「人民網日本語版」2016年5月後半 抜粋(2016/6/1)

<20> 「人民網日本語版」2016年5月31日
日本の歴史学団体が声明「慰安婦問題は終わっていない」
日本の歴史学団体15団体が30日、「慰安婦」問題に関する声明を発表、日韓両国政府は昨年、「慰安婦問題」の解決に向け合意に達したが、これは決して慰安婦問題が終結したことを意味する訳ではないと強調した。関係各方面がこの問題に真摯に向き合い、根本的な解決に向けて善処していくよう、声明は求めている。日韓両国政府は昨年、「慰安婦問題」について、「最終的かつ不可逆的解決」とすることで合意し、かつ、国際社会において「慰安婦問題について互いに非難・批判することは控える」ことを確認し合った。これについて声明は、「両国政府の合意は、慰安婦問題に終止符を打とうとする意図の現れであり、歴史研究による新たな発見およびこの問題に対する新たな評価が生まれる可能性を排除している」と指摘。政府側からの一方的な宣言で問題の終結を図ろうとすること、さらには今後討論を深めることを封殺するようなやり方は、「慰安婦」問題の根本的解決とはかけ離れたものだと強調した。

<19> 「人民網日本語版」2016年5月31日
中国国際サービス貿易交易会が北京で開催 日本の「介護」が注目
第4回中国(北京)国際サービス貿易交易会が28日から30日にかけて、北京の中国国家会議センターで開催されている。日本貿易振興機構(ジェトロ)が設けた日本ブースには、介護、環境、食品、教育、アパレル、不動産、観光などの分野の企業9社が出展している。その他、日本の東京都も中小企業7社を率いて、単独のブースを開設し、それぞれの優れた製品や技術を紹介している。介護施設の運営などを手掛けるリエイの中国のマーケティングスタッフ・陳雁兵さんによると、1980年創立の同社は、2000年に介護サービス「コミュニケア24」の展開を開始。その後、日本国内で介護付有料老人ホーム、デイサービス、訪問介護などのサービスも提供するようになり、タイや中国の介護市場開拓も積極的に行っている。リエイは現在、日本国内で介護施設45カ所、国外で3カ所を運営している。

<18> 「人民網日本語版」2016年5月31日
論争の絶えないオバマ氏広島訪問、安倍氏の憲法改正の新たな口実に
オバマ米大統領の先日の「広島訪問」は「政治的遺産づくり」という私心に事欠かないが、それ以上に安倍晋三首相の利益のために骨を折った側面が大きいようだ。ニューヨーク・タイムズは先日「長年広島に代表されてきた日本平和主義は、オバマ大統領の今回の訪問で転向するのだろうか?」との問いを発した。答えは知る由もない。だが7月の参院選を前に、憲法改正へ動き出そうとしている安倍氏が、これを機に騒ぎ立て、得票数を伸ばそうと図り、改憲推進の新たな契機を探ることは、予見可能な必然的選択肢だ。キューバとの国交回復、イラン核問題の解決に続き、オバマ氏は現職米大統領として初めて広島を訪問し、自らの「外交的遺産リスト」に新たな一筆を慌ただしく加えた。オバマ氏は訪問前に述べたように、原爆投下について謝罪はせず、日本国民の一部に不満を抱かせたが、AP通信は「オバマ大統領が広島に姿を現わしただけで、おわびの意と理解されるに十分だ」との見方があることを報じた。

<17> 「人民網日本語版」2016年5月30日
米が中国鉄鋼製品に「337調査」中国は断固反対
米国国際貿易委員会(ITC)は26日、宝鋼、首鋼、武漢鋼鉄、鞍山鋼鉄などの中国鉄鋼メーカーとその米国支社計40社が米国で販売する炭素鋼製品および合金鋼製品に対し、337調査(ITCが1930年に可決した「関税法」第337条に基づき、外国産製品に知的財産権の侵害行為がないかどうかを調べる調査)を発動することを明らかにした。新華社が伝えた。ITCが同日発表した声明によると、米国の鉄鋼メーカーは今年4月26日、ITCに訴えを寄せ、上記40企業が米国でひそかに製品価格を改訂したり、生産量と輸出量の調整を行ったり、また米鉄鋼メーカーの貿易上の秘密を違法に使用したり、原産地やメーカーについて虚偽の評価を行ったりして、「関税法」第337条に違反したと指摘。ITCに対し、337調査を発動し、40企業に恒久的排除命令、限定的排除命令、禁止令を下すよう求めた。

