日時:12月13日(日)午後2時半(開場2時15分)
場所:全水道会館 大会議室(JR水道橋駅下車、白山通り北へ徒歩5分)
集会内容:
・南京の被害者の証言
『南京幸存者・石秀英さんの被害の現場を訪ねて』(ビデオ映像)
・『東史郎日記』の記録に沿って、山東省での戦争犯罪の現場検証
『故郷鎮魂 任世淦の活動を追って』(中国・山東テレビ記録番組の映像)
「山東省にもあった『南京大虐殺』」(講演:細工藤龍司)
会場費:1000円(資料代)
主催:ノーモア南京の会・東京
(URL=http://www.jca.apc.org/nmnankin/index-j.html)
参加申込:コロナ感染予防のため事前予約制とします。FAX又はメールでお申し込み下さ
い。
FAX=03-3889-9499
Email=nomoreNanjing1937@gmail.com
1937年12月13日「南京陥落」後、日本軍は、「南京大虐殺」や多くの「南京での小虐殺」を起こしました。その中で、日本で有名な事件は「南京郵便袋・中国人殺人事件」です。この事件が『東史郎日記』の12月23日に記録されています。
自分の気晴らしのために、西本(仮名)軍曹が、無実の中国人庶民を引っ張って来て、大きな南京郵便に押し込み、縄で縛って引きずり回し、小便をかけ、更には、近くの壊れた車からガソリンを抜き取り郵便袋にかけて火を点けた。袋の中の中国人が熱くて苦しみ暴れると、今度は、冷やしてやると言って、手榴弾を結わえてから近くの池に放り込み爆殺した。
ここで、特に重要な事は、普段は温和な「普通の日本人」が「この残忍な戦争犯罪」を犯しているということです。日記に記録した「東史郎」本人を含めて、小隊の誰も止めないのです。この中国人庶民の殺人を黙認しているのです。つまり、全員が共犯者なのです。ひどいのは、喜んではやし立てる兵士までいる。
あなたも、無論、わたしも、もしも「あの戦争」に送られていたら、同じことをした可能性が高いのです。『東史郎日記』は、普通の日本人が、このような戦争犯罪をするように変わっていく過程を、生々しく記録しています。旧制中学校での恩師が、あの歴史小説家の「海音寺潮五郎(ペンネーム)」であり、戦争の本質を記録する目的で、戦場で日記を詳細につけていた。偶然が重なり、奇跡的にこの原資料は憲兵に没収されなかった。
しかし、この事件を日本のある右翼の歴史家が「南京大虐殺」を否定する目的で、「この記述が虚偽である」として「西本軍曹」を担ぎ出して「名誉棄損裁判」をでっちあげ、不当にも、東史郎に有罪の判決が下った。今年2020年は、その「東史郎日記・名誉棄損冤罪事件・不当判決」の20周年に当たっています。
殺人事件を犯した西本軍曹は、高等裁判所が結審した後、つまり、それ以後新しい証拠は採用されない時点で、自分の犯した殺人事件を、香港のテレビ局のインタビューで正直に告白した。中国人の前では、良心から、ウソをつけなかった。この時点は高裁の判決の直前であって、本人が殺したと自白しているのにもかかわらず、その後の高裁の判決では「殺人事件の記述は虚偽である」とされ有罪とされた。これは完全なる冤罪事件である。
『故郷鎮魂 任世淦の活動を追って』(中国・山東テレビ記録番組の映像)
これは、『東史郎日記』がこの冤罪裁判で非常に有名になったので中国語に翻訳され、その記述に沿って、定年退職した元教師の任世淦さんが、東史郎の部隊の戦争犯罪の被害者の証言を、丹念に掘り起こしてきた活動の報告です。なお、任世淦さんによるこの活動の成果の執筆は完成しており、中国での出版に先駆けて、当会員によって日本語訳を行い自主出版しました。
『東史郎日記と私』任世淦著/田中宏監訳 A5判 並製 312頁 頒価2300円
2017年、ノーモア南京の会発行。ご希望の方はお問合せ下さい。