「人民網日本語版」2016年3月前半 抜粋(2016/3/16)

「人民網」日本語版から労働者・労働組合および日中関係に関わる記事を選択して、その抜粋(冒頭部分)掲載します。記事全文は見出しをクリックすると原文(日本語・中国語)を読むことができます。

<20> 「人民網日本語版」2016年3月14日
「世界の人気観光地」が発表 中国6都市がトップ20にランクイン
国際市場調査大手のユーロモニター・インターナショナルはこのほど、2014年のデータに基づく「世界の人気観光地トップ100」を発表した。700万の市民を擁する香港が不動のトップに立った。参考消息網が伝えた。
過去のランキングと同様、上位に入った都市は、中国と米国の都市が最も多かった。トップ20だけを見ても、香港(第1位)、マカオ(第6位)、深セン(第7位)、台北(第15位)、広州(第16位)、上海(第20位)の中国6都市がランクインを果たした。

<19> 「人民網日本語版」2016年3月14日
世界で最も生活費の高い都市 往年の首位・東京に並んだ上海
英エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は10日、最新版「世界で最も生活費の高い都市」ランキングを発表した。首位は引き続きシンガポール、中国香港が第2位に躍進した。人民元は下落基調にあるが、中国各都市のランキングは引き続き上昇しており、上海の生活費は、過去長く首位を維持してきた東京と肩を並べるまでになった。
シンガポールは再び、世界で最も生活費の高い都市となったが、昨年の米ニューヨークの指数より10%低かった。香港は7位ランクを上げ、スイス・チューリヒと並び第2位、生活費は首位のシンガポールに比べ2%低いだけだった。

<18>  「人民網日本語版」2016年3月14日
中国人の6割が年金が足りないことを懸念
北京で開催中の第12期中国人民政治協商会議全国委員会第4回会議は9日午前、記者会見を開催し、胡暁義・委員が、「今年の予算報告は、年金を約6.5%引き上げると打ち出している」と述べた。高齢者問題は社会が注目する大きな課題。中国国家統計局のデータによると、2014年の時点で、中国の60歳以上の高齢者人口は2億1200万人に達し、人口全体の15.5%を占めるようになった。中国は現在、「超高齢化社会」へと向かっており、今後はさらに深刻になって行くと予想されている。中国青年報社会調査センターはこのほど、「問巻網」と共同で、2006人を対象に調査を実施し、回答者の81.3%が年金をかけているものの、61.2%が退職後、年金だけで生活できるのかと心配していることが分かった。

<17> 「人民網日本語版」2016年3月14日
中国商務部長「国有企業の改革への外資参加を奨励」
北京で開催中の第12期全国人民代表大会第4回会議で、注目されてきた「部長通路」には再び中国と外国メディアが殺到した。13日、高虎城・商務部長(商務相)が中国国外のメディアの質問に答えた。高部長は、中国国有企業の改革や高度化、イノベーション発展への外資参加を積極的に奨励する立場を示した。高部長は、「▽外資誘致のための政策は変わらず▽外資系企業の発展を奨励し、保障サービスを提供するという政策は変わらず▽環境的なサポート提供という奨励政策は変わらず‐‐という『3つの変わらず』が中国の外資に対する姿勢」と指摘。

<16> 「人民網日本語版」2016年3月12日
環境保護部長「ハードな方法でハードな挑戦に対応していく」
中国環境保護部(省)の陳吉寧部長は11日、第12期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の記者会見で、「中国は汚染対策で非常に大きな努力をしてきた。今後も引き続きハードな方法によってハードな挑戦に対応していく」と述べた。陳部長は、「環境保護と発展は対立しない」と強調し、「現在、中国経済は新常態(ニューノーマル)に突入し、量の追求から質の追求への変化を後押ししている。この『質』というのは経済の質だけを指しているのではない。経済の質がよければ環境の質もよくなる」と述べた。

