JCLIF レポート

香港:港湾ストつづく 支援集会の呼びかけ(4月18日)

香港の港湾ストはまだつづいています。コンテナターミナルの前で野営闘争が継続され、市民団体、学生団体をはじめ支持支援が継続中です。マカオの労働組合の支援行動、オーストラリアの港湾労組からも支援の代表らが駆けつけ、アメリカをはじめ各国からもスト基金へのカンパがあつまっているようです。

オーストラリアの港湾労働者も支援にかけつけた一方、元請の港湾管理運営会社のHITは、一向に交渉の席に着こうとせず、交渉の席についている荷揚げの請負会社も偽装倒産などの攻勢をかけているようです。これら請負会社の経営陣には元請からの天下りなどが入り込んでおり、実質的に元請の指示の下に動いています。これら経営陣と癒着してきた別の港湾労働組合(親中国系)もポーズとして(&スト破りとして)賃上げ交渉をおこなっていますが、その微々たる要求でさえ資本の側は認めようとしていません。

ストライキを組織している香港埠頭労働組合(香港碼頭業職工會)は、元請を交渉に引きずり出さなければ問題は解決しないと考えており、ここ数日、元請会社のある長江センタービル前の占拠(オキュパイ)を敢行し、今日(4月19日)の夕方から大きな市民集会をそこで呼びかけています。

この間の画像などは、香港碼頭業職工會の上部団体、香港職工会連盟のfacebookでみられます。facebookにアカウントがなくても見られるようです。

香港職工会連盟のfacebook
http://p.tl/IEfw

あとウェブ署名もおこなわれています。日本語のもあります。

(ウェブ署名)香港:港湾労働者のスト権を守れ
http://www.labourstartcampaigns.net/show_campaign.cgi?c=1783

以下は、4月18日に発せられた港湾労組による集会の呼びかけです

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港湾スト最新情報
2013年4月18日

交渉が停滞した最大の責任はハチソンHITにある
ハチソンワンポア・HITは交渉の席に着け!

今日の午後2時、労働組合と100名余りの港湾労働者は、長江センターからハチソンハウス〔ともに港湾管理会社ハチソンワンポアの上部企業所有のビル〕までデモを行い、ハチソンワンポアグル-プが〔子会社である〕香港インターナショナル・ターミナル(HIT)に対して争議の交渉への参加を促すとともに、ストライキに参加している労働者の訴えを受け止めるよう求めた。HITは、〔ストライキが打たれている〕クワイチョン(葵涌)コンテナ埠頭の管理運営会社であり、港湾労働者の実質的な雇用者であるにもかかわらず、労働組合との対話から一貫して逃亡し、交渉停滞を招いた最大の責任者である。

請負1社の廃業 ストライキに全く影響なし

今日、〔港湾業務請負会社で交渉の経営側当事者である〕高宝貸運服務有限公司が廃業を発表した。高宝に雇用されていた100名余りのスト参加労働者の労働組合はストライキの正当性を改めて確認し、その意志は強固である。高宝の廃業は港湾ストの発展になんら悪影響を及ぼすことはない。港湾で業務を請負う企業はそれほどたくさんあるわけではないし、新たに参入しようとする請負業者およびそこで雇用される労働者も、労働条件等に関して労働組合と協議を行う必要があることを強調しておく。あわせて、ストライキに参加している労働者を雇用している他の2社、聯栄運輸有限公司と培記荷揚運輸有限公司も早急に労使交渉に参加し、労働者の訴えに応えるよう促す。

すべての市民は仕事がおわったら 4・19反搾取集会に参加しよう

このたびの港湾労働者のストライキは、個人の尊厳を回復するためでもあり、そしてまた、不正義を行う大企業に対する闘争宣言でもある。大企業独占を許し請負制度による責任逃れを許してきた香港のあり方が、労働者が長年にわたり搾取と抑圧にさらされるという悲惨な結果を招いた。他の産業で働く多くの労働者も、程度の差はあるにしろ、同じような搾取に苦しんでいることから、このストライキの結果は、労働者全体の権利と尊厳に関係するだろう。これは公正と不公正の決戦であり、抵抗か受忍かの選択である。市民の皆さんの徹底した支持を訴える。請負業者は廃業して責任逃れを画策している。その後ろにいる総元締めであるHITは「吾関知せず」を装っている。それによって交渉は進展していない。港湾労働者の抵抗は決定的な時を迎えている。港湾労働者のストライキを支持するすべての市民と労働者は、明日(19日)の勤務時間が終了したあと、長江センター前で行われる連帯の夕べ集会に結集し、大企業の搾取を許さない最大限の抵抗力を示すことを呼びかける。

あす第6次生活支援金を給付

現在までにストライキ基金には合計550万香港ドルのカンパが寄せられている。組合は明日(4月19日)午後4時から長江センター前でストライキに参加する全ての労働者に、一人1500香港ドルの第六次生活支援金を給付する。多くの市民が港湾労働者と肩を並べて大企業への抵抗を続けるよう呼びかける。

香港碼頭業職工會



 

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