「人民網日本語版」2016年8月後半 抜粋(2016/9/1)

<20> 「人民網日本語版」2016年8月31日
発改委 中国の社会保障費負担率、日米両国を上回る
「五険一金」負担を軽減すべき
国家発展改革委員会(発改委)は29日、公式サイト上で、同委員会社会発展研究所の研究報告を公開した。これによると、中国の企業従業員が負担する社会保障費5種類の負担額の割合は、従業員給与総額の39.25%を占め、統計対象となった173カ国・地域のうち第13位だった。「五険一金(養老保険・失業保険・医療保険・公傷保険・生育保険および住宅積立金)」費の負担率が長い間高いまま下がらないことで、中国の製造業は大きな難題に直面している。「五険一金」料の基準額を調整することは、企業の生産経営活動上での負担を軽減するための重要な措置である。現在、国内各地における住宅積立金の納付比率は10%から24%、「五険一金」の名目で徴収される納付額の比率はすでに約60%に達している。

<19> 「人民網日本語版」2016年8月30日
中国の不平等解消・所得格差縮小に目立った成果
中国社会科学院が中心となり、中国社会科学院都市発展・環境研究所、社会科学文献出版社が協力して編集が進められてきた「持続可能な開発のための2030アジェンダの研究書シリーズ」の成果発表会が、このほど北京で行われた。そのうちの1冊「不平等の減少と持続可能な発展」は、「中国は世帯の所得格差の縮小で目立った成果を上げた」との見方を示す。「所得データに基づき、世帯を最低の20%、やや低い20%、中間の20%、やや高い20%、最高の20%の5階層に分類。2012年には各階層の平均所得は下から順に3400元(1元は約15.3円)、1万5700元、3万200元、4万9500元、11万200元だったが、14年は4500元、1万9100元、3万5200元、5万6千元、11万7600元にそれぞれ増加した。12年から14年にかけて、世帯所得の下位2階層の平均所得の増加率は他の階層を大幅に上回り、ここから中国は社会の不平等解消、世帯所得の格差縮小で大きな成果を収めたことがわかる。

<18> 「人民網日本語版」2016年8月30日
「中国国家イメージに関するグローバル報告」発表 革新のシンボルは「高速鉄道」
29日、「2015年中国国家イメージに関するグローバル報告」が北京で発表された。今回で4回目となる国家イメージに関する報告書から、中国のイメージは全体的にアップしており、中国経済の国際影響力は世界第2位に位置し、中国の科学技術革新力はあまねく高い評価を得ていることが明らかになった。調査テーマは、中国の全体イメージと影響力・政治・外交・経済・文化・科学技術の国際イメージ、およびその伝播に関する項目をカバーしている。報告によると、2014年と比べ、中国の全体イメージに対する評価ポイントは、10点満点で0.3ポイント上昇した。「悠久の歴史を誇り、魅力あふれた東洋の大国」というイメージは、中国の最も際立った国家イメージだった。世界各国の回答者は、中国の国民に対して、押しなべてポジティブなイメージを抱いており、「勤勉で仕事熱心」という印象が、中国の国民に対する最も代表的なイメージとなった。

<17>「人民網日本語版」2016年8月30日
中国の魅力ある歴史・文化をじっくり楽しむ旅行が外国人に人気に
中国では、祝祭日になると、海外旅行が多くの人の間で話題となる。2001年以降、中国では海外旅行が急成長期に突入し、近年は大ブームになっている。それと同時に、インバウンド客も急増しており、今年1—6月、その数は延べ6787万人に達した。うち、外国人が9.0%増の1347万人だった。検索エンジン・グーグルで「中国旅行の目的地」と入力すると、香港地区、北京、上海、澳門(マカオ)地区、広州、西安、深セン、三亜、厦門(アモイ)、成都が、検索数トップ10となっている。中国観光研究院の戴斌・院長は、「外国人観光客が中国に来ると、まずは自然の景色で、次に歴史・文化を見る。それらを比較すると、歴史・文化のほうにより多くの人が興味を持っていることがわかる。歴史・文化というと、北京と西安を挙げずにはいられない。これも、多くのランキングで北京と西安が必ずランクインしている理由」と説明している。

<16> 「人民網日本語版」2016年8月30日
絶景とグルメの街・杭州
G20サミットの開催地である浙江省杭州市と聞いて、まず思いつくのは西湖だろう。どんな天気でも、西湖は美しい景色を見せてくれる。杭州の絶景は西湖だけではない。東には海のように広々とした銭塘江が広がり、そこで見られる大潮は迫力満点。西には川や池、湖、沼地が全体の70%を占める西溪湿地が広がる。南には中国の数ある川や湖の中でも上質な水質を誇る千島湖があり、晴天であれば最高12メートル先まで見ることができる。杭州は観光だけでなく、グルメの宝庫でもある。米国人観光客数人がこのほど杭州を観光した際、呉山広場から河坊街一帯のエリアに宿泊した。そこは西湖からの最短距離がたった1キロという絶好のエリア。だが彼らは到着初日、「西湖酢魚」や「東坡肉」、「龍井エビ」などのグルメに夢中になったあまりなんと西湖を見に行かなかったのだという。