<16>  「人民網日本語版」2016年5月30日
小中学生の約3割、「学校で時々いじめられる」
学校でのいじめは、ここ数年多発する傾向にあり、重大な社会問題となっている。中国青少年研究センターが2015年、国内十省・市の小中学生5864人を対象に実施した調査によると、「学校で時々いじめられる」と答えた生徒は全体の32.5%に上った。国務院教育監督指導委員会事務室はこのほど通知を発表、全国各地の小・中学校に対し、生徒同士の間で身体・言葉・インターネットなどの方法を用い、悪意あるいじめや屈辱を与える行為をする、あるいは怪我をさせるといった校内いじめに関する特別対策を行うよう求めた。小紅さんは、遼寧省凌源市にある小学校に通う5年生だ。小紅さんの母親は、少し前から、子供の口数が少なくなり、学校の成績もかなり落ちていることに気がついた。本人に問い詰めたところ、小紅さんは、「うちが商売をやっていることを知っている数人のクラスメートが、店から商品をもってこいと要求してきた。品物を持っていかないと、放課後、そのことを彼らに責め立てられ、たいてい殴られた」と告白した。

<15> 「人民網日本語版」2016年5月30日
「勝ち組か負け組か」はスタートで決まる?
調査:「幼児期から英語を学ぶ子供が周囲に多い」79.1%
中国青年報社会調査センターと問巻網が合同で実施したアンケート調査によると、調査対象者2003人のうち、「就学前から英語を学び始める子供が周囲に多い」と答えた人は79.1%に上った。また、回答者の72.7%は、「多くの親が子供に幼少時から英語を勉強させる根底には、『勝ち組になるためにはスタートが肝心』という考え方がある」と答えた。幼児に英語を学習させることの是非については、「賛成」と「反対」がほぼ半数ずつを占めた。調査によると、回答者の58.3%は、「幼児英語学習のスタート時期は、ますます低年齢化している」との認識を示した。「低年齢化の傾向はあまり感じられない」とした人は35.8%、「低年齢化していない」と答えた人はわずか2.9%だった。

<14> 「人民網日本語版」2016年5月28日
上海の大学生、3割の生活費が2千元超 全国平均大きく上回る
上海市社会科学界聯合会と上海市信用研究会はこのほど、共同で、「上海市大学生信用消費指数」調査を実施。上海の大学生の3割以上の生活費が1カ月当たり2千元(約3万3千円)を超えていることが分かった。全国平均を大きく上回っている。統計によると、上海の大学生の生活費は、1000元以下(約1万6500円)が7.19%、1000~2000元が59.95%、2000~3000元(約4万9500円)が25.92%、3000元以上が7.19%だった。2000元以上が33.11%を占めている。関連調査によると、中国全国の大学生を見ると、1カ月当たりの生活費が1200元(約2万円) を超えている大学生はわずか9.76%。上海の大学生の生活費は全国平均を大きく上回っていることになる。

<13> 「人民網日本語版」2016年5月28日
スタバ、中国の店舗数が米国超えも? 中国で「朝はコーヒー」定着へ
米カフェチェーン・スターバックスのハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)がこのほど、「当社の中国におけるポテンシャルは米国より大きい」との見方を示した。スターバックスは26日、2017年に「リザーブ ロースタリー & テイスティングルーム」を上海で開設する計画を発表した。米ニュース専門放送局CNBCは、シュルツCEOの言葉を引用し、「スターバックスの中国の店舗数が米国を超える日が来ても、不思議には思わない」と報じた。シュルツCEOは、「過去数年、当社は中国で大きな成功を収め、モーニングメニューも最近始めた。中国で、『朝はコーヒー』という習慣が定着するよう促している」と語っている。スターバックスは現在、中国の約100都市に2100店舗を構え、上海だけでもその数は300店舗を超える。

<12> 「人民網日本語版」2016年5月27日
世界で最も労働時間が長い都市は?香港首位、台北第8位
世界のどの都市の会社員が最もハードに働いているのだろう?世界最大級の金融グループ・スイスUBSの調査によると、香港の週間平均労働時間は50時間を上回り、世界トップに立った。台北も上位にランクイン、41.17時間で第8位だった。一方、世界で最も労働時間が短い都市はフランスの首都パリで、週間平均労働時間はわずか30.84時間と、会社員にとって世界で最も幸せな都市となった。UBSは、世界71都市で15業種の仕事に就く会社員を対象に、労働時間に関する調査を実施した。調査の結果、アジア各都市の会社員が最もハードに働いている実態が明らかになった。「週間平均労働時間が最も長い都市」トップ10のうち7都市はアジアの都市だった。ヨーロッパの会社員は、アジアよりはるかに恵まれており、「週間平均労働時間が最も短い都市」トップ10は全てヨーロッパの都市で占められていた。

