カテゴリー別アーカイブ: 労働安全衛生

外国人技能実習生が働く現場で何が起きているか?外国人技能実習生権利ネットワーク主催(11/11)

 衆議院で出入国管理法改正案の審議が11月13日から始まるのを前にして、「外
国人技能実習生の実態を知って!」と訴える集会が11月11日、東京で開かれ
た。外国人技能実習生権利ネットワークが、総会後の記念講演として開催した
「技能実習のリアル~いま、現場で何がおこっているのか」である。

外国人技能実習生権利ネットワーク共同代表・大脇雅子弁護士

はじめに同ネットワークの共同代表である大脇雅子弁護士(元国会議員)が
「送り出し機関での借金、日本の管理団体の搾取、まったく人道に反する扱いで
ある。公的な職業安定機関が労働者の権利が守られるよう紹介すべきで、12カ月
以上の外国人居住者を移住者として保護する国際ルールも知らない人がつくろう
とする制度は、技能実習生制度の問題を拡大するだけである」とあいさつし、改
正案を批判した。

そのご、クリーニング業界の外国人技能実習生の実態について鈴木和幸さん
(NPO法人クリーニング・カスタマーズサポート)、外国人技能実習生問題に長
年取り組んできたが講演し、さらに佐々木史郎さ
ん(全統一労働組合書記長)、土屋信三さん(スクラムユニオン・ひろしま委員
長)、指宿昭一弁護士が報告した。

甄凱さん(岐阜一般労働組合)

鈴木さんは、クリーニング業界が価格競争によって組織的に技能実習生を使う
ようになり、不正・不当な競争が拡大していった経過を報告した。甄凱さんは、
カンボジア、中国、ベトナムの実習生の事例について、早朝から深夜までの長時
間労働、残業代は時給300円、賃金未払、強制貯金、給与明細書や雇用契約書の
不提示、労働災害、うつ病による自殺未遂、さまざまな差別・いやがらせなどを
報告した。

佐々木さんは、岩手県の建設会社に雇用されたベトナム人技能実習生が福島県
で除染作業に従事させられた事件について報告した。土屋さんは、日立製作所笠
戸事業所(山口県)でフィリピン人技能実習生が、電気機器組み立てという実習
計画とは異なる新幹線車両に窓や排水パイプ、カーペットやトイレを取り付ける
作業しかしていなかったこと、法務省と外国人技能実習機構の調査により実習計
画違反を指摘され、99名の実習生が解雇された事件について報告した。解雇から
30日間の短期滞在許可期間の中で日立と団交を行い、残りの実習予定期間22か月
分の所定賃金の支払いを確認した。指宿弁護士は、茨城県の「協同組合つばさ」
で農業に従事していた中国人技能実習生の裁判で、残業代の支払いを命じた判決
があったが、日常的なセクハラ行為は認められなかった。控訴して争うと述べた。

最後に、移住連の鳥井一平代表理事が「報告された実態は氷山の一角。日本は、
研修生・実習生と称して人権を無視した単純労働、低賃金労働者を受け入れてき
た。いまや、外国人労働者なしに日本経済は回らない状況になっている。新たに
外国人を受け入れても、実習生制度の問題を解決するものでなく、問題を引き起
こす制度をさらにつくることに過ぎない。技能実習生制度を廃止し、人権と労働
権が保障された多民族多文化共生社会をつくろう」と発言した。

<報告と写真:伊藤 彰信>

日中友好労働者シンポジウムに参加して

岡崎彩子

故宮前の集合写真

日中平和友好条約締結40周年を記念して、8月28日、北京で「日中友好労働者シンポジウム」が中国職工対外交流センター(中国における唯一のナショナルセンターである中華全国総工会の対外交流部門)と日中労働者交流協会の共催で開かれた。訪中団は8月27~31日まで北京を訪問しシンポジウムに参加するとともに、人民網(人民日報のインターネット版)、京東グループ(電子商取引大手)などの職場見学、さらに抗日戦争記念館などを見学した。訪中団は15人(内、兵庫からは3人)。

中国の労働組合は役割が日本と根本的に違う(当局の指導の下に活動する)と聞き、どのように交流するのか不安もあったが、せっかくの機会、しっかり見てこようと参加した。

中国中央テレビ局のビル、後ろは北京で一番高いビル

初めて見た北京は、経済発展の最先端。官庁や企業本社など超高層ビルがどこまでも広がり、おびただしい車の渋滞で、あのセグウェイで移動する人の姿もあった。ハイブランドや、ユニクロなどのファストファッションの店、映画館やレストランが並び、日本でよく見る“再開発されどこも同じ街の風景”だった。準備していたスマホ決済が役立つ場面に遭遇し、噂に聞いていたキャッシュレス社会を実感した。

