「人民網日本語版」2021年7月後半 抜粋(2021/08/01)

<20> 「人民網日本語版」2021年07月29日
中国のスプレー式新型コロナワクチンに新たな進展
軍事科学院軍事医学研究院が28日に明らかにしたところによると、中国工程院院士で、軍事科学院軍事医学研究院研究員の陳薇氏が中心になり開発した、スプレー式の吸入型組換新型コロナウイルスワクチン(アデノウイルスベクター)の第1相臨床試験データが北京時間26日、世界的に権威ある医学誌「The Lancet Infectious Diseases」にオンライン掲載された。これは世界で初めて発表された新型コロナワクチンの粘膜免疫臨床試験の結果だ。研究結果によると、同ワクチンは高い安全性、耐性、免疫原性を持つ。吸入型ワクチン1回分の分量は筋肉注射ワクチンの5分の1のみで、その細胞免疫反応水準は筋肉注射に相当する。筋肉注射型の組換新型コロナウイルスワクチンの接種から28日後にスプレー式吸入により免疫を強化し、高水準の中和抗体の産生を誘導することが可能だ。

<19> 「人民網日本語版」2021年07月29日
台風の中でも安定!高さ中国一の上海タワーを訪ねて
台風6号(インファ)が上海に明らかな風雨の影響をもたらしたにもかかわらず、高さ632メートルの中国一の高層ビルである上海タワー(上海中心大廈)が台風の中でも安定を維持したのは、126階に位置する「渦電流据え置き型同調質量ダンパ」が鍵となる役割を果たしたからだ。このダンパは中国が独自に研究開発したもので、重さは1000トンにのぼる。建築物が風の作用力を受けて揺れると、ダンパの質量モジュールの慣性が反作用力を生み、反対方向に揺れ動き、高層ビルの揺れを減らす。ダンパの上にあるのは「上海慧眼」と呼ばれる重さ7トンの芸術的彫刻で、デザインのインスピレーションは中国古代の地理書である「山海経」の「燭龍之眼」から来ている。

<18)「人民網日本語版」2021年07月27日
1日200万人分のPCR検査可能にする南京「火眼」実験室まもなく完成 江蘇省南京
江蘇省南京市にある南京国際博覧センターでは7月26日、このところ新型コロナウイルスの国内症例が同市で確認されていることを受け、PCR検査を行うための南京「火眼」実験室の建設が急ピッチで進められていた。実験室は、建築面積が8千平方メートルに及び、ハードタイプのバルーンユニット12基とソフトタイプのバルーンユニット15基が設置されているほか、全自動分杯処理システムやハイスループット自動核酸抽出装置も備わっており、検査効率が格段に向上すると同時に、検査担当者の感染リスクが引き下げられる。実験室完成後は、10人分の検体プール検査法を採用すると、1日あたりの検査能力は最大200万人分に達する。

<17> 「人民網日本語版」2021年07月26日
新型コロナ、25日の新規国内症例は40人
国家衛生健康委員会の26日の発表によると、25日0時から24時にかけて、31省(自治区・直轄市)及び新疆生産建設兵団から新型コロナウイルスの新規感染者が76人報告された。うち海外からの輸入症例は36人(雲南省18人、広東省8人、福建省5人、内蒙古<内モンゴル>自治区2人、河南省2人、北京市1人)、国内症例は40人(江蘇省39人、遼寧省1人)。新規死者、新たに感染を疑われた人はゼロ。25日24時現在の31省(自治区・直轄市)及び新疆生産建設兵団からの報告によると、現在治療中の感染者数は741人(うち重症者17人)。治療・退院した人は累計8万7228人、死者は累計4636人、累計の感染者は9万2605人で、現在感染の疑いがあるとされている人は2人。累計で107万5952人の濃厚接触者に対して追跡を行い、現在医学観察中の濃厚接触者は9990人。

