「人民網日本語版」2020年2月前半 抜粋(2020/02/16)

<20> 「人民網日本語版」2020年02月15日
中国、今年の春節後のUターンラッシュは発生しない見込み
中国国務院が2月15日に開催した共同対策メカニズムの発表会で、中国交通運輸部(省)の劉小明・副部長は、「新型コロナウイルス感染を背景に、今年の春運(春節<旧正月、今年は1月25日>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)には、例年のようなUターンラッシュは発生しないと総合的に判断できる」と語った。今年1月25日から2月14日の間、中国全土の交通機関利用者の数は延べ2億8300万人、1日平均延べ1348万人と、前年同期比82.3%減となった。今年の春運40日間(1月10日‐2月18日)の交通機関利用者も前年同期比45%減となると予測されている。今年のUターンラッシュの規模は例年の5分の1から6分の1程度にとどまりそうだ。

<19> 「人民網日本語版」2020年02月14日
新型肺炎の抗ウイルス血漿、重症者の臨床治療に投入
 国薬集団中国バイオテクノロジー(以下、「同社」という)は13日、新型コロナウイルス肺炎治療の最新の進展を発表した。同社は一部の回復患者の血漿採取、及び抗新型コロナウイルスウイルス血漿製品、抗ウイルスグロブリンの生成を完了した。厳格な血液生物安全性検査、ウイルス不活性化、抗ウイルス活性検査などにより、臨床治療に使用する抗ウイルス血漿を生成し、重症者の臨床治療に投入している。関連分野の専門家によると、SARS流行中に回復した患者の血漿を重症患者に輸血したところ、治癒したケースがある。ワクチンや特効薬が存在しない現在、この抗ウイルス血漿製品は新型コロナウイルス肺炎治療の最も効果的な手段となっており、重症者の死亡率を大幅に引き下げることができる。

<18> 「人民網日本語版」2020年02月14日
清華大学、新型肺炎スマート診断システムを開発
清華大学精密機器学部の尤政院士、臨床医学院の董家鴻院士が中心になり研究開発した新型コロナウイルス肺炎スマート診断補助システムがこのほど応用テストに合格し、臨床試験運用段階に入った。董氏によると、同システムはスマート化画像診断、臨床診断、臨床分類の3大機能を持つ。同システムには3大モジュールが含まれ、うち画像診断モジュールは主に新型コロナウイルス肺炎新患患者の貴重な臨床資料のビッグデータ分析に基づき、人工知能(AI)アルゴリズムにより同疾病のCT画像特徴のディープラーニングを行い、新型コロナウイルス肺炎画像のスマートな識別を実現する。臨床診断モジュールは衛生健康委員会が発表した「新型コロナウイルスによる肺炎の診療案(試行第5版)」に基づき、画像及び疫学、症状、重要検査データなどの臨床情報を結びつけ、スマートな診断を実現する。臨床分類モジュールは呼吸機能パラメータをスマートに判読し、新型コロナウイルス肺炎の深刻度を自動的に判断する。

<17>  「人民網日本語版」2020年02月13日
閉鎖された広東省の村、ロボットが米を届ける
春節(旧正月、今年は1月25日)以降、新型肺炎対策の厳しい状況を迎えているが、広東省化州市新安鎮新塘村の劉芳・党支部書記は落ち着き払っている。「村の入口には検問所を設置した。外からの車両は特殊な理由がなければ入れない。畑の上空を飛ぶロボットだけが行き来し、1日で何往復もする。荷物は米や生活用品が多い」。彼女が話すロボットとは、試験運営が始まり3カ月になる中保斯通智運快線茂名(化州)試験区間プロジェクトのことだ。説明によると、新安鎮拠点から東では、往復10キロメートルのロープウェーが新塘拠点につながっている。ここは新塘、榕樹という2つの行政村の中間地点に相当する。ケーブルカーのように往復するロボットが毎日ロープウェーを行き来し物を運ぶ。村人は村の拠点で宅配便を受け取り、発送すればよい。