<15> 「人民網日本語版」2016年8月30日
甘粛省の中日緑化事業で290ヘクタール植林
甘粛省蘭州市七里河区の南北両山で12年間進められていた、中日緑化事業が29日、竣工した。2004年以降、あきた白神の森倶楽部の大高一成理事長や秋田県林業育成協会の武田英文会長らが計500万元(約7500万円)を投じて、七里河区の約290ヘクタールで植林し、各種苗木を73万株植えてきた。林の保存率は85.5%に達している。改革開放(1978年)から4年後の1982年に、甘粛省は率先して秋田県と友好提携を結び、文化や教育、環境保護、医療衛生、人材の育成など、幅広い分野で連携してきた。29日に行われた南北両山の中日緑化事業の竣工セレモニーで、七里河区両山指揮部の責任者・張全成氏は、「00年、南北両山の緑化建設に先がけて約6660ヘクタールに及ぶ土地が開拓され、03年に緑化建設が始まった。そして、甘粛省外事弁公室が武田英文会長と提携することで合意し、12年間にわたる、中日緑化事業が4期に分けて実施された」と紹介した。

<14> 「人民網日本語版」2016年8月29日
巨大な経済発展の鍵を握る中国人女性
マッキンゼー・グローバル・インスティチュートがこのほど、世界95ヶ国の女性の地位と男女平等を含む、経済的チャンスに関する研究報告を発表した。中国女性のGDPに対する寄与率は41%に達しており、この割合は、北米(40%)や西欧(38%)を上回り、全世界の国・地域の中でトップだが、同時に中国女性が無報酬で引き受ける仕事量は男性の2.5倍に上り、このうち日常の家事が60%以上を占めた。マッキンゼー・グローバル・インスティチュートー・全世界研究院がシュミレーションした最も理想的な地区再配置の状況(すなわち、全ての国が最速で向上するという最も望ましい状況)において、職場における男女差別が全面撤廃され、女性の能動性が存分に発揮されるならば、中国のGDP総額は2025年までに、2兆5千億ドルから4兆2千億ドル(正常な経済運営のもとで全体の12%から20%)増加する可能性があるという。

<13> 「人民網日本語版」2016年8月29日
今年度、全世界で7000万人超える若者が失業との報告
スイスのジュネーブに本部をおく国際労働機関(ILO)は24日、今年度全世界で7100万人の若者が失業問題に直面しているというレポートを発表した。その数は去年よりも50万人増加しており、一部の新興国の経済緩和が若者の失業率悪化の主な原因だとしている。この「2016年版世界の若年層雇用動向の展望」と題した同レポートの予測では、2016年、全世界の13.1%の若者が失業するとしており、2015年と比べ0.2ポイント上昇し、ここ3年で最も高い数値となっている。レポートの主執筆者でILOのシニアエコノミニストスティーブン・トービン氏は「若者の失業率悪化は大口商品の貿易輸出を主とする新興大国が深刻な経済困難に陥っていることが主な要因となっている。それと同時に先進国の経済成長にも停滞がみられる」と分析している。

<12> 「人民網日本語版」2016年8月29日
「歴史の証明――中国政府日本人戦犯釈放60周年記念シンポジウム」が開催
「歴史の証明――中国政府日本人戦犯釈放60周年記念特別シンポジウム」が28日に遼寧省瀋陽市で開催された。中国友誼促進会の主催で、撫順戦犯管理所跡地展示館が運営した。中日関係史学会、中国社会科学院、日本・撫順の奇蹟を受け継ぐ会、日中友好協会などの学術機関、平和友好団体、戦犯の子孫など中日の代表50人近くが参加した。専門家は中国の日本人戦犯に対する政策の実施及びその意義、いかにして歴史を鑑として未来に向かい、中日の世々代々の友好を後押しするかなどについて議論した。参加者は「中国政府が日本人戦犯に対して実行した寛大な政策は人道主義の精神と平和主義の理念を十分に体現しており、中日関係の発展推進に重要な役割を果たした」との認識で一致した。

<11> 「人民網日本語版」2016年8月26日
「リトル香港」と呼ばれた 最大のバラック街が取り壊し 鄭州
2016年8月24日、河南省鄭州市で最大のバラック街である陳寨が取り壊されることとなった。陳寨は鄭州市で最も有名なバラック街で、0.618平方メートルほどの広さしかないが、多くの大家は所有していたほとんどの土地にビルを建設し、800棟以上の十数階建てのビルが立ち並んでいた。多くのビルにはエレベーターまで設置され、ビルはほとんど隙間無く密集して建てられていた。多くの住民とこの地に集まってくる人でこの地はにぎわいを見せていたため、中原(黄河中・下流域に広がる平原)の「リトル香港」と呼ばれていた。

