香港 :上海ディズニーランド開園にあわせて抗議行動ー中国のディズニーサプライヤー工場の労働条件を変えるため、今すぐ行動を!

6月16日、上海ディズニーランドがオープンしました。ウォルト・ディズニーのアイガー会長兼CEOは、開園セレモニーで「今天我們夢 想成真」(今日、私たちの夢が実現しました)と中国語で言ったそうです。でも、ディズニー サプライヤーの工場で働く労働者の夢を踏みにじっていることについてはどうい うつもりなんでしょうか?

ディズニーランド香港に抗議行動(2016/6/15)
ディズニーランド香港に抗議行動(2016/6/14)

中国にあるディズニーサプライヤーの工場における労働条件改善に取り組む香港のNGO、SACOM(アップルやユニクロの在中国サプライヤーにおける労働者の権利侵害告 発でもお馴染み)が、香港職工会連盟(HKCTU)などとともに、上海ディズニーランドの開園に合わせて、香港で抗議行動を行いました。
SACOMのFB(中国語と英語で投稿されています)から、この行動をご紹介します。
https://www.facebook.com/HKSACOM/posts/1296634167031928
FBには当日の写真多数の他、ロイターなど多数のメディア掲載へのリンクも載っています。

なお、この行動に参加したNGOワーカー・エンパワーメント(中国語名・労働力)からの 呼びかけで、日本でも、東京ディズニーランドのサプライヤー水谷玩具の労働者 を支援するために、4月にレイバーネットのメンバーも参加して、東京ディズニーランドの 運営会社・オリエンタルランド(ウォルト・ディズニー・カンパニー・ジャパンとは別の会 社なので、上海ディズニーランドには関与していないそうです)とその大株主・千葉県への働き かけを行っています。(http://www.chinalaborf.org/disneyland2016/ )
上記の SACOMフェイスブックのリンクの中には、日本での取り組みに言及した記事もあります。)こちらも未解決ですので、引き続き注目、支援、お願いします!

〔レイバーネット国際部・わだともこ〕

 関連ニュース:香港のNGO・SACOMが中国のディズニー・サプライヤーの労働条件を調査、改善を要望

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ディズニーのファンタジーの影に多数の労災 ~中国のディズニーサプライヤー工場の労働条件を変えるため、今すぐ行動を!

2016年6月16日上海ディズニーランドがオープンしたが、これ合わせ、SACOM (Students and Scholars Against Corporate Misbehaviour、多国籍企業の労働実態を監視する学者と学生の会)など、労働者の権利擁護に取り組む香港の諸団体が、中国にあ るディズニーサプライヤーの工場における劣悪な労働条件を改善すべく、6月14日香港ディズニーの社前で抗議行動を行った。

在中国ディズニーサプライヤーの工場における深刻な労働者の権利侵害について、SACOMが2005年に発表した調査報告には、労災の深刻さ、特に、設備老朽化に起因する指の切断事故多発が指摘されていたが、10年経ってもこの状況が改善されないまま、労働者たちは、危険な仕事、ぎりぎりの生活を強いられている。

13403184_1296625203699491_3393872666743704840_o抗議行動では、SACOM、香港職工会連盟(HKCTU)、ワーカー・エンパワーメント (WE)などのメンバーが、ディズニーの事務所前に、労災で指を失った労働者たちの写真をならべて、同社に対して、サプライヤーに関する情報開示と労働条件改善への取り組みを求めた。 行動に先立ち、SACOMなどは、同社の代表者に面会し、署名を提出して直接要求することを要望したが、同社からは回答がなく、署名の受け取りも拒否された。

SACOMは、2015年7月から2016年2月まで新たな調査を行い、その結果を『労働者 には”楽園”ではない』と題する報告書にまとめて、このほど発表している。労働者として工場に潜入した調査員の報告と、入通院中の者も含む労働者からの聞き取りをまとめたものである。