<16> 「人民網日本語版」2020年02月13日
北京CBDは各社各様の業務再開 重点業界は9割再開
フレキシブルな企業活動の再開、オンラインでの業務再開、予約出勤……北京市の中心業務地区(CBD)では、多国籍企業や本部企業等重点企業が「各社各様」のさまざまな業務再開モデルを打ち出した。これまでに業務を再開した企業は新型コロナウイルスによる肺炎への対策をしっかり行うと同時に、業務の約9割を再開したという。北京市東三環路にある北京銀泰センター銀泰オフィスビル部の責任者は、「こちらのビルに入居している企業は大部分が企業活動を再開したが、ビル内の人口密度は高くない。入居する81社のうち、60社は社員が出社しているが、科学技術分野、文化分野、先端サービス業の企業が多く、社員の大半は在宅勤務が可能であるため、出社して業務を再開した社員は全体の10%にとどまる」と述べた。

<15> 「人民網日本語版」2020年02月13日
孔鉉佑駐日大使「助け合う隣人の道」
新型コロナウイルスの感染による肺炎との戦いを前に、日本を含む世界各国の民衆が中国国民と共に立ち上がっている。このほど日本から寄付された物資の写真がSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上で反響を呼んだ。物資の包装箱に「山川異域、風月同天」(山川、域を異にすれども、風月、天を同じうす)という8つの漢字が記されていたからだ。中日両国は共に漢字文化圏に属し、日本の民衆はこの短い数文字で特別な温かみと感動を伝えた。(文:孔鉉佑・駐日本中国大使。人民日報掲載)この8つの漢字の裏には、1300年近く前の中日友好交流史の美談がある。当時、正にこうした言葉に心を動かされて、両国で共に名高かった鑑真和尚が仏教の戒律を伝えるため日本への渡航を6回試みた。時代は移ろい、今日日本の民衆の善行が、この8つの漢字に新たな意味を与えた。

<14> 「人民網日本語版」2020年02月12日
「オンライン新学期」迎えた小・中・高校生100万人 武漢
広々とした校庭もなく、周りには同級生もおらず、先生は画面の中でキャスターに。これは10日から湖北省武漢市内の小・中・高校で正式にスタートした「オンライン授業」で、それと同時に市内の小・中・高校生約100万人が新学期を迎えた。大まかな統計データによると、武漢市教育当局は同日、計426コマの授業をオンラインで行い、100万人あまりの学生と保護者がネットを通じて視聴した。武漢市教育当局は、インターネットを活用し、新学期初日の授業を行った。オンライン授業では、1日当たりの授業時間を厳しくコントロールしている。小学校の1日あたり授業時間は半分に減少し、中学校・高校でも3分の1減った。

<13> 「人民網日本語版」2020年02月11日
武漢の野菜や果物を販売する露天市14ヶ所が営業再開 湖北省
湖北省武漢市江漢区新華街明渠淨菜市場前の道路脇には2月10日、野菜や果物、卵などを売る露天商が並んでいた。新型コロナウイルスとの闘いが展開されている中で、周辺の住民が日々必要とする食材をめぐる問題を解决している。武漢市政府は現在、農作物市場の営業再開を段階的に進めており、道路脇の露天市の営業も手配している。今月8日の時点で、露天市14ヶ所が営業を始めている。

<12> 「人民網日本語版」2020年02月11日
長さ30メートルのミスト消毒レーンで車両を消毒 四川省
四川省達州市達川区三里坪街道弁事処は2月10日、約15万元(1元は約15.74元)を投じて、車両をミスト消毒できるレーンを2日かけて設置した。レーンは長さ30メートル、幅20メートル、高さ4メートル。歩道2本、車両用道路2本でミストが噴射され、団地に出入りする車両や住民を消毒することができる。同弁事処は、3つの団地の出入り口を封鎖し、全ての住民、車両がミスト消毒レーンを通過して出入りするようにしており、約1万1000世帯、住民約5万人を新型コロナウイルスから守っている。

<11> 「人民網日本語版」2020年02月11日
ビッグデータで見る中国の人々の戦「疫」下での暮らし
新型コロナウイルス感染による肺炎によって人々の暮らしは最近、変化を余儀なくされている。自宅での隔離を続けながら感染予防を心がけ、医療従事者を讃えながら武漢を応援する。そしてスマホを手にネットショッピングに精を出しながらネットニュースを閲覧することが、今年の春節(旧正月、2020年は1月25日)連休の「常態」となった。〇ネットショッピング増加率トップ10でペット関連スーパーが第2位に 1.12月と比べ、冷凍食品の売上が6倍増加し、デリバリープラットフォーム「Eleme」では、増加スピードトップの品目なった。