<11> 「人民網日本語版」2016年5月26日
訪日中国人客の爆買いが収束、慎重な購入へ
円高と税関制度の厳格化により、訪日中国人客は高級腕時計やバッグなどの高級品から、おむつやスキンケア商品に視線を転じている。アベノミクスが始まってから、中国人客の百貨店における爆買いに初めて陰りが生じた。訪日客数は記録更新を続けているが、昨年夏より12%の円高が生じており、観光業の発展を脅かすことが懸念されている。日本政府は2020年までに、訪日客数を延べ4000万人、消費額を730億ドルに倍増させる計画を立てているが、実現が危ぶまれている。また円高進行は、アベノミクスにとって最も重要な訪日客に、悪影響を及ぼす恐れがある。

<10> 「人民網日本語版」2016年5月26日
ソウル旅行、中国人の消費額は日本人の6倍
韓国ソウル市役所が23日に発表した最新調査結果によると、ソウル旅行中の消費額は、中国人観光客のほうが日本人観光客より6倍も多い。ソウル市役所傘下の「ソウル研究所」が実施した同調査は、昨年12月にソウルの仁川(インチョン)空港と金浦(キンポ)空港から出国する外国人観光客1045人を対象に行なわれ、ソウルへの訪問回数や消費額などについて聞いた。調査結果によると、中国人観光客のソウル訪問回数は平均1.9回で、現地での平均消費額は1回当たり213万ウォン(約19万8千円)だった。一方、日本人観光客のソウル訪問回数は平均で4.9回に達し、中国人観光客を上回っていたが、平均消費額は1回当たり33万ウォン(約3万1千円)にとどまり、中国人観光客の約6分の1だった。

<9> 「人民網日本語版」2016年5月25日
コンビニ収益の中日差は7倍 中国は資本不足
5870元と4万2千元(1元は約16.7円)。この7倍近い差がある数字は、中国チェーン経営協会コンビニエンスストア委員会に加盟するコンビニ企業57社のコンビニ1店舗あたりの一日平均売上高と日本のコンビニ1店舗あたりの同売上高だ。同協会の裴亮事務局長はこのほど行われた2016年中国コンビニエンスストア総会で、「2015年に中国のチェーン店上位100社の店舗数の伸びは4.7%、売り上げの伸びは4.3%で、いまだに粗放型の発展段階にあり、日本とは非常に大きな開きがある」と述べた。これについて専門家は、「コンビニの急速拡大傾向は資本不足などの問題に直面している」との見方を示す。「数あるコンビニの中でも、中国で最も急速に発展するブランドはセブンイレブンだ。

<8> 「人民網日本語版」2016年5月25日
中国原子力緊急救援隊が設立
中国で原子力事故に対応する緊急救援隊が24日午前、正式に設立された。原子力の安全を保証するための重要な対応力がグレードアップしたことになる。同チームには計320人が所属し、原子力事故の抑制、緩和、被害の軽減などのために、放射能対策や医学救援などを行う。自然災害や人為的破壊を防止するために、中国の原子力緊急時対応は常時待機している。

<7> 「人民網日本語版」2016年5月25日
福島原発事故から5年 「消し去られた」真相
福島県飯館村の村役場前には、何やら物々しい放射線量測定器が設置されている。わずかな汚れも見当たらない表示板には、「毎時0.38マイクロシーベルト(μSv)」という数値が赤字で表示されている。ここから東京電力福島第一発電所までは、約40キロメートルの距離がある。物理学が専門の田尾陽一氏は、表示板を見ながら、「この数値は異常に低い」と吐き捨てるように言った。そして、近くにある目立たたない測定器を指差し、「あれは我々が設置した測定器で、地面付近の放射線量は、この数値の8倍から10倍に上る」と続けた。田尾氏は、このような現実と、「原発事故の影響は有限」「事後処理は順調に進んでいる」などの日本政府による宣伝文句との間には、あまりにも著しい差があると感じている。同様の疑念や憤慨の気持ちを抱いている人は、田尾氏以外にも数多くいる。特に福島では、深刻な損害を受けた人や、助けを求めようにもその方法がない人が後を絶たない。

