい」と熱心に語り、日中労働情報フォーラムがどのような役割を果たせるのか、課題を突き付けられた形です。

台湾:民主主義をかちとるための6・4労働者デモ行進

6月4日、中国では厳しい統制下でしたが、台湾では「台湾工人争民主6.4大遊行」(民主主義をかちとるための6・4労働者デモ行進)という労働者のデモがありました。

6月4日ですが、天安門事件30年とは関係なく、エバー航空やチャイナ・エアラインの客室乗務員らが加盟する「桃園市空服員職業工會」が、スト権投票がおわる6/6のまえに、会社側(エバー航空)に対して、誠実な交渉と要求の受け入れを求めるデモでした。 続きを読む 台湾:民主主義をかちとるための6・4労働者デモ行進

獄中4年目の労働運動活動家、劉少明 ー強権的な抑圧はつづいている (5/29)

89年天安門事件30周年を前に、いろいろな報道がされていますが、中国労工通訊がこのかんの労働運動への弾圧をまとめた短い文章を発表したので翻訳紹介します。

原文はこちらです。(各記事へのリンクは省略)


獄中4年目の労働運動活動家、劉少明
強権的な抑圧はつづいている  (2019/5/29/)

4年前の2015年5月29日、長いキャリアを持つ労働運動活動家の劉少明は広州で逮捕され、「国会政権転覆扇動罪」の罪で懲役4年半の実刑判決を受けた。

彼の逮捕は、このかんの労働運動活動家に対する一連の弾圧の最初のケースとなった。現在も約50名の労働運動活動家が様々な形式で拘束されている。

2015年12月3日、約30名の労働者と労働運動活動家が逮捕された。その多くが劉少明とおなじ広州やその周辺地区で労働者の争議支援を行っていた者たちだった。多くは数日後に釈放されたが、番禺打工族服務部の曽飛洋主任、スタッフの朱小梅と孟[日含]は、「公共秩序攪乱罪」で、1年半から3年の懲役刑の判決を受けた。3人はすでに刑期を終えて出獄しているが、その後は労働争議支援の活動を継続できなくなった。

番禺打工族服?部の事件では、孟[日含]が2017年9月に満期で出獄したのが最後の一人だが、それから一年もたたない18年7月には深セン佳士科技有限公司の労働者が労組結成を求めて立ち上がったが、労働者と支援者約30名が逮捕された。つづく六カ月のあいだに、学生団体や市民組織、ひいては組合関係者など、多くの支援者への弾圧が行われた。

今年1月にはさらに張治儒、呉貴軍、簡輝、宋佳慧、何遠程の5名の労働運動活動家が逮捕され、いまだ深センで拘束されている。張治儒と呉貴軍は長年にわたり珠江デルタ地帯で労働者の組織化を支援し、団体交渉の発展に尽力してきた。

「新生代」の三名の市民記者も今年初めに逮捕された。彼らは塵肺補償のために闘っていた労働者らを積極的に支援していた。5月には北京、広州、深センの三つの地域の労働組織に捜査が入って、すくなくとも4名の社会活動家が逮捕された。

劉少明は1958年に江西省で生まれた。1989年には北京に赴き、天安門広場のデモ行進に参加。そしてその時に中国最初の独立労組「北京工人自治連合会」に参加した。六四事件後、彼は「反革命宣伝扇動罪」の罪で懲役一年の実刑を受けた。

1990年代、劉少明は広東に移転し、様々な仕事に就くとともに、珠江デルタ地区における重要な労働運活動家になり、東完市の祐元靴工場スト、広州学園都市清掃労働者スト、新生靴工場ストにおいて労働者の組織化を支援した。それらの争議では、数か月の緊張した集団行動を通じて、最終的に多額の経済補償金をかちとった。

劉少明は今年11月29日に刑期を終える予定だ。彼の弁護士によると、彼は無罪の上訴をする意向を堅持しているという。しかし韶関監獄は弁護士の接見を妨害しているという。春節前に面会した家族によると、彼の健康と精神状態は良好だという。

中国労工通訊は、中国政府に対して、拘束している全ての労働運動活動家をすぐに釈放し、市民社会への破壊的かつ逆効果の弾圧行動を停止することを求める。

日中労働情報フォーラム第7回総会(5/25)+講演「日中労働者交流と中国の労働事情」の案内

日中労働情報フォーラムは、5月25日(土)に第7回総会を東京・蒲田の日港福会館で開催します。
第一部で「日中労働者交流と中国の労働事情」と題する特別講演があります。日中労働者交流の歴史と現状、さらに中国共産党第19回大会、中華全国総工会第17回大会に触れて、中国の労働事情について話をします。日中労働情報フォーラムの会員以外の方でも中国の労働事情に興味のある方は、是非ご参加ください。