<15> 「人民網日本語版」2016年3月11日
中国の教育、世界上位に躍進
中国教育部(省)の袁貴仁・部長は10日午後、第12期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の記者会見において、「教育改革と発展」をめぐる国内外記者からの質問に答えた。中国の教育発展は、全体的に見て、世界の上位レベルに入ったと言えよう。中国の教育について独立した組織(第三者)が評価した結果によると、就学前教育(幼稚園・保育園)純就学率は75%と、世界の中・高所得国のレベルに達した。小学校純就学率は99.9%、中学校純就学率は104%に、それぞれ達した。中国に計1億5千万人いる義務教育(9年間)段階にある学生の義務教育普及率は、世界高所得国の平均レベルを上回っている。高等学校純就学率は87%、大学純就学率は40%と、これら2項目も、中・高所得国の平均を超えた。

<14> 「人民網日本語版」2016年3月10日
中国の若いネットユーザー 意外にも高い両会への注目度
中国の全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)は半分の日程が過ぎたばかりだが、ある調査報告では、この年に一度の両会に対する中国の若者の注目度が比較的高いという。あるメディアが30歳以下の若いネットユーザー5652人を対象に実施した調査によると、彼らは独自の視点で両会に注目しており、彼らなりのやり方で政治に参加し、政治を論じていることが分かった。回答者の55.48%が、最も理解したい内容として「代表の議案」と答え、5割以上が「社会の第一線で働く代表」が増えることを望み、企業の末端で働く人を代表に選ぶべきと回答した。全国人民代表大会(全人代)の代表に「あまり注目していない」「全く注目していない」と答えた人は2割以下だった。

<13> 「人民網日本語版」2016年3月10日
仕事の男女差に変化なし 平等賃金には70年?
国際労働機関(ILO)が7日に発表した報告書「職場の女性:2016年の情勢」によると、一部の地域では仕事をめぐる男女の平等で進歩がみられるが、過去20年間で雇用市場の男女差は0.6%しか縮まっておらず、女性の賃金は男性に比べて23%低いという。現在の状況を踏まえると、男女間の平等賃金が完全に実現するには少なくとも70年はかかるという。新華社が伝えた。この報告書は世界178カ国のデータを分析したもの。ILOのガイ・ライダー事務局長は、「報告書からわかるように、女性が満足できる仕事をみつけ、これを続けようとした場合、これまでと変わらず巨大な試練に立ち向かうことになる」と話す。

<12> 「人民網日本語版」2016年3月10日
程永華駐日大使 訪日中国人旅行客の「爆買い」を語る
全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)の代表委員の中には、海外から戻ってきた大使という特別な集団が含まれる。グローバルな視野、中国に関する深い考えを持つ彼らの両会における発言が、注目されるのは当然だ。62歳の駐日中国大使の程永華氏は、そのうちの一人だ。6日に開かれた政協会議のグループ別討論会において、程大使はスーツ、眼鏡、灰色の髪という典型的な外交官のイメージで登場し、落ち着きがあり親しみやすい様子だった。2016年の中日関係について、程大使は、「日本の国会で昨年、安保関連法案が成立した。その過程において、中国が常に槍玉に挙げられた。私は日本で何度も交渉し、これは典型的な冷戦思考だと指摘した。このような政策の行方は危険だ。これはまた中日関係は改善の方向に向かっているが、その勢いは依然として脆弱であることを示している。2017年は中日国交正常化45周年となる。今年も、様々な活動を通じて中日関係を徐々に回復させていきたい」と述べた。

<11> 「人民網日本語版」2016年3月9日
中国企業の上級管理職は女性が3割 世界平均上回る
国際会計事務所・グラントソントンがこのほど発表した「国際ビジネス調査報告書」によると、中国大陸部の企業の上級管理職で女性が占める割合は30%と、昨年より5ポイント上昇した。世界平均の24%を上回っている。上級管理職に就く女性のいない企業の割合も、昨年の25%から今年は16%にまで減少した。同報告書によると、なぜ、企業の上級管理職に就いているのかとの質問に、女性の多くが、企業戦略の発展と改革を推進するためと答えた。一方、上級管理職に就いている男性は、「さらに高い給与を得るため」が多かった。

