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関東大震災中国人受難者追悼の午後(9/5)

 「関東大震災中国人受難者追悼の午後」が9月5日、東京の江東区東大島文化センターで開かれました。コロナ対策のため40名までの予約制、オンライン併用で行われましたが、当日参加が多く、急遽、第二会場を設定しての開催でした。
 関東大震災で朝鮮人が虐殺されたことは知られていますが、700人以上の中国人が虐殺されたことはあまり知られていません。会場の江東区東大島文化センターは、中国人約300人が虐殺された場所に建てられた施設ですが、虐殺があったことを記す碑も説明文もありません。
 第一部は「中国人受難者追悼式」でした。主催者を代表して田中宏(一橋大学名誉教授)さんが挨拶をした後、関東大地震被屠殺華工温州遺族会が作成したビデオが上映され、犠牲者の名前が一人ひとり読み上げられました。留日学生救国団、僑日共済会のリーダーで虐殺された王希天さんの孫の王旗さんのメッセージが読み上げられました。また、温州ならびに福清の遺族とオンラインで結び、挨拶を受けました。中村まさ子(江東区議会議員)さんと吉池(アジアフォーラム横浜)さんがあいさつしました。

林伯耀さん

 第二部は「関東大震災における中国人虐殺を考える集い」でした。林伯耀さんが「震災当時の中国人労働者排斥の動き」と題して講演しました。「江東区大島町で400人以上の中国人が虐殺された大島事件は、民族排外主義にもとづく中国人への憎悪と敵愾心を根底に、アジア制覇を目指す帝国主義国家日本の体制と威信を保持(治安維持)するために、日本人労働者の自己保身のために、中国人労働者の殲滅を狙った日本の軍・警察・労働者による集団虐殺事件であった」と述べました。大島町事件と同様の事件は神奈川県でもあったこと、1920年代に中国人労働者の排斥運動があったことを資料にもとづき説明しました。
 閉会のあいさつを内海愛子さんが行い「中身の濃い集会でした。それをいかに若い人に繋いでいくのか、もっと工夫しなければなりません」と訴えました。
 第三部は「王希天さん追悼会」でした。逆井橋のたもとで、追悼が行われました。

<報告・写真:伊藤彰信>

関東大震災で虐殺された在日中国人受難者の慰霊式が行われる(9/9)

関東大震災で虐殺された在日中国人受難者の慰霊式(9/9 東京)

今年は関東大震災から95年。大震災で虐殺された在日中国人受難者慰霊式が9
月9日、関東大震災中国人受難者を追悼する会の主催で執り行われた。同会の共
同代表は、田中宏(一橋大学名誉教授)、林伯耀(旅日華僑中日交流促進会)で
ある。慰霊式は今回で6回目になる。例年は東京都慰霊堂で行われていたが今年
は会場の都合により全水道会館で行われた。
関東大震災では朝鮮人の虐殺、日本の社会主義者の虐殺は知られているが、中
国人の虐殺はあまり知られていない。名簿に記載されているだけでも750名以上
の虐殺が記録されており、中国人労働者の権利擁護に尽くし、被災後は救援にあ
たっていた僑日共済会の王希天会長も陸軍将校に密殺されている。 続きを読む 関東大震災で虐殺された在日中国人受難者の慰霊式が行われる(9/9)