職場訪問した人民網は、平均年齢32才、みなラフな格好で、圧倒的に女性が多い。中国では大学で外国語を専攻する9割が女性で、外国語を扱うこの分野も必然的にそうなるとのことだった。一方、中国での女性の社会進出については、公務員以外、ほとんどの女性は採用過程で有期雇用しか選ぶことができず、最近は専業主婦願望者が増えていると聞き、想像と違い残念に思った。

女性たちの日中団結(北京空港)前列が岡崎さん

シンポジウムは、中国側の報告では“模範労働者の育成”や“経済の発展”という言葉が多く使われ、違和感も感じたが、ITやAIの導入が急激に進む社会で、雇用関係のない働き方が増え競争にさらされていること、AIに仕事が奪われることなど、直面する共通課題に取り組んでいることも知った。日本側は、沖縄の歴史の研究活動を行う大城航さん(沖縄県高教組)や、岐阜一般労組の専従として外国人研修生の問題に取り組む甄凱(ケンカイ)さんらが報告した。

私たちが見た中国はごく一部だが、中華全国総工会は今年秋、5年に一度の全国大会を開催し、大きな改革に取り組むことが報告されるなど、常に変化する中国を感じさせられた。

(憲法を生かす会・ひょうごネット会員)


広岡法浄

夜中に目が覚めて眠れない。肩がコリコリに凝っていたのだ。日中労働者交流協会の訪中団に誘われ、慣れないネクタイを締めて日中友好労働者シンポジウムに出席し、日本労働組合の主な活動と題してユニオン運動を紹介する発表を行い、さらに、シンポジウム終了後の中国職工対外交流中心主催の歓迎宴会に中華全国総工会副主席でILO理事でもある江広平氏の隣に副団長として座って話をするという大任をこなしたのだ。その後も、行くところ行くところネクタイを締めての訪問だ。明日で最後、そのまま眠ることなく朝を迎えた。

思えば、団長の伊藤氏にメールで副団長を引き受けるよう要請された時点で、気がつくべきであった。隣に座っているだけで何もしなくていい、形だけだからという、甘い言葉に惑わされて引き受けてしまった私が浅はかであった。常識で考えて、そんなことで済まされるはずはないのだ。騙された私がバカだった。肩が凝らないわけはないのだ。しかし、それ以外は、極めて順調に推移した。

歓迎宴で江広平副主席と握手する広岡さん

中華全国総工会といえば3億300万人の労働者の組織、すなわち労働組合の総本部だ。我々ユニオンみえは700人、約50万倍の組合員を抱える組織だ。コミュニティユニオン全体との比率でも約2万倍だ。組織の大きさではまさにアリと象の関係になる。こんな組織どうしがシンポジウムを開催しどうなるのか、という疑問はある。しかし、中国側はこんな小さな組織でもきちんと一人前に扱ってくれ、微に入り細に入りの歓迎をしてくれた。決して奢るような素振りもなく、接していただいた。

総工会は10月に大会を開くという。そこで四つの「化」を取り除く方針が決定される予定だとのことであった。四つのうちの一つが「娯楽」という。これまでの総工会各組織の予算は文化やスポーツに関わる行事に費やされ、活動の中心もその分野であったところを改め、労働者の権利を守る活動に移行するとのことであった。次の一つが「貴族」だ。幹部の中の特権貴族のような振る舞いをなくし、一般の労働者の中に入り、労働者の声に耳を傾けるのだという。三つ目が「行政」だ。行政のごとく、上から命令し、指示を出すような対応をなくすのだという。四つ目が「官庁」だ。幹部は公務員ではない。組合員から選ばれた幹部であり、労働者の中に入って活動するようにする、ということであった。

習近平主席になってからの改革の一環でもあるようだ。かつて、日本の連合が中坊公平弁護士らに要請し、連合評価委員会が立ち上げられ、2003年9月に「連合の労働運動のあり方についての提言」が出されたことを思い出した。15年前の話になる。今やあの提言はオクラ入りし、連合の中にそんな提言があったことは忘れ去られたようになっている。企業別組合主義からの脱却や非正規雇用労働者への均等待遇実現などを謳ったものだ。一方の総工会。現状がどうなっているかわからないが何となく想像はつき、言われていることはもっともで、実現すれば、良い方向に向かうと思う。上が決めたