カテゴリー別アーカイブ: 民主化運動

佳士科技の労働者による労組結成を支持する香港の労働団体の共同声明(8/1)

先日お伝えした深センでの労組結成への弾圧に抗議する香港の労働団体の共同声明を中国語から訳しました。英語版もあります。

中国語 英語

8月1日に香港の中国政府代表部に対して行った抗議行動の様子はこちら。この事件を報じた香港のケーブルテレビの番組(広東語)はこちら

以下、共同声明です。


真の労働組合を! 佳士労働者を釈放せよ!
佳士科技の労働者による労組結成を支持する香港の労働団体の共同声明

深セン佳士科技公司の労働者が組合結成を理由に、経営、警察、暴力警備員らに嫌がらせや暴行を受けて逮捕された。7月27日には深セン市当局は大量の警官を動員して30名あまりの労働者、学生、支援の労働者を拘束した。当局は「騒乱挑発罪」の容疑でかれらを刑事拘留し、今までのところ釈放していない。さらに多くの支援者が警察からの出頭要請を受けた。

これらの労働者は、そもそも会社の不当な労働政策ゆえに団結したのであり、坪山区総工会副主席の黄建勛が彼らに対して労働組合の設立を勧めたのである。佳士の労働者らはその助言を真に受け、法律にしたがって地域の総工会に組合結成を申請して許可を得て組合員を募集しはじめていた。ところが経営側がそれに先んじて6月に、管理職が支配する御用組合を設立していた。7月12日、坪山区総工会副委員長の黄建勛は経営側とともに、労働者の中心人物であった米久平が違法に組合を組織したと批判した。しかしこの時までに米久平らはすでに90名近くの労働者からの賛同を得ていたのである。

その後、劉鵬華、米久平らの労働者代表は前後して異動や解雇に遭った。不当解雇に抗して出勤しようとした労働者は、会社が雇った暴力警備員や警察官に殴られた。労働者たちは燕子嶺派出所に向かい抗議した。この事件はインターネット上でも広まり、削除されるまでに、多くのネチズンからの賞賛を得た。7月20日、警察は抗議した労働者を一日拘留した。労働者や支援者は派出所や会社に対して、暴力事件への抗議や暴力行為の調査を求めるとともに、会社に対して解雇撤回と労組結成の権利を認めるよう求めた。

佳士公司の労働者らは政府、資本、警察、坪山総工会の弾圧にも屈せずに抵抗を続けている。かれらの行動の情報は中国国内のインターネットを駆け巡った。街頭で演説した労働者は「20年も膝を屈してきたが、もう屈したくない!」と語っていた。7月27日から30日にかけて、警察は当該労働者や支援者ら30余名を刑事拘留した。7月30日現在、さらに15名の支援者が警察への出頭を命じられ、現在連絡が取れなくなっている。

中華全国総工会は2015年以降、組合改革を推進すると掲げてきた。坪山総工会はこの「改革テスト地区」の一つであった。しかし法律にしたがって組合を結成した労働者らは、殴られ、解雇されたのである。この「改革」のでたらめさは明らかである。佳士科技公司の会長は深セン市人民代表[議員]の潘磊である。この事件は、政府、資本、御用組合のトライアングルが結託して、労働者の声を抹殺しようとしたものである。

われわれは再度訴える。

・権利防衛は無罪だ:警察はすぐに労働者と支援者を釈放し、不起訴を約束し、被害者に謝罪すること。
・速やかなる復職を:佳士公司が組合結成を準備していた労働者代表を解雇したことは違法である。佳士公司は解雇を撤回するとともに、組合結成を承認すること。
・真の労働組合を:佳士労働者には組合結成の権利があり、坪山総工会は御用組合への肩入れをやめるとともに、黄建勛副主席と謝志海科長による労働者への裏切りを調査すること。

署名団体

香港職工會聯盟 Hong Kong Confederation of Trade Unions
勞動力 Worker Empowerment
中國勞動透視 Labour Action China
大學師生監察無良企業行動 Students and Scholars against Corporate Misbehaviour
勞工教育及服務網絡 Labor education and service network
全球化監察 Globalization Monitor
中國勞工通訊 China Labour Bulletin
社會民主連線 League of Social Democrats
香港專上學生聯會社會運動資源中心(自治八樓)autonomous 8a
影行者 V-artivist
香港天主教正義和平委員會 Justice and Peace Commission of the Hong Kong Catholic Diocese
香港基督徒學生運動 Student Christian Movement of Hong Kong
民主黨 Democratic Party
工黨 Labour Party
香港市民支援愛國民主運動聯合會 The Hong Kong Alliance in Support of Patriotic Democratic Movements in China
街工勞工組 Worker division of Neighbourhood and Worker’s Service Centre
黄潤達議員辯事處 District Councilor Office of Wong Yun-Tat
梁錦威議員辯事處 District Councilor Office of Leung Kam Wai
亞洲跨國企業監察網絡 Asian transnational corporations (ATNC) monitoring network

