広島での第9回「中国人受難者を追悼し平和と友好を祈念する集い」に行ってきました。
2009年10月中国人強制労働西松和解の翌年10年から毎年、広島、太田川上流の中国電力発電所の一角に建立した「中国人受難の碑」の前での追悼会です。地元、安芸太田町長、中国電力、在大阪中国総領事館等からも参加を頂いております。
今回は前日に、「中国人強制連行の戦後 民間が拓いてきた日中交流 引揚げ・遺骨送還から和解へ」というシンポジュームを行ないました。
戦後なお中国に残留(いわゆる残留婦人、孤児とは別)していた約3万人の日本人の帰還事業(旅費を中国政府が負担)に対応した、日本からの民間の手による遺骨(強制連行・強制労働の受難者)送還運動→強制連行・強制労働の実態調査→賠償請求→裁判→付言による和解の流れがよく理解できました。
西松安野友好基金も来年で、任務を終え解散し、再来年からは、地元広島の「中国人強制連行・強制労働の歴史を継承する会」が追悼式を引き継ぎます。「中国人受難の碑」がいつか「日中友好の碑」になることを願っています(追悼式に参加した、或る遺族の言葉)。
来年からは、先日和解が成立した三菱マテリアルの追悼式(私の担当は長崎)も始まることになると思います。
追記
新潟知事選の勝利は、脱原発の民意が定着していることを示しています。
他方、違憲な安保法制に対する反対の声が今一つなのは、①他人事(自衛隊員の問題)、②中国政府の「覇権主義」に対する警戒心等々の理由があると思います。
後者について民間による日中交流をかさねることが大切だと思ってます。
弁護士 内 田 雅 敏
* 参考・第9回「中国人受難者を追悼し平和と友好を祈念する集い」でのあいさつ
<参考ページ : 広島安野・中国人被害者を追悼し歴史事実を継承する会>