<10> 「人民網日本語版」2016年8月25日
2040年の上海はどうなる?
人口を2500万人に抑制、「90分交通圏」を構築
2040年の上海は、一体どんな様子になるのだろう?上海市がこのほど発表した「上海都市全体計画(2016―2040))(草案)」が、その疑問を明らかにしてくれた。草案は今月22日から1カ月間、多くの人に向けて公表される。市民が関心を寄せる人口抑制問題について、草案は、上海市の人口を2040年までに約2500万人に抑えることを目標として掲げている。また、市が建設を計画している建設用地の総面積については、「マイナス成長」の要求が出された。市は2040年までに、建設用地の総面積を3200平方キロメートルに抑制する計画だ。このほか、上海の発展については、周辺地域と融合した発展を実現するという目標も打ち出された。上海は今後、蘇州、無錫、南通、寧波、嘉興、舟山の各都市と協力して、「上海大都市圏」の構築、90分交通圏の形成、都市一体型の発展を目指す。

<9> 「人民網日本語版」2016年8月25日
中国のラップグループ ラップで本当の中国の姿を伝える
最近、4人の90後(1990年代生まれ)からなるラップグループ「天府事変」に、米誌「タイム」やBBC(英国放送協会)、英紙「ガーディアン」など、複数の世界的に有名なメディアが注目した。また、数日前に他の国のメディアが四川省成都市を訪問し、「天府事変」を取材した。 事の発端は、中国共産主義青年団の微信(Wechat)と微博(ウェイボー)の公式アカウントに6月28日、「This is China」というタイトルのMVがアップされたことで、その曲を歌っているのが天府事変だ。MVのラップでは、「これまでのいろんな偏見を取り除き、世界の中国に対するイメージを作り直したい。長い間海外メディアによって作り上げられてきた、事実とは異なる報道を正したい。そうすることで初めて他の国の人々は、中国の本当の姿や中国人がどのように自分の国を客観的に評価しているか、中国人がどれほど言い争いが嫌いかを理解できる」と語りかけている。

<8>  「人民網日本語版」2016年8月25日
中国の中産階級が強い焦り 
23日に北京で発表された報告によると、現在、中国の中産階級の規模は日に日に拡大しているものの、同グループは未熟で、ほとんどが虚弱な状態。自分の境遇に強い焦りを感じている人が多いという。中央社会主義学院(中華文化学院)統一戦線ハイエンドシンクタンクは同日、「中産階級の今後の発展の動向と社会のガバナンス改革」と題した学術セミナーを開催し、北京理工大学の楊帥博士が、同シンクタンクの重要課題である「中産階級と社会のガバナンス改革」をめぐって報告を行った。報告によると、現在、中国の中産階級の規模は拡大を続け、利益訴求は日に日に多元化し、社会における影響力も拡大している。そのため、社会の構造に変化が起き、社会のガバナンスにも新たな課題が生じている。

<7> 「人民網日本語版」2016年8月24日
中国、19-35歳の28.4%「毎月支出が給料をオーバー」 最新調査
中国では、青年の消費水準や消費観念に注目が集まって来た。そこで、中国青年報社会調査センターがこのほど、問巻網と共同で19-35歳の1571人を対象に調査を実施したところ、回答者の28.4%が「毎月支出が給料をオーバーする」、45.4%が「普段の生活で両親からの経済的援助が必要な時がある」と答えた。北京のある国有企業で働いている湖南省出身の女性・張葉さんは、毎月の家賃が所得のほぼ半分を占め、さらに食費、交通費、交際費などが必要になる。そんな張さんは、「給料はほとんど残らない。仕事をして1年になる。普段節約で過度に逼迫した生活をしているわけではないが、消費水準は本当に高くない」と率直に語った。また、「貯金がほとんどない理由」に関して、「大都市は消費水準自体が高く、加えて家賃などの絶対に必要な支出も多い」と説明した。

<6> 「人民網日本語版」2016年8月23日
余命半年の27歳男性、四川・チベット自転車の旅に 仲間が仕事を辞めて随行
今年5月、27歳になる張峰さんは末期の悪性軟部腫瘍(がん)と診断され、余命半年を宣告された。その半分が過ぎた今、張さんは自分に奇跡が起こることを固く信じ、末期がんの身体をおして、四川・チベットへの自転車の旅に出たいと考えた。チベットに行った経験はなく、自転車旅行の経験もなかった張さんにとって、途方もない大胆な計画だった。「自分自身に挑戦すると同時に、がんは決して恐ろしい病気ではなく、何よりも大切なのは自分の心の持ち方であることを、他のがん患者に伝えたかった」と彼は話した。張さんの計画リストは、四川・チベットへの自転車旅行、ソロ公演、一風変わったお葬式など、さまざまな項目で埋め尽くされていた。自転車旅行に行くと決心したとき、家族は最初反対したが、何度も話し合った末、ついに実現の運びとなった。今年8月、張さんは3人の友人とともにチームを組んで装備を整え出発した。成都を出て、雅安、康定、理塘の各地を経由し、最後にはラサに到着するという計画だ。