深セン佳士科技公司の労働者、総工会の助言のもと組合結成中に解雇(2018/7/24)

深セン佳士科技公司の労働者らが、地元総工会の助言のもとに組合結成を進めていた最中に解雇されたという事件がありました。

中国国内ではインターネットを通じて遠くは北京大学や人民大学の学生らなどからも支援の声が寄せられるなか、事態はここ数日で当該労働者や支援者らの逮捕にまで拡大しました。

香港の労働NGOのSACOMがつくった映像は中文と英文の字幕付きですので、なんとなく経過が分かるかな?

我們要真工會 – 佳士工友在鬥爭! We want a real trade union – Jasic workers in struggle!

我們要真工會 – 佳士工友在鬥爭!We want a real trade union – Jasic workers in struggle!深圳佳士科技公司的一群工友,按照合法程序自發籌組工會,卻反被資方及上級工會主席指斥為非法,工人代表們不但被非法解僱,七月中以來持續遭到資方、警察、黑勢力的打壓。A group of workers of ShenZhen Jasic Technology Co., Ltd set up their own trade union according to the legal procedures, but ended up being accused illegal by the company and the reginal trade union and. The worker representatives were illegally dismissed and continuously being suppressed and threatened by the company, police and gangsters. 7月27日,深圳政府再次動用大批警力,拘捕了超過二十人,當中包括工人和支持工人的學生。政府以「尋釁滋事罪」為由,將他們刑事拘留。至今仍未被放出。請大家持續關注事件,並參與我們的聲援行動!On July 27th, the authority arrested over 20 people, including workers and students who supported the workers. They were in criminal detention as suspects for the crime of "stirring up trouble". None of the workers have been released until now. Please follow our page and join our solidarity actions!

SACOMさんの投稿 2018年7月29日日曜日

香港の自立系ナショナルセンターの香港職工会聯盟(HKCTU)も抗議のアクションを呼びかけています。以下呼びかけの粗訳です。

原文はこちら


本当の労働組合を! 勾留した労働者を釈放せよ!
深セン労働者を支援するアクション

香港職工会聯盟

深セン佳士科技公司の一部の労働者が、労働組合を結成しようとしたところ、経営、警察、ゴロツキらによって嫌がらせや暴行を受けたうえ、勾留された。そして3名の労働者が不当に解雇され、労働者や支援者らが会社の門前で抗議行動を続けてきた。7月27日に深セン政府は大量の警察力を用いて30人余りの人々を拘束し、「騒乱挑発罪」の容疑で刑事拘留した。起訴までに30日間の拘留が可能である。

これらの労働者は、会社の不当な政策に抗議し、[深セン市]坪山区総工会副委員長の黄建勛が労働組合の結成を助言されていた。労働者はその助言を真に受け、法律にしたがって街道総工会[街道は区の下位の行政単位]に組合結成を申請して許可を得て組合員を募集しはじめていた。ところが経営側がそれに先んじて6月に、管理職が支配する御用組合を設立していた。7月中旬、坪山区総工会副委員長の黄建勛は経営側とともに、労働者の中心人物であった米久平らが違法に組合を組織したとレッテルを貼って彼らを解雇してしまった。

佳士公司の労働者らは政府、資本、警察、坪山総工会の弾圧にも屈せずに抵抗を続けている。かれらの行動の情報は中国国内のインターネットを駆け巡った。街頭で演説した労働者は「20年も膝を屈してきたが、もう屈したくない!」と語っていた。7月27日から30日にかけて、警察は当該労働者や支援者ら30余名を刑事拘留した。7月30日現在、さらに15名の支援者が警察への出頭を命じられ、現在連絡が取れなくなっている。