<10> 「人民網日本語版」2020年02月11日
いざ武漢へ!チャーター機41機で支援チーム約6千人が同日に到着!
約6千人からなる複数の医療支援チームが9日、チャーター機41機に乗り込み、次々と武漢に到着した。新型コロナウイルス感染による肺炎が生じて以来、湖北省の武漢空港が1日で受け入れた運輸保障対象の医療チームとしては、この日が最大規模の人数となった。支援チームは遼寧省、上海市、天津市、河北省、山西省、江蘇省、浙江省、広東省、四川省、山東省、河南省、福建省などの省(市)から派遣されており、「1つの省で1つの市を担当」する方式をとり、湖北省の16の市における感染予防・抑制・治療業務を展開していく。

<9>「人民網日本語版」2020年02月11日
型肺炎患者向け仮設病院の雷神山医院が患者受け入れスタート 
半月以内で完成した雷神山医院の規模は火神山医院の2倍以上

約1万人の建設作業員が昼夜問わず建設を進めた結果、新型コロナウイルス感染による肺炎感染が確認された患者を専門に受け入れる、湖北省武漢市の仮設病院・雷神山医院が今月6日に、同市の都市建設、衛生・健康当局の検査をクリアし、第一陣の医療従事者がすでに到着、8日から第一陣の患者の受け入れも始まった。新型コロナウイルス感染による肺炎患者を治療する専門仮設病院・火神山医院の建設が始まったばかりだった春節(旧正月)当日の1月25日、武漢市は半月以内に江夏区黄家湖に雷神山医院を建設することを緊急決定した。感染者の激増を受け、雷神山医院の総建築面積は、5万平方メートルから7.5万平方メートル、そして約8万平方メートルと3度変更。病床数も1300床から約1600床まで増え、その規模は火神山医院の2倍以上となった。同病院は野戦病院を参考にしており、主に医療用病棟、医療看護保障エリア、医療補助エリアに分かれている。

<8> 「人民網日本語版」2020年02月10日
湖北以外の省・区・市における新規患者数が5日間で42.8%減少
国務院聯防聯控メカニズムは9日、新型コロナウイルス感染による肺炎に関する記者会見を開いた。これによると、湖北省を除く全国の省(自治区・直轄市)で毎日報告される新たに感染を確認された患者数は、2月3日の890人から2月8日には509人に減少し、その減少幅は42.8%に達し、各地における予防・抑制措置がその作用を発揮していることが明らかになった。

<7>「人民網日本語版」2020年02月10日
2億人がオンライン勤務 止まらない中国の経済活動
新型コロナウイルスの感染による肺炎への対策が進展するのにともない、「人が集まることを減らし、交差感染を避ける」のが社会全体の自覚的な行動になった。「接触を少なくする」ことは経済活動の停滞を意味するのではないかと関心を持つ人が多い。取材を通して、モバイルインターネットが高度に発達した中国では、「ネット会議」や「オンライン勤務」が多くの機関が業務を再開する場合に真っ先に選ぶスタイルになっていることが分かった。多くの企業から、対面での交流ほど親密で自然ではないものの、ネットを利用して業務を再開することで感染状況と生産経営の現実的な要求の両方をかなりカバーすることができ、オンライン勤務は今やさまざまな業務を秩序よく展開するための有力な支えになっているとの声が上がっている。

<6> 「人民網日本語版」2020年02月08日
日本の自公幹事長「総力を挙げて中国と感染拡大を防止」
在日本中国大使館のサイトが伝えたところによると、孔鉉佑駐日本中国大使は今月7日、日本の与党の自由民主党の二階俊博幹事長、同じく与党の公明党の斉藤鉄夫幹事長と会談した。自民党の林幹雄幹事長代理と小泉龍司局長、公明党国際委員会の谷合正明委員長も同席した。二階氏は、「日本は中国での新型コロナウイルスの感染による肺炎の感染状況を我が事のように感じており、謹んで心からのお見舞いを申し上げる。中国は今、感染を予防管理しようと積極的に努力している。困難にぶつかって真の友がわかるとよく言われるように、日本は全国の力を結集し、総力を挙げて中国にあらゆる支援を提供し、中国とともに感染拡大に対抗したい。私は日中両国が団結協力すれば、できないことは何もないと確信する。私たちは必ず感染状況に打ち勝つことができる。これまでに集めた12万着の防護服を、できるだけ早く湖北省、浙江省、広東省などの医療機関に送り届けたい」と述べた。