<6> 「人民網日本語版」2016年5月24日
2016年大学新卒者、予想する初任給額は5千元以下
765万人!今年大学を卒業する学生数は過去最多記録を更新した。さらに、経済の下振れ圧力は依然として大きいことから、今年は「最も困難な就業年」と言われている。しかし調査の結果、新卒者の多くが楽観的な気持ちを抱いており、今年の就職戦線を何とか生き残れるだろうと期待していることが判明した。また、彼らが予想する初任給額は平均5千元(1元は約16.7円)を下回った。

<5> 「人民網日本語版」2016年5月20日
中国で進んで残業する人が増加 長すぎる労働時間の解決策は?
徹夜で長時間座って仕事をし、3度の食事も不規則。こんな「残業文化」が形成され、都市部の会社ではごく普通のこととなっている。では、なぜ長時間の仕事が日常茶飯事になっているのだろう?従業員はなぜ、進んで残業をするのだろう?このような現象をどのように解決すればよいのだろう?これらの問題は考慮に値する。経済が急速に発展するにつれ、人々の生活のリズムは早くなり、夜でも明るいオフィスビルが都市の普通の光景となっている。多くの人にとって、長時間の仕事がごく普通の生活となっているのだ。
北京のある外資系企業で働く李威さんは取材に対して、「毎週残業を平均約20時間している。それに平日や週末に家でしている仕事の時間は含まれていない。このような残業は常態化している」とこぼす。

<4> 「人民網日本語版」2016年5月20日
日本の中流階級が辿った「失われた20年」 今後は格差社会に突入か
20年以上にわたる日本の不況が今、「一億総中流」を飲み込もうとしている。中流階級は確固不抜であり、かつては日本社会の長期的な安定を支えた基礎だった。しかし、過去20年間あまり、中流階級は増加しないばかりか大幅に減少してしまった。高齢化もその原因の一つだ。「老いた中流階級」の退職後の生活は以前より劣るが、それを埋め合わせる「若い中流階級」がいない。労働力が流動化し、多くの日本人が「終身雇用」ではなく「臨時雇い」になり、社会の底層に追いやられている。安倍政権発足後、これらの人は生活を立て直す希望をますます失ってしまった。日本の貧富の格差は過去30年で絶えず拡大している。かつては世界経済の模範的存在だった日本の今の教訓は、全ての国が研究するに値する。

<3> 「人民網日本語版」2016年5月19日
水郷の桶漕ぎ、新たな輝きを放つ古い街 浙江省
村民たちが浙江省湖州市義皋村の川で面白い桶漕ぎ競争に参加している。同日、太湖のそばに位置する同村では面白い桶漕ぎ競争が行われた。現地の人々は桶を漕いで池や小川に入り、ヒシなどの水草に実る果実を採る習慣がある。そこから生まれた桶漕ぎ競争も同村の文化における重要な一部分となっており、大勢の村民と観光客からの注目を集めていた。

<2>  「人民網日本語版」2016年5月18日
ウルムチから深セン行きの直通列車が初運行 新疆
直通特別快速列車の始発号Z232号が5月17日午後6時45分、新疆維吾爾(ウィグル)自治区ウルムチ南駅を出発、4600キロ離れた広東省深セン市へ向かった。途中、ハミ、蘭州、西安、長沙、広州など21駅に停車し、3日目の午後7時28分に深センに到着する予定で、総走行時間は48時間43分に及ぶ。新疆鉄道当局がウルムチ-深セン間の列車を運行したのは初めてで、これによって新疆の鉄道は、北京、上海、広州、深セン4都市への直通列車で結ばれたことになる。新華網が伝えた。(編集JK)

<1> 「人民網日本語版」2016年5月18日
16年度新卒者の3割がインターネット業界へ 中国最新報告
中国の求人サイト・智聯招聘は17日、「2016年度新卒者就職力調査研究報告書」を発表。新卒者の初任給は平均4765元(約7万8600円)で、約3割の新卒者がインターネット業界へ進んだ。同業界の平均給与は最多だった。報告書によると、15年と比べると、今年は起業を選択する新卒者の割合が6.3%から3.1%へ大きく減少した。一方、就職を選ぶ新卒者の割合は、71.2%から 75.6%に増加した。新卒者が就職を希望する三大業界は、上から順にIT/インターネット/通信/電子、金融/銀行/投資/基金/証券/保険、政府/公共事業/非営利機関。うち、IT/インターネット/通信/電子業界は急速に発展していることもあり、新卒者の約3割を吸収した。