中華全国総工会は2015年以降、組合改革を推進すると掲げてきた。坪山総工会はこの「改革テスト地区」の一つであった。しかし法律にしたがって組合を結成した労働者らは、殴られ、解雇されたのである。この「改革」のでたらめさは明らかである。佳士科技公司の会長は深セン市人民代表[議員]の潘磊である。この事件は、政府、資本、御用組合のトライアングルが結託して、労働者の声を抹殺しようとしたものである。

わたしたちは中央人民政府駐香港連絡弁公室[香港の中国政府代表機関]抗議し、深セン佳士労働者の抵抗を支援するために、下記の要領であつまる。

日期:2018年8月1日
時間:午前11時
集合:香港西區警署往中聯辦

沈夢雨:団結はチカラ(2018/7/2)

広州日弘機電(ニッパツの100%子会社)の労働者が2018年に実現した法定住宅積立金と賃上げについて、同社を不当に解雇された沈夢雨さんが論じた文章をざっと訳してみました。懐かしい言い回しなどは、中国の特色ある労働運動ゆえ。


沈夢雨:団結はチカラ
2018-07-02

2018年上半期、日弘公司で、日弘労働者の団結の力を示す二つの事件が発生した。

一、2018年6月19日、日弘は、派遣労働者と派遣から正社員に転換した労働者に対して、派遣身分のときには未納だった法定積立金を遡って納付することとを通知した。これは、日弘労働者たちの要求が実現したということである。

二、2018年の賃金交渉において、経営者とそれにおもねる労働組合執行部の意向を上回る回答を引き出した。当初、経営側は1.66%の基本給引き上げを提示していたが、われわれは6%+200元を勝ち取った。大部分の現場労働者の基本給が400元以上引き上げられる計算になる。年末一時金も経営側の3.5カ月に対して、4カ月+業績分を勝ち取った。

これらの勝利はどのようにして実現したのか。もちろん経営側の恩寵などではない。それは労働者全員の取り組みによって実現したのであり、とりわけ経営側に物申すことを厭わない果敢な労働者の功績が大きい。

一、圧力に屈せず団結して積立金をかちとる

経営側は、2018年1月まで、派遣労働者の住宅積立金を一銭も納付してこなかった。それによって、いったいどれだけの搾取が行われてきたのだろうか。

2018年が明けてから、周辺の工場の派遣労働者たちは積立金を勝ち取っていた。日弘の労働者も次々たちあがった。当初、積立金を勝ち取った人間は2~3人だけにとどまっていたが、すぐに20~30人に増えた。みんなで一致団結して、悪徳派遣業者と悪徳経営者に対して知恵を駆使して対峙し、最終的に積立金をかちとったのである。

その過程では、「出る杭は打たれる」といった警告もあった。たしかに最初に要求したときに、会社は見せしめとして、2名の派遣労働者が派遣会社に送り返されたが、それでもみんなは挫けなかった。逆にますます多くの労働者が積立金要求の隊列に加わり、団結した労働者たちを前に、経営側もお手上げとなり、圧力に屈して、積立金を遡って納付することに同意するほかなかった。

現在、200名近くの労働者が派遣身分のときの住宅積立金を遡って勝ち取ることができた。5000元もの積立金を勝ち取った労働者もいた!

当初、積立金を遡って納付するよう求めた労働者が狙い撃ちされたが、そのときは大部分の労働者のあいだに団結する意味が理解されていなかったからであり、いったんそれを理解したあとは、狙い撃ちされることもなくなった。団結こそが労働者の権利を守る最も有効な手段であり、団結した労働者全員を解雇したくても、そんな度胸は経営側にはなかった!

二、団体交渉に積極的に参加して成果をかちとる

賃金の団体交渉は、われわれ労働者の切実な利害に関係する事柄であり、一人一人が積極的に参加すべきである。しかし経営はさまざまな方法を通じて労働者の参加を阻害する。多くの労働者を交渉に参加させたがらない理由はいうまでもない。

2018年の賃金団体交渉は波乱万丈で息をのむ展開だったといえる。われわれ労働者ははじめて民主的権利を行使した。もちろんそれは、あまり徹底したものではなく、さらに大いに改善の余地はあるにしても、まったく行使しないよりも、はるかに意味のあることだった。

今年は、多くの労働者の参加によって、現場労働者の利益を代表して交渉に臨もうとしていた沈夢雨を、交渉員に推薦することに成功した。経営側とそれにおもねる労組執行部はあらゆる方法でそれを阻止しようとしたが、労働者たちは団結してその企みを跳ね返した。

多くの労働者がウェブ上であるいはリアルの世界でわれわれの交渉代表への支持を表明した。組合執行部は代議員大会で沈夢雨の交渉資格をはく奪しようとしたが失敗した。管理者は職権を濫用して労働者を恫喝し報復したが、それに屈しない労働者は、アンケート用紙への記入や彼女ために証言するといった実際の行動で彼女への支持を表明した。

後日、会社と組合執行部は共同で沈夢雨を不当解雇に追い込んだが、労働者の怒りを治めるために、譲歩せざるを得ず、団結した労働者の要求をのまざるを得なかった。

団結は力だ!小団結は小さな成果、大団結は大きな成果だ!

