中国農民の軍隊(抗日民主連軍)に参加して日本の侵略を知る
3月5日(日)東京国分寺労政会館で「日本は中国で何をしたのか―山邉悠喜子さんの見続けた中国民衆の姿」講演会が開かれ、約50名が参加した。今年88歳とは思えない山邉さんは力強い口調で話され、中国革命の歴史を伝えるドラマチックで情熱的な内容であり、聴衆を引き込んだ。主催は河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会。
山邉さんは、1941年、父親の仕事の都合で中国東北部に家族と共に移住し、16歳で敗戦を中国で迎えたが、当時日本が侵略者である自覚はまったくなかった。敗戦の翌年、家族と離れ単身で東北民主連軍(いわゆる八路軍)に看護婦として参加し、足かけ8年にわたって国共内戦の中国全土を行軍した。
その中で土地を奪われた中国の農民が侵略者(日本軍)から解放する兵士たち(東北民主連軍)を強く信頼していることを知った。なぜならば、民主連軍の兵士は日本によって自分の農地を奪われた農民たち自身であったからである。また、満州開拓団が中国農民に対する泥棒であり、略奪者であったことも分からなかった。彼女は「匪賊を処刑」というニュースを何度も聞いたが、それがこのような農民たちの兵士が処刑されたとは知らなかった。彼女たちの衛生隊は傷ついた兵士たちを農家で治療し、衛生隊の医師や看護婦が指導したが、実際に看護したのはその家の家族たちであった。農民は自分のベッドも患者に提供し、家族は看護婦らと一緒に土間に藁を敷いて寝た。そのように農民たちは兵士と同じ家族と考えていた。 続きを読む 「日本は中国で何をしたのか―山邉悠喜子さんの見続けた中国民衆の姿」講演会の報告(3/5)