<10> 「人民網日本語版」2016年3月9日
中国、2人目出産の夫婦の育児休暇延長
北京で開催中の第12期全国人民代表大会第4回会議のプレスセンターは8日午後3時、メディアセンターの多目的ホールで記者会見を開催し、国家衛生・計画出産委員会の李斌・委員長、馬暁偉・副委員長、王培安・副委員長が、2人っ子政策の実施に関する中国内外の記者の質問に答えた。中国の人口情勢と女性の結婚、出産の年齢が変化するにつれ、政府は再び晩婚、晩産を提唱することはできない。そのため、昨年発表した改正版「人口・計画出産法」は、晩婚を奨励する休暇を廃止する代わりに、合法的に出産する夫婦、つまり2人目の子供を出産する夫婦は、育児休暇を伸ばしたり、その他の優遇を受けたりすることができるように規定した。

<9> 「人民網日本語版」2016年3月9日
台湾初の慰安婦記念館が国際女性デーに除幕式
台湾地区初の慰安婦記念館が3月8日、台北市大稲埕で除幕式を行なった。台湾当局の指導者馬英九氏、存命中の台湾慰安婦3名のうちの1人である陳蓮花さん(92)らが除幕式に出席した。この記念館は今年秋に正式オープンする予定だという。

<8> 「人民網日本語版」2016年3月9日
中国、48.5%「女性はキャリア成長に限りがある」
「結婚適齢期を過ぎても結婚していない男女を指す『剰男』、『剰女』などをニュース・報道における禁止用語にすることを提案」。 北京で開催中の第12期全国政協第4回会議で、中華全国婦女連合会などが提出した「メディアの監督・管理における男女平等の理念を示す提案」の一つだ。 中国青年報社会調査センターがこのほど、「問巻網」と共同で、2005人を対象に実施した調査では、回答者の51.6%が性差別に遭ったことが「ある」と答えた。メディアや一般人がよく使う言葉の背後には、「性差別」が隠れていることも少なくない。調査では、回答者の38.8%が、「いい仕事をしてもいい結婚をするには及ばない」という見方に遭遇したことがあると答えた。中には、「女性の外見」を特に重視した報道をするメディアもある。「男性は経済力、女性は外見」という言葉にもそれが象徴されている。

<7> 「人民網日本語版」2016年3月8日
中国 汚染との闘いに着実な成果
北京市海淀区に住む老人・張海さんは、「今年の冬、北京の空気は本当によかった。青い空、白い雲が頻繁に見られた。昨年と比べて大気の質が明らかによくなったように感じる」と語った。中国国務院の李克強総理は5日に行った政府活動報告で、「グリーンな生産・生活スタイルの形成を推進し、生態環境の改善を急ぐ」ことを第13次五カ年計画(2016−2020年)期間の重要な方向性とした。中国環境保護部(省)が発表した2015年全国大気質状況のデータも、張海さんの感覚を裏付けている。2015年、北京の大気質が基準をクリアした日数は186日、前年比14日増加した。PM2.5の年平均濃度は1立方メートルあたり80.6マイクログラムで、前年比6.2%低下した。

<6> 「人民網日本語版」2016年3月8日
中国国内での「爆買い」をいかに復活させるか? 全人代で熱い議論
海外を訪れる中国人旅行者の数と消費額はここ数年、増加の一途を辿り、中国人観光客による海外での商品「爆買い」現象は、頻繁にメディアに取り上げられている。国家外貨管理局や国家観光局などが発表した統計データによると、2015年に海外を訪れた中国人観光客は延べ1億2千万人、観光消費額は2495億ドル(約4兆3500億円)にそれぞれ達し、延べ出国者数・消費額ともに世界トップとなった。消費者の海外での「爆買い」現象の背後にある原因を深く掘り下げると、じつにさまざまな意見が入り乱れていることが分かる。全国人民代表大会(全人代)の代表を務める娃哈哈集団の宗慶後・董事長は、「商品の輸入関税が高いことが、国内での小売価格の高騰につながっており、価格競争で大きな不利を被る結果となっている」との見方を示した。全人代代表で浙江省科学技術庁の周国輝・庁長は、「国民は、国産商品を充分に信用していない」と指摘した。