今年、われわれが積立金と賃金交渉においてかちとった成果は、経営者の慈悲によるものではなく、みんなの努力によってかちとったものだ。団結こそ権利実現のカギである。

この過程において、われわれが勝ち取ったもの利益だけではない。同時に尊厳をもかちとったのだ。解雇された者や狙い撃ちされたものもいたが、それは団結を経験した人数に比べたらずっと少ない人数でしかない!

われわれはまた、経営側のひ弱な実態と組合執行部の醜悪な一面を見た。労働者に対する弾圧は物の数ではなく、まさに「一切の反動派は張り子の虎」である。この張り子の虎は、なかば燃えかかっている。さらなる恥ずべき行為は、さらなる憤激を招くだけで、その代償は計り知れなく高くなるだろう。

もちろん、今回の勝利で警戒を解いてもいいというわけではない。

派遣会社が納付していなかった積立金は遡って納付させたが、日弘自体の積立金問題もある。賃金は挙がったが、経営はかならず別な方法で、それを回収しようとするだろう。たとえば生産量の増加、残業の削減[作業速度UP]、高賃金のベテラン労働者の解雇などなどが考えられる。今回の勝利の地平を維持すると同時に、今後おとずれるであろう暴風雨に備えるために、さらなる団結が必要であり、そうしてはじめて煮込んだ鴨鍋が飛び立つ[手にした勝利を逃す]ことを阻止できるだろう。

仲間たち、がんばろう!

中国:広州日弘争議で問われているのは組合民主主義(2018/7/12)

こんにちは、続けて会員のIYです。

広州日弘機電の事件で問われているのは組合民主主義だ、という分析があったので訳してみました。これは2010年広州ホンダのストライキでも問われたことでした。日本の労働者に問われているものは何なのか・・・は別に考えないといけませんね。以下、原文はすでに削除されたのか見当たりませんが、ご参考まで。


■中国:広州日弘争議で問われているのは組合民主主義

ひとりの女性労働者に対する違法解雇の事件は、2010年ホンダストライキ以後の、地方政府と自動車産業による労働者への弾圧の継続である。

2010年、南海ホンダでストライキが勃発し、ホンダ傘下の四つの工場の生産がストップし、数億元もの生産に影響がでた。このストライキでは、賃上げだけでなく、労働組合の民主的選挙という要求も掲げられた。ほぼ一か月にわたる闘争ののち、南海ホンダの労働者は勝利した。そしてこの闘争で掲げられた労働組合の民主的選挙という意識は、当時の珠江デルタで広がっていた自動車労働者のストライキのなかに拡散していった。

2010年以降、自動車部品産業が集中する広州経済開発区では、労働組合を通しての賃上げと年末一時金の獲得が、この地域の労働者の年間の二大焦点となっていった。2010年から2013年にかけて、意識的労働者が企業に就職して労働組合の執行部や交渉代表となり、一部の企業内労組の運営において労働者の立場を体現するようになっていった。同時進行で、開発区の労働者の賃金は明らかに上がっていった。

だが、賃金は上がっていったが、開発区の自動車部品工場のお得意先であるトヨタ、ホンダ、日産などは、毎年サプライヤーに対して値下げを要求した。工場では、休日入れ替えや残業調整など、労働強化が強められ、残業を避けるために[作業スピードがあげられ]、労災や職業病が増加した。

2013年から開発区労働者の行動空間[ストライキを取り巻く環境]に変化が見られ始めた。2013年以降は、地方政府や大小さまざまな資本家が一致団結して労働者に反撃をはじめ、労働者の行動[ストライキ]はリスクに直面し、積極分子は狙い撃ちされ、それ以前の数年間に積み上げてきた組合民主主義の経験は大いに損なわれることになった。

2013年の旧正月、開発区の東海自動車部品工場で年末一時金の団体交渉が行われていたときに、労働者がストライキを打って部長が務めていた組合委員長の解任を求めた争議のなかで二人の交渉代表が逮捕された。

この事件以降、逮捕された交渉代表は保釈され、裁判でも無罪となったにもかかわらず、開発区の経営者たちは「ストライキをすると逮捕される」と大々的に宣伝し、労働者の恐怖心をあおり、ストライキを抑え込んだ。

2014年から15年にかけて、デンソー、大友、白木などの[日系]自動車部品工場の労働組合の委員長や副委員長なども、職場を追われたり、辞職を迫られたりした。白木の組合委員長などは職場で暴行されるという目に遭った。これらの組合の委員長や副委員長らは、かつては広州市が進めてきた労働組合改革の好例として紹介され、労働組合の改革に関する学術会議のゲストとして招かれていたにも関わらずである。

2013年以降、開発区労働者の賃上げ・一時金交渉は、それ以前に比べて明らかに困難に直面した。組合の役員選挙も2010年以前の状況にますます似てきて、交渉代表に立候補することさえもはばかられ、その選挙もますます無内容なものになっていった。組合員から選出された代表であっても、ますます単なる「伝達機械」にならざるを得なくなり、たんに組合の決定を組合員に伝えるだけの役割となっていた。かつては当たり前のように見られた交渉前の組合員アンケートも、「労働者を扇動する行為」だとみなされるようになっていた。

組合改革の空間は消失したが、自動車部品工場と労働者の間の矛盾は先鋭化した!2017年、ホンダに部品供給していた広州アイパックの多数の派遣労働者が正規労働者への転換と同一労働同一賃金を求めてたちあがった。このたたかいは、開発区の他の会社の労働者にも影響を及ぼし、各工場で同じような要求が出された。沈夢雨がいた広州日弘機電でも、労働者が立ち上がり[正規職員と同じ]法定住宅積立金の会社負担を勝ち取った。

2015年、国家の最高指導者が組合活動に「機関化、行政化、貴族化、娯楽化」などの現象がみられると批判したことで、中華全国総工会は縮み上がり、この四つの現象を解消すると約束した。同じ年に沈夢雨は広州日弘機電に就職した。

2018年、沈夢雨は団体交渉のさなかに、労働者民主主義や労働者の権利を堅持したことが原因で、日弘機電の会社と労働組合によって解雇された。しかし夢雨は企業と組合執行部による現場労働者の民主的要求に対する弾圧に屈することなく、たたかいを継続し、会社を訴え、組合民主主義の実現を目指している。夢雨への違法解雇の事件が告げているのは、長いあいだ抑えつけられてきた開発区労働者による「自分たちの労働組合」という訴えなのである。

中国:読書の権利を守れ!左翼への弾圧をやめろ!(声明とフォトアクションのお願い)(2/20)

 

すこしまえに、中国国内の大学のマルクス主義読書会メンバーに対する弾圧を紹介しました。
レイバーネット日中労働情報フォーラムのサイトでも紹介していただきました。多謝!

旧正月のいまも迫害は続いているようで、以前、ユニクロ問題で来日した香港の方から、弾圧されている青年らを応援するフォトアクションを世界に呼びかけているというメールをもらいました。

被疑者8名の名前と応援メッセージが書かれたボードをもった写真を撮って応援する、というよくあるスタイルです。こちらの応援FBページに写真がありますのでご覧ください。FBページには、被疑者の青年らの訴えも掲載されており、なかなか根性の入った訴えなのですが、ちょっと翻訳紹介する時間がなくてすいません。かわりにこの応援FBに掲載されている声明「読書の権利を守れ!左派への弾圧をやめろ!」と、「あなたにできること」という支援要請のメッセージを訳して紹介します。

声明によると警察は、マルクス主義を学ぶ真の理由を訊問したそうですが、そんなの革命にきまってるじゃない。そしてそれを罪に問うてはいけません。偉大な主席も言っていませんでしたか?「革命無罪」って。読書の権利は「right to read」と言うようですが、この場合は「left to read」かな。がんばれ~。

以下、FBページからの超訳です。

会員・IY


★ あなたできること

旧正月の期間に、保釈中の人やウェブ上で指名手配され逃走中の左翼青年を応援する運動をはじめました。メッセージボードを掲げた写真を撮って、wendychow1985@gmail.comまで送ると、その写真がこの応援サイトのアルバムに掲載され、連帯の意志を示すことができます。

メッセージボードはこちら(googleドライブ)
英文
中文

★ 声明:読書の権利を守れ!左翼への弾圧をやめろ!