<日中労働情報フォーラム第7回総会>

日 時 2019年5月25日(土)13時30分~17時

場 所 日港福会館 2階会議室
東京都大田区蒲田5-10-2
JR蒲田駅東口徒歩3分
https://loco.yahoo.co.jp/place/g-_9I2k0b155w/map/

第一部 13:30~
特別講演「日中労働者交流と中国の労働事情」
伊藤彰信(日中労働者交流協会会長)

第二部 15:00~
第7回総会

塵肺労働者を支援して逮捕された3人の青年(楊鄭君、危志立、柯成兵)

中国内陸の湖南省から深センに出稼ぎで工事現場の粉砕工事に携わり塵肺症を患った労働者らの補償要求を支援、報道したことが「社会不安をあおる」とされて、今年1月と3月に青年3人が拘束されました。

塵肺症患者らはじめ支援者らは、3人の即時釈放を求めています。また拘留中の3人の顔写真をお面にして各地で写真を撮る連帯アクションも呼びかけられています。

#釋放勞權維護者危志立
#FreeChineseLaborActivistWeizhili

のハッシュタグで検索してください。フォトアクションの様子が分かります。
日本でも連帯してほしいと連絡が来ています。協力できそうな方は連絡を。

80年代後半生まれの3人の青年の経歴などはまた別の機会に紹介します。

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◆湖南省の塵肺労働者の補償要求と「新生代」web編集員の逮捕

【概要:2019年3月20日早朝、湖南の塵肺労働者の補償要求を支援してきた労働自主メディア「新生代」の編集員の危志立(小危)、柯成兵(老木)が広州まで市を跨いでやってきた深セン市坪山警察に逮捕された。今年1月8日に同じく湖南の塵肺労働者の補償要求を支援してきた「新生代」の編集長、楊鄭君(包子)も市を跨いで広州市までやってきた深セン市坪山警察に逮捕されている】

1990年代から、湖南省の桑植市、耒陽市、汨羅市などから労働者が深センへの出稼ぎで、ドリルや爆弾を使った建設工事に従事してきた。深セン市地下鉄、地王ビル、京基100ビルなど、深センのランドマーク的建設物の建設に従事してきた。かれらの作業環境は粉じんが充満していたが、防護措置はせいぜい簡単なマスク一枚で、それさえないこともあった。雇った会社はほとんど雇用契約を結ばず、社会保険料なども支払ってなかった。そして20年が経過し、労働者たちは次々塵肺症の疑いと診断された。しかし雇用契約もなく、社会保険料の納付証明もないので、雇用関係を確認することができず、労災認定や治療や補償に困難をきたしている。

2017年、桑植市、耒陽市、汨羅市では塵肺症を発症したりその疑いがある労働者が次々とでてきた。わかっているだけでも桑植市で300人余り、耒陽市で200人余り、汨羅市で30人余りに達している。すでに塵肺が原因で亡くなった労働者もいる。こうしたことから、2018年1月から、三地域の労働者が続けて深センにやってきて、深セン市当局が雇用関係を証明し、治療費や生活補助を求めた。しかし深セン市と湖南省の両当局は、労働者らの補償を求める動きを分断、恫喝、弾圧した。2018年11月初め、三地域の労働者約300人が「治療を!生活を!」「深セン市の不作為(を許さない)!」などのスローガンを叫びながら、深セン市政府の前で座り込み、責任者との対話を訴えた。しかし警察は刺激性の液体を労働者らに向
けて発射。労働者らが自殺覚悟でビルに上ろうとしたときになってやっと深セン市の厚生労働局や市政府の責任者が姿を現して労働者と協議をはじめた。

塵肺労働者の闘いによって、深セン市政府は湖南省政府に対して3億元の賠償を一括で支払い、湖南省が責任をもって塵肺労働者の補償を実施するよう委託した。しかし年が明けた2019年1月になっても、三地域の労働者の医療費手当や生活補償は全額が支給されなかった。あわせて湖南省当局は、労働者に対する監視を強め、かれらが北京や深センに行くこと妨害した。深セン市当局は1月7日に、深センに補償を求めにやってきた湖南省桑植市の労働者ら全員を故郷に送り返した。そして1月8日と3月20日に、それまで湖南の塵肺労働者を支援してきた楊鄭君(包子)、危志立(小危険)、柯成兵(老木)を拘束した。

楊鄭君、危志立、柯成兵はともに労働関連の情報を掲載してきた自主メディア「新生代」の編集員であった。「新生代」ウェブサイトは労働者をテーマにして、労働者の声を紹介することを趣旨とし、労働者の争議経験を共有し、労働者の争議情報のプラットフォームとして、労働者や社会分析に関するニュースを収集して提供すること、そして世論に対して労働者に関する議題を提唱してきた。楊、危、柯の三人は深セン坪山警察が市を跨いで広州市までやってきた逮捕された。現在、3人はともに深セン市第二看守所に勾留されている。