<5> 「人民網日本語版」2016年3月8日
王外交部長「半島情勢は一触即発、コントロール失えば各側にとって災難」
第12期全人代第4回会議の記者会見が8日10時にメディアセンターで開かれ、王毅外交部長(外相)が「中国の外交政策と対外関係」について中国内外の記者の質問に答えた。韓国KBSの記者の朝鮮制裁決議に関する質問に対し王部長は、「中国は安保理常任理事国として、安保理が可決した各決議を執行する責任と能力を有している。これには対朝鮮制裁決議2270 号も含まれる」と述べ、また「2270号の決議は制裁のみならず、六カ国協議の支持を重ねて表明し、いかなる国も半島情勢の緊張激化を招く行動を採らないという要請も含まれている」と指摘した。王部長は、「中国側は、2270号決議は全面的に執行すべきであると考える。制裁は必要な手段であり、安定維持は当面の急務であり、話し合いは根本的道である」と述べた。

<4> 「人民網日本語版」2016年3月7日
中国、高齢者の約5割が「空巣老人」 その約25%に「孤独感」
中国人民大学(北京市)データ・調査センターが4日に発表した調査データによると、中国大陸部の60歳以上の高齢者約5割が、子供が成長し家を離れたため、 一人または夫婦のみで生活する「空巣老人」で、その約25%が孤独を感じていることが分かった。調査によると、中国の高齢者の約23.8%が明らかな認知衰退のリスクを抱え、認知症を患うリスクも抱えている可能性がある。女性の割合は男性の2倍で、受けた教育の程度が高齢者の女性の認知の程度に影響を与える重要な要素となっている。年を取るにつれ、高齢者の社会適応能力のほか、社会的価値観も低下する。高齢者の24.78%が孤独を感じており、うち1.4%が強い孤独感があった。
<3> 「人民網日本語版」2016年3月4日
国連安保理の対朝決議に見る責任ある大国としての中国
国連安保理は2日、朝鮮問題に関する第2270号決議を15カ国の全会一致で採択した。新決議は朝鮮が年初以来行った核実験と弾道ミサイル技術を使用した衛星打ち上げを強く非難し、核・ミサイル計画の放棄を朝鮮に要求した。西側メディアは対朝制裁措置を始めとして直ちに決議に注目した。だが、決議の取りまとめに重要な影響力を持った中国は、より広い視野と長期的な視点で決議を受け止めている。まず、中国は決議に賛成することで、朝鮮半島核問題における鮮明な態度を表明した。中国は朝鮮の核兵器開発に反対し、朝鮮半島に核があってはならないとの姿勢を堅持している。これは北側であれ南側であれ、自ら製造するのであれ導入・配備するのであれだ。今回の決議の重要な目標の1つは朝鮮によるさらなる核・ミサイル開発を阻止することだ。

<2>  「人民網日本語版」2016年3月3日
2016全国両会、中国ネット民の注目点は?
中国は3日、全国両会(人民代表大会・ 政治協商会議)シーズンに突入した。2016年は、小康社会(ややゆとりのある)の全面的建設の総仕上げがスタートする年であり、構造改革という難題攻略を推進する年でもある。中国国内のネットユーザーは、今年の両会のどんな点に注目し、どのような期待を抱いているのだろうか?人民網「2016年両会注目点調査」に参与したネットユーザーは、3月2日午前0時の時点で388万人を上回った。調査によると、「社会保障」の話題は、50万人以上から注目が集まり、「両会十大注目点」のトップに立った。「社会保障」に続き、「十大注目点」の第2位から第5位を占めた話題は順に、「住民所得」「医療改革」「トラもハエも叩く(高級官僚から下級官僚まで、地位を問わず党内の汚職根絶を目指すスローガン)」「教育の公平」だった。これらは例外なく、人々の「獲得感(利益を得た後に得られる満足感)」に深く関わる話題ばかりだ。

<1> 「人民網日本語版」2016年3月2日
北京戸籍居住者の平均寿命は約82歳
北京市衛生・計画出産委員会が29日に公表した「2015年北京市衛生・計画出産事業の統計報告」によると、北京戸籍居住者の平均寿命は81.95歳で、昨年に比べ0.14歳延びて82歳に近づいた。北京市衛生サービス調査によると、慢性非伝染性疾患が同市の居住者の主な死因になっており、癌は数年連続して北京市における死因の首位を占めている。このほか、同市で調査を受けた65歳以上の高齢者における高血圧発症率は52.4%、糖尿病発症率は18.7%だった。これらの疾患は患者の生活の質に極めて大きな影響を与えている。