この数か月のあいだ、中国政府は南京と広州にある二つの大学のマルクス読書会に対する摘発を行うという弾圧をつづけてきた。

2017年11月、警察は広州工業大学のマルクス主義読書会を襲撃し、6名の参加者を逮捕し、うち2人を「聚衆擾乱社会秩序罪」の容疑で刑事拘留した。その後、読書会の他の関係者2人も同じ容疑で拘束された。そのうちの一人、張雲帆が拘束されたというニュースが広がり、幾名かの著名な知識人が釈放を求める公開書簡を起草し、検閲の厳しいインターネット上において400名を超す賛同署名を集めた。それからおよそ一か月後、4人の被拘束者は保釈された。別の4人の読書会参加者もインターネットをつうじて指名手配されている。

広州事件が発生する3カ月前の2017年8月、南京中医薬大学のマルクス主義読書会のメンバーが、10人の警察官によって襲撃され、「違法マルチ商法」容疑で派出所に連行された。派出所に一晩拘留され、何度も張り手をされながら、マルクス主義を学ぶ背後の意図は何かを訊問された。その後かれらは釈放されたが、その後の警察は読書会の妨害を続け、読書会は継続できなくなってしまった。南京読書会に対する弾圧は2018年1月29日になって、参加者の一人が弾圧の実態を暴露したことで、広州の事件が単独のケースではなかったことが明らかになった。

今回の事件は、学生や青年がマルクス主義の文献を学ぶだけで犯罪とみなされ、読書会は当局によって「反党反社会的組織」というレッテルを貼られたが、これが形の上ではマルクス主義が主導する国家の警察人員によって行われたのである。これは一般的に言われている事とは異なり、中国政府による迫害が共産主義に起因するものではなく、資本主義であるがゆえである!

われわれは当局に対して、保釈された人や指名手配中の人をふくむ読書会に参加した青年らに帰せられた一切の容疑を撤回し、左翼および読書会への迫害を停止するよう求める。焚書反対!読書の権利を守れ!

台湾:労基法改悪に反対する学者の声明(2018/1/4)

ひさびさに台湾の話。

新年のNHKニュースを聞いてたら、インタビューに答えて「今年は働き方改革と賃上げの年にする」というナショナルセンター会長の声。思わず「I am ABE」かよ!と叫んでしまいました。

で、昨年末から台湾で続いている労基法改悪反対のうごきですが、いよいよ立法院での本格的な審議がおこなわれるのをまえに、大学人も労基法改悪反対の署名を呼びかけ始めました。労基法改悪のポイントが分かりやすかったので訳してみました。もちろん大学人だけでなく、労働組合や市民団体なども、与党・民進党のかなりでたらめで強引な主張に対して、全国で動きを強めており、本格審議の始まる1月8日からは徹夜の立法院包囲行動を組織するようです。 続きを読む 台湾:労基法改悪に反対する学者の声明(2018/1/4)

暴力で窮乏者を寒空に追い出した政府に抗議する(声明) (2017/11/29)

ひさびさの投稿です。けどちょっと悲しい内容です。

北京郊外の火事で多くの労働者が犠牲になりましたが、北京政府は都市整備の不備の責任を、都市の発展に尽くした労働者に転化して、「ロー・エンド(最下位)人口」と称して、追い出しをすすめています。

これら出稼ぎ労働者の境遇は、若きエンゲルスによる「イギリス労働者階級の状況」に描かれた労働者(とくにアイルランドからの労働者が悲惨)の居住環境を彷彿とさせます。これが習近平氏のいう「21世紀の新しい社会主義」だとしたら、20世紀(初頭)の社会主義のほうがよっぽどマシです。

香港では、申し入れ行動やデモも行われました。

報道はこちら(中国語)

以下は、香港の労働組合や労働NGOによる声明です。 続きを読む 暴力で窮乏者を寒空に追い出した政府に抗議する(声明) (2017/11/29)

広州の労働人権活動家の孟含がふたたび拘束(9月22日)

9月3日に釈放されたという嬉しい情報をお知らせした中国・広州の労働人権活動家の孟含さんが、9月22日にふたたび拘束されたという悲しいお知らせです。以下は、中国の自律的労働運動を支援している香港職工会聯盟のfacebookの翻訳です。