<16>  「人民網日本語版」2021年07月26日
中国キーワード】時速600キロの高速リニアがラインオフ その意義は?
丸わかり!中国キーワード

7月20日、中国が独自の知的財産権を備え、時速600キロメートルの高速リニア交通システムが、山東省青島市でラインオフした。中国中車股份有限公司が5年にわたって研究開発してきたもので、世界で初めて設計最高速度が600キロメートルに達したリニア交通システムとなる。時速600キロメートルの高速リニアは現時点で実現可能な最高速度で走る地上の交通機関だ。実際の移動時間で計算すれば、1500キロメートル以内なら最も速い交通手段になる。現在、高速鉄道の最高運行速度は時速350キロメートル、飛行機の巡航速度は時速800-900キロメートル。時速600キロのリニアはちょうど高速鉄道と飛行機の間の空白を埋めることになる。北京から上海まで行く場合、前後の時間も含めて、飛行機なら約4.5時間かかり、高速鉄道なら約5.5時間だが、高速リニアを利用すればわずか2.5時間ほどしかかからない。

<15> 「人民網日本語版」2021年07月26日
国家公園を構築して「第3の極地」を守るチベット自治区
西蔵(チベット)自治区では現在、中国の生態系の安全を守る重要な防壁として、国家公園を主体とした自然保護地体系が構築されている。同自治区の各種自然保護区の面積は現時点で、41万2200平方キロメートルに達しており、同自治区総面積の3分の1以上を占めている。国家公園は、生態環境、自然資源保護、適切なる観光 (appropriate tourism) の開発などを基本策とし、比較的小さな範囲の開発を通じて、広範囲の効果的な保護を目指し、生態環境保護と資源開発の利用のバランスを合理的に図る管理スタイルとなっている。中国科学院科技戦略咨訊研究院の研究員・樊傑氏は、「南極と北極に次ぐ『第3の極地』国家公園群を作り上げるというのは、『第3の極地』エリアの重要な自然資源を国家が所有し、全国民と共有し、代々受け継ぐための主要策だ」と指摘する。

<14> 「人民網日本語版」2021年07月25日
豪雨被害が深刻な地域で1万人以上が避難 河南省新郷市
降り続く豪雨の影響で、河南省新郷市鳳泉区大塊鎮では広い範囲で水害による浸水・冠水が生じ、なかでも秀才荘村と孟荘村、石荘村は甚大な被害を受け、1万人以上が物資や救援を必要とする状況に陥った。7月23日より河南省消防救援総隊やボランティアなどが救援活動に参加し、現時点までにすでにほとんどの村民が避難し、救援活動は今も引き続き展開されている。

<13> 「人民網日本語版」2021年07月24日
習近平総書記「56の民族は中華民族共同体」
22日午後、習近平総書記は西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市のポタラ宮広場を訪れた。広場にいた人々は総書記がやって来たのを見ると、温かく取り囲んだ。習総書記は、「今年はチベットの平和解放70周年にあたる。この70年間、チベットの各民族の人々の生活には驚天動地の変化が生じ、中国共産党は行うべきことを行ってきた」と述べた上で、「私たち56民族は中華民族共同体であり、同舟相救い、2つ目の100年の奮闘目標達成に向けて邁進しているところだ。私たちは中国共産党とともに歩み、中国の特色ある社会主義の道を歩むことを堅持し、心を一つに力を合わせ、民族の団結を強化しさえすれば、必ず予定通りに中華民族の偉大な復興という輝かしい目標を達成することができる」と強調した。

<12> 「人民網日本語版」2021年07月23日
夏の旅行ピークを迎えた甘粛省嘉峪関 大砂漠楽しむ観光客
夏の盛りを迎えた7月、甘粛省嘉峪関市にも旅行ピークが訪れている。嘉峪関関城景勝地では、観光客がゆっくりと歩きながら重厚な歴史文化に浸り、城楼の上から大砂漠にある堅牢な関所の雄大で美しい景色を堪能していた。

<11> 「人民網日本語版」2021年07月23日
水中の万里の長城、再び水面に現る 河北省遷西
河北省唐山市遷西県にある潘家口ダムではその貯水量が低下したことを受け、一部が水面下にあった万里の長城が再び水面上に姿を現し、「水中の万里の長城」という奇観を呈している。明代の遺跡であるこの「水中の万里の長城」は、1970年代、水利重要プロジェクト「潘家口ダム」の建設のために貯水が行われ、長城の一部が水没してしまった。