<5> 「人民網日本語版」2016年8月23日
中国観光客「爆買い」は電子製品から化粧品へ
中国人観光客の日本での「爆買い」はまだ続いているが、関心の的は電子製品から化粧品へと移り変わっている。日本政府観光局(JNTO)がまとめた最新のデータによると、円高が中国人観光客の日本旅行熱を冷ましたとみられるが、それでも日本は今年7月にのべ73万人を超える中国人観光客を迎え入れたという。データによると、メイド・イン・チャイナの電子製品の品質向上にともない、中国人観光客は日本製電子製品への興味を失った。その一方で、日本の化粧品への関心が高まり、中国人女性観光客の重要性が浮き彫りになっている。米国ブルームバーグ社が22日に紹介した、JTB総合研究所の早野陽子主任研究員の指摘によると、「中国人消費者は中国国内で電子製品を買うようになった」という。

<4> 「人民網日本語版」2016年8月22日
女子バレー決勝、驚異的な視聴率70%超を記録 中国
北京時間21日午前9時15分、リオ五輪女子バレーボール決勝戦の火ぶたが切って落とされた。中国とセルビアの対決となった今回の決勝は、中国全土の視聴者の関心を集めた。同時間帯の湖南衛星テレビや北京衛星テレビなどの人気テレビ局の視聴率でさえ女子バレー決勝のわずか50分の1止まりとなったほどだ。今回の決勝は、中国中央テレビ局(CCTV)の1チャンネル(総合チャンネル)と5チャンネル(スポーツチャンネル)が同時に生放送を行い、最終視聴率は5チャンネルが56.6771%、1チャンネルが14.4148%にそれぞれ達し、両方合わせると、女子バレー決勝の視聴率は70%を上回ったことになる。2016年春晩(春節を祝う中国の国民的年越し番組で、日本の紅白歌合戦に相当)の視聴率30.98%と比べると、女子バレー決勝の視聴率は春晩の実に2倍に達したことになる。

<3> 「人民網日本語版」2016年8月19日
中国で老後を過ごす外国人が増加 中国医学と安い料金が魅力
リオデジャネイロ五輪で、五輪の通算金メダル数を23個に伸ばした米国のマイケル・フェルプス選手が「あざ」のある状態でレースに出場し、中国伝統の「カッピング療法」が世界中で注目されるようになった。そのため、海外メディアからは、「リオ五輪の最大の勝者は中国医学」との声も上がっている。実際には近年、中国医学を含む、中国伝統の養生の方法も外国人に人気となっており、はるばる海を渡って中国に来て、老後を過ごす外国人も増えている。老後に中国に来る外国人に最も人気なのは、住みやすい気候で、美しい景色が広がる海辺の都市だ。中国で老後を過ごす外国人にとって最も魅力となっているのは、気候や風景だけでなく、人を魅了する文化、伝統的な養生方法、中国の食べ物などもある。

<2> 「人民網日本語版」2016年8月18日
1~7月 対外直接投資61.8%増
商務部(商務省)の沈丹陽報道官は17日に行われた同部の定例記者会見で次のように述べた。「今年1~7月には、中国国内の投資家が世界156カ国・地域の海外企業5465社に対して非金融分野の直接投資を行った。投資額は累計6732億4千万元(約10兆1540億円)に上り、前年同期比61.8%増加した。今年に入ってから、対外直接投資は急速な増加傾向を維持しており、対外投資額は外資導入額を超え、中国は今や資本の純輸出国だ。『一帯一路』(the belt and road)の呼びかけから今年7月までの間に、中国から関連国へ行われた投資の額は累計511億ドル(約5兆1085億円)に達した」。

<1> 「人民網日本語版」2016年8月16日
中国 米国債32億ドル売却も引き続き世界一の保有国
米国財務省が15日に発表したデータによると、中国は6月に米国債32億ドル(1ドルは約100.6円)を売却したが、引き続き世界一の米国債保有国だったという。新華社が伝えた。6月末現在の中国の米国債保有残高は1兆2408億ドル。同じ月に日本は米国債145億ドルを購入し、保有残高は1兆1477億ドルになった。6月末現在、海外主要債権者の米国債保有残高は約6兆2810億ドルで、5月末の6兆2099億ドルを上回った。