※なお名前の「含」は本当は日へんに「含」ですが、文字化けの可能性があるので、「含」としました。


【二度の下獄でも信念を曲げず、今日、みたび逮捕される】

彼は、何度も中国で労働者の権利のためにストライキを組織した。
彼は、労働者の権利を守るために二度も下獄した。
彼は、労働者の権利を守る活動に参加したことで、それぞれ9ヶ月と21カ月も監獄に囚われた。
彼は、2017年9月3日に出獄し、今日獄中ノートを発表したがその日のうちに、またもや広州警察に逮捕された。
彼の名は、孟含。中国の労働人権活動家だ。

報道によると、今日(9月22日)午後2時30分、広州南沙金州派出所の警察職員8人が孟含の自宅を家宅捜索し、彼を連行したという。連行理由は今のところ不明。しかし今回の事件は前日に自分のウェイボ(微博=中国のSNS)で「獄中札記」を発表したことと関係があると考えられている。(文章はすでに削除されており、今朝がた広州の人権活動家、祥子のfacebookに転載された)

孟含は「札記」のなかで、彼が利得社での争議における労働者の組織化の経歴を記し、労働者の権利擁護の立場を堅持することを述べていた。私たちは、中国政府が言論内容だけで孟含をふたたび逮捕したことについて強い怒りを表明するとともに、すぐに孟含を釈放することを求める。

本組合は、彼の獄中書簡を転載する。その一字一句から、自らの行いに何ら恥じ入ることなく、たとえ下獄していても、いぜんとして労働者の権利を守る行動を尊重しない中国政府に対する批判を続けていることが分かるだろう。

獄中書簡の全文(中国語)はこちら:

以下はその抄録:

私の態度は依然として断固としています。私は私が推進してきた団体交渉が正しかったと確信します。もしこのような行為が犯罪とみなされるのなら、わたしはふたたびこのようなリスクを冒しても労働者の抱える問題を解決しようとするでしょう!

2015年4月、利得社の労働者のストライキが発生し、わたしは無秩序な行動にNGOが介入し、労働法規と知識を宣伝し、労働者が秩序的な組織をつくることを手助けすることに意味があると考えています。いま当時を振り返り、すべてがどのように発生したのかを、真剣に振り返り、そこで犯した過ちも回避する必要はないでしょう。これらの回想による痛みを気にすることもないでしょう。

変革の時代であるいま、NGOという名称は、私たちが活動に従事している時には一定の意味合いを帯びていました。わたしたちNGOは犯罪活動となんら関係もなく、むしろ政府部門の不作為と密接に関係していると言えます。まさにそうであるがゆえに、私たちは社会から一定の注目を受け、メディア、研究者、そして労働者からの注目を受けています。実際、NGOに対する政府の影響はどの国においても不可避ですが、問題はそれらの影響がどのような方法なのか、ということです。わたしのNGO組織は労働者からの要請に応えて、利得社の労使紛争に介入しましたが、その活動は積極的、向上的、進歩的なものでした。

長年、地方政府はGDPを最優先にして、他の一切を犠牲にし、一切は政治の業績のために、一切は安定第一で経済成長するためのものです。彼らは労使の矛盾が激化していることが分からないのでしょうか。さらにはこの様な考えに基づいた経済成長が続くと、労働者や農民工が最大の被害者になることに、考えが及ばないのでしょうか。これら大衆はそのことをよく知っています。私自身も国有企業をレイオフされた労働者です。「高層ビルには長い影、ネオンの下には血と涙」。これこそが労働者農民を映し出す姿なのです。

従来の無組織の極端な行動に比べると、組織的な権利擁護の方法は疑いなく一種の理性的で進歩的なものです。利得社労働者の権利擁護活動の成功は、まさにそれを反映したものでした。この集団は争議の過程において、不安定になるかもしれず、また各種の暴風に遭うかもしれませんが、しかし必ずこの過程を経る必要があるのです。深く眠らされた労働者を呼び覚ます必要があるのです。かれらが自らの立場に立ち、みずからの権利を主張し擁護し、難関を突破し、闘争を堅持し、労働者組織を信頼し、集団的力量に依拠することで、勝利することができるでしょう。わたしは彼らにその勇気があることを信じています。そしてそれ以上に彼らが勝利をかちとることを熱望しているのです。

中国広東:労働人権の不屈の男、孟含さん釈放(2017/9/7)