<10> 「人民網日本語版」2021年07月23日
上空から撮影した新密五星ダムの緊急補強作業現場 河南省鄭州
連日降り続いた豪雨の影響で、河南省鄭州市にある五星ダムでは、堤防裏側の法面3ヶ所が崩れ、はっきりとした亀裂が確認され、直ちに適切な対策を講じないと極めて深刻な事態を引き起こすことになると判断された。現在、ダム堤防の崩れた箇所の補強作業は終了し、危険な状況はほぼ解消されている。

<9> 「人民網日本語版」2021年07月22日
農村を訪ねて「小康」を感じよう(4)スッポン農法で豊かになった上海青浦区東荘村
小康社会の完成度は、農村を見れば分かるものだ。農業が発展しているか、農村が美しいか、農民が豊かな生活を送っているかなどは、小康社会の全面的な完成の質と社会主義現代化の質を左右する要素となる。上海市青浦区に位置する東荘村は水に囲まれた美しくのどかな環境で、独特の人的、文化的景観が広がっている。しかし、同村でさらに有名なのは1ムー(1ムーは約6.7アール)当たりの生産額が2万元(1元は約16.85円)の米だ。農家はその秘訣である「エコ農業」のノウハウを会得している。自然にやさしい方法で栽培すると、大自然も最大限の「収穫」で報いてくれるのだ。米の品質が高いと、収入も自然と増えることになる。

<8> 「人民網日本語版」2021年07月22日
初めて中国で完成したエアバスA350型機、東方航空に引渡し
7月21日、エアバス天津ワイドボディ機完成・引渡しセンターA350 型機プロジェクト完成・第1機引渡しセレモニーおいて、エアバス社は、「エアバス天津ワイドボディ機完成・引渡しセンターA350 型機プロジェクトが完成し、最初のA350型機が中国東方航空集団有限公司に引き渡された」と発表した。同機は、中国で組み立てられた初めてのA350型機となった。

<7> 「人民網日本語版」2021年07月21日
【中国キーワード】中国経済の半期報告 伝わってくるのはどんなシグナルか?
丸わかり!中国キーワード

広く注目を集めていた中国経済の半期報告がこのほど発表された。上半期の国内総生産(GDP)は比較可能な価格で計算すると前年同期比12.7%増、2年間の平均増加率5.3%増の53兆2167億元(1元は約16.9円)に上り、主要マクロ指標は合理的な範囲に収まった。上半期GDPの増加幅を四半期ごとに見ると、第1四半期(1-3月)は前年同期比18.3%増、第2四半期は同7.9%増となっており、第2四半期の増加幅は第1四半期を大幅に下回った。しかし昨年の数字を加えた2年間の平均増加率を見ると、第1四半期は5%増、第2四半期は5.5%増だった。中国経済の回復ペースは鈍化したのだろうか。マクロ経済学者で中国人民大学副学長の劉元春氏は、「まず、前年同期のパラメータが昨年の基数の影響を受けた。昨年第1四半期のGDPはマイナス6.8%で、第4四半期(10-12月)はプラス6%に達し、第1四半期が低く第2四半期が高い『前低後高』になった。この基数の影響を受けた結果、今年は第1四半期が高く第2四半期が低い『前高後低』という状況となった。しかし、これは中国経済の回復ペースが鈍化したというわけではない。

<6>「人民網日本語版」2021年07月21日
河南省各地で記録的大雨 洪水被害で12人の死亡確認
河南省鄭州市では7月18日午後6時から21日0時にかけて、記録的な大雨が続き、同市全域で豪雨や集中豪雨が降り、総降水量は平均で449ミリに達している。現在までにすでに約10万人が避難を終えており、同市市内では洪水被害により12人の死亡が確認されている。また、降り続く大雨の影響で、同市の市街地には深刻な冠水が生じており、鉄道や道路、空の便など各交通機関にも深刻な影響が出ている。