<5> 「人民網日本語版」2020年02月07日
思いきり間隔を開けた列、社員食堂はまるで試験会場
中国各地の新型コロナ対策

新型コロナウイルス感染状況が深刻な現在、ウイルス接触を防止するために、できるだけ他の人と距離を取り、過度に密接な接触を避ける必要が生じている。ウイルス接触を避けるために、各地では人々が知恵を絞り、いろんなアイデアを出している。2月3日、多くの企業が仕事始めを迎えた。感染状況は深刻だが、多くの人がUターンしている。そんな中、浙江省義烏駅では白い防護服を着込んだ検査スタッフがズラリと並び、さながらアラブ首長国連邦(UAE)の会議室のような様相を呈していた。

<4> 「人民網日本語版」2020年02月07日
武漢の「火眼」実験室運用開始 1日あたりのウイルス検査数1万件
新型コロナウイルスの検査を専門的に行うために武漢に建設された「火眼」実験室の引き渡しが2月5日午後に行われ、運用を開始した。実験室の建築面積は約2000平方メートルで、7日間で建設された。そのウイルス検査能力は1日あたり1万件が可能なように設計されており、これにより武漢で感染有無を確認する検査を待つ人々に迅速に確かな検査結果を提供できるようになる上、検査作業にかかる負担を大幅に緩和することができるとみられている。

<3> 「人民網日本語版」2020年02月07日
商務部「対外貿易企業の困難克服と損失削減を支援」
商務部(省)サイトによると、新型肺炎への対策を積極的に行い、企業が合法的な権利を守り、経済的損失を削減するよう支援するため、商務部弁公室はこのほど、「対外貿易企業の新型肺炎に対処する中で困難を克服し損失を削減することに関する通知」を通達し、各商会に対し、支援が必要な企業を助けて、新型肺炎のため不可抗力により契約通りに製品の引渡しを履行できないという事実の証明書を無償で発行するよう求めた。

<2> 「人民網日本語版」2020年02月06日
湖北省籍223人が関空から中国国際航空のチャーター便で武漢に戻る
中国航空集団有限公司(以下「中航集団」)は今月5日、中国外交部(外務省)と中国民用航空局の要請を受けて、チャーター便としてエアバスA330-300・CA081便を手配。日本の大阪から湖北省籍の旅客223人を乗せて、武漢市に向かった。同旅客機には、日本の社会各界や華人・華僑から寄付された防疫物資約200点、約2.5トン相当も積み込まれていた。同便は北京時間午後6時50分、無事武漢天河国際空港に到着した。飛行総隊と客室サービス部は、チャーター便に経験豊富な飛行幹部や乗務グループを選出して動員したほか、商務委員会日本地区本部と大阪営業部が、それぞれ日本国土交通省と現地空港との交渉を行い、同便の各種手続きを1日以内に済ませ、各種地上での業務を完了させた。各方面が連携し、武漢予防・管理指揮部の要請に基づき、旅客を無事、武漢まで送り届けた。

<1> 「人民網日本語版」2020年02月06日
外交部「パニックの方が恐ろしい伝染病 各国は団結・協力すべき」
外交部(外務省)の華春瑩報道官は5日のオンライン定例記者会見で「パニックはより恐ろしい伝染病だ。新型コロナウイルスの感染による肺炎の対策はパニックではなく、科学に基づき確立されるべきだ」と述べた。華報道官は「一部の国が講じている行き過ぎた制限措置による負の影響に、少なからぬ国々のシンクタンク、専門家、学者が連日懸念を表明している。すでに世界保健機関(WHO)は、いかなる渡航・貿易制限措置も各国に提言しないことを繰り返し強調し、デマを信じず、科学を堅持し、エビデンスに基づく措置を講じるよう呼びかけている。