中国労働人権活動家、孟含さんが刑期を終えて釈放された、というニュースです。

中国では政治的な色彩を帯びた裁判では、裁判で白黒をはっきりさせるまでに、あらかじめ容疑者に罪を認めさせて、裁判の判決に従うように誘導します。それが人事評価を意識した裁判所の意向なのか、警察や検察の意向なのか、ちょっとわかりませんが、そういう事情があるようです。日本でも検察に上申書などを出すことと似ているかも知れませんが。。。

以下、香港の自立系ナショナルセンターの香港職工会聯盟(HKCTU)のfacebookから。香港での一帯一路の市民フォーラムでもHKCTUの中国チームはがんばっていました。

原文および孟含さんの写真はこちら。

※なお名前の「含」は本当は口へんに「含」ですが、文字化けの可能性があるので、「含」としました。  <会員・YI>

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広東:労働人権の不屈の男――孟含

21カ月の不当な拘禁ののち、中国労働者の権利擁護の活動家、孟含は9月3日に刑期を終えて出獄した。

習近平政権が発足し、中国の市民社会と権利擁護の活動家は厳しい日々を余儀なくされてきた。劉暁波は獄中で病に侵され、ついに亡くなったことは全世界を震撼させた。世界中で嘆きと悲しみが覆う時を同じくして、これまで何度も弾圧に屈しなかった人権弁護士の江天勇は罪を認めて判決を受け入れた。だがそのことを意外に思う人はすでにいなかった。過酷な取り調べと家族への恫喝のなかで、不屈の男も膝を屈せざるを得なかったのである。一年前の広東でも同じような不屈の男が罪を受け入れることを余儀なくされた。それが孟含である。

2013年、広州中医薬大学第一付属医院の労働者と警備員の権利のために、同一労働同一賃金と労働契約を実現する活動を理由に、孟含と17人の仲間たちはの容疑で起訴され、懲役9カ月の判決を受けた。孟含は法廷で「現代中国の労働者として、ディーセントワークの権利さえもはく奪されるのであれば、わたしは監獄で余生を過ごすことを選択する」と発言した。刑期を終えた9ヶ月ののち彼は「政府は公権力をつかった労働者の人権擁護活動への弾圧をやめるべきだ。労働者の権利をまもるために犠牲はやむを得ない。わたしはそのための心の準備はすでにできている」と語っていた。

その後、彼は労働NGOで活動をはじめ、広州の利得シューズ工場の3000名近い労働者の権利獲得に成功したが、その代償として2015年12月3日に広東省の労働人権活動家ら27名とともに一斉に逮捕され、最終的に4人が起訴された。

孟含の審理と判決は最後に回された。なぜなら彼は最も「面倒な」被告だったからだ。逮捕された後、孟含は弁護士を通じてこう述べていた。「わたしの案件は短期間では解決できないでしょう。わたしも良心と道徳を捨ててまで彼らと妥協はしたくありません。」「この事件について、私は良心に恥じるところはありません。」

彼の両親が脅かされ、伴侶が監視下に置かれ、家族に嫌がらせが行われるという状況で、不屈の男、孟含は当局との妥協と容疑を認めることを余儀なくされ、1年9ヶ月の判決を受けたのである。しかし、それによって彼に対するわれわれの尊敬が損なわれることはなかったし、抵抗する中国労働者という彼のイメージが損なわれることもなかったのである。

劉少明の法廷陳述(2017/8/7)

こんにちは、会員の稲垣です。

いくつかのMLでお伝えしてきたとおり、中国・広州の労働人権活動家の劉少明さんが、2015年7月に拘束され、2016年4月に裁判がはじまり、2017年7月7日に国家転覆扇動罪で4年半の懲役刑の判決を受けました。現在上訴中です。

先日、ノーベル平和賞受賞者で懲役に服してがんで亡くなった劉暁波さんの東京での追悼集会に参加してきたのですが、劉少明さんも劉暁波さんとおなじく89年民主化運動に参加しており、知り合いだったようです。以下に翻訳した劉少明さんの接見記録や昨年の公判での陳述に、劉暁波さんの名前も出てきます。

容疑の証拠とされたインターネットで公表された文章「北京で六四民主化運動を支援、参加した私の経歴」はこちら(http://bit.ly/2wlBAq3)で読めます。ちょっと長いのでまたいずれかの機会に翻訳して紹介したいと思います。 続きを読む 劉少明の法廷陳述(2017/8/7)