<5> 「人民網日本語版」2021年07月20日
北京大が集積回路学院を設立、学際・複合型の人材を育成
北京大学はこのほど、集積回路(IC)学院を設立したことを発表した。「学際的な学び、産業と教育の融合、実践の重視」を運営の特色とし、マイクロ・ナノ電子、電子設計自動化(EDA)、IC設計、IC製造、マイクロ・ナノシステムの集積という5つの重点分野に力を入れ、学際・複合型のIC人材を育成し、ICの科学研究と工学応用レベルを引き上げ、中国国内のリーディングカンパニーと提携して、IC技術・産業の持続的発展を支援・推進することを目指している。同学院は北京大学のコンピューター、数学、物理、化学、材料など複数の優位性を備えた学科との学際的融合を強化し、IC産業の複数段階のリーディングカンパニーとの協力を深化させるとしている。

<4>「人民網日本語版」2021年07月20日
中国上半期の個人所得ランキング発表 トップ3の地域は?
国家統計局はこのほど、全国31省・自治区・直轄市の2021年上半期個人平均可処分所得のデータを発表した。トップ3には上海市、北京市、浙江省が並んだ。上海市の可処分所得は約68万円超で全国一 個人の可処分所得とは、所得のうち最終消費支出と貯蓄に回せる金額の合計、つまり個人が自由に使えるお金を指す。中には現金収入と実物収入が含まれる。データによると、上海市の上半期平均可処分所得は4万357元(1元は約16.9円、約68万円)に達し、全国1位で、前回のランキングに続いて他の地域を圧倒している。上海市は上半期に4万元を超えた唯一の地域でもあり、「魔都・上海」の人々の稼ぐ力はやはり相当なものだとわかる。

<3> 「人民網日本語版」2021年07月19日
職場のチームビルディングが不人気?若者が好きなものにするには?
来半分さんは浙江工商大学杭州商学院の人的資源管理を専門とする教員で、このほどチームビルディングを次のように分類した。大規模なチームビルディング活動は一般的に半年に一度行われる。主に仕事の総括、年度末の会議、全体でのレクリエーションなどがあり、都市周辺の景観エリア(ホテル)が会場に選ばれ、小旅行として行われ、同時に宴会やゲームも行うというパターンが多い。小規模なチームビルディング活動は頻度が高く、集まって食事、ホームパーティ、スケート、密室ゲームなど……主な目的は交流にあり、新入社員がやって来ると、みんなで交流してお互いをよく知るために活動が行われる。

<2> 「人民網日本語版」2021年07月17日
ドキュメンタリー「新疆:私たちのストーリー」第5話:民生
吐魯番(トルファン)は乾燥と灼熱の中でも生気に満ち溢れている。アブレット・ユヌスさん(58)は8月の収穫に備え、ブドウの枝の剪定に忙しかった。喀什(カシュガル)では、新疆最大のエイティガール・モスクで、信者たちの信仰する環境が十分に保障されていた。にぎやかな新疆国際大バザールでは、パキスタン出身の宝飾店店主・アシムさんが烏魯木斉(ウルムチ)での起業と夫婦の歴史について語ってくれた。「新疆:私たちのストーリー」第5話では、新疆の民生についてのストーリーをお届けする。

<1> 「人民網日本語版」2021年07月16日
映画「中国医生」 観衆の涙誘う真実とディテール
映画「中国医生(中国の医師)」は、新型コロナウイルス感染拡大との闘いにおける真実の出来事に基づいた作品で、武漢市金銀潭病院を主な舞台にすると同時に、武漢同済病院、武漢市肺科病院、武漢協和病院、武漢大学人民病院(湖北省人民病院)、火神山医院(新型コロナ患者専用病院)、そして臨時医療施設である「方艙医院」各所などにもスポットライトを当てている。「共和国勲章」授章者、中国工程院院士で、著名な呼吸器疾患専門家の鍾南山氏は映画を見ながら何度も涙を流したとし、「最も感銘を受けたのは、作品が何も覆い隠すことなく、武漢の初期の状況、医療従事者らの直面した困難、病床の逼迫、病人の感情などをありのままに再現していたこと」と語った。