日中労交の2026年度総会が4月18日(土)午後、東京・蒲田の日港福会館で開かれました。会場にはオブ参加を含めて18名、オンライン参加者は5名でした。
第1部として、「連環画 花岡ものがたり」の朗読発表会が行なわれました。花岡事件は、1945年6月30日に秋田県の花岡鉱山(現在の大館市)で、強制連行された中国人が、日本人による虐待と飢えに抵抗して蜂起した事件ですが、この顛末を「花岡ぶし」の唄に合わせて、また群読という朗読によって見事に描き出していました。版画の迫力は訴えるものがあります。

続いて、第2部として総会が行なわれました。坂口智彦副会長が議長に選出され、資格審査報告の後、総会の成立が宣告されました。

冒頭、伊藤彰信会長が、「昨年度は、高市早苗首相の『台湾有事発言』の影響で日中関係は急速に悪化したため、残念ながら日中労交訪中団の派遣を見送らざるを得なかった。しかし、今年度も民の立場で和解から友好という方針を堅持し、国内で開催される強制連行された中国人の慰霊祭やフィールドワークに参加したり、日中労交独自の学習会を開催するなどして、日中友好運動を進めて行きたい」とのあいさつがありました。
そして、藤村妙子事務局長より、2025年度活動報告が報告され、「訪中団の派遣は断念せざるを得なかったが、そうした中でもこれまでの訪中団活動の成果を活かし、Webを使って交流会を行なった。また、日中間の政治的な対立が続いている中、伊藤会長は高市首相の発言批判と日中労交の『日中不再戦の誓い』の立場を表明する記者会見(村山首相談話の会主催)や本の緊急出版を行ないました」と述べ、「中国敵視政策がある中で、私たちは民間交流を進めると共に、今後も歴史を正しく見つめ、日中不再戦の誓いの実践を続けていくことが何よりも大切です」と強調した。
続けて、2026年度活動計画(案)が提案され、藤村事務局長は「日中労交は、大きく変化する世界情勢を正しく読み取り、日中友好の道筋を踏み外すことなく、日中不再戦の誓いの精神を確実に次代に伝えられるよう、和解から友好へのスローガンに基づき活動を進めます」と語り、「今年12月に南京を訪問したいと考えていますが、南京大屠殺死難者国家公典に参加することにこだわらず、可能で適切な時期に訪問できるよう、中国側と連絡を取ります」と話しました。そのうえで具体的な活動内容として、「1,国内の中国人追悼式、フィールドワークに参加する。2,平和学習の企画・応援、3,組織の強化・拡大」の3点に重点を置いた活動を展開していくことが説明されました。
会場からは、「日中労交として高市首相発言に声明を出さないのか」「平和憲法を守るデモや集会に日中労交の会員として参加してもよいか」という質問が出ましたが、伊藤会長からは、「日中労交は大衆組織なので会員にはいろいろな考えの人がいる。組織として考えをまとめることはしない。日中労交の基本精神は『日中不再戦の誓い』である。その立場に立って活動してほしい。対外的に発言する場合は日中労交の一会員として日中友好を促進する立場で発言してほしい。日中労交は政治集団ではなく開かれた組織である」という回答がありました。また、会員が講師となった学習会を開催したり、独自のフィールドワークなども検討してみたいと活動計画をさらに豊富化させる提案もありました。
その後、2025年度決算報告、会計監査報告、役員改選案などの説明が行なわれ、最後に提案・説明された全ての議案は、全体の拍手で確認・承認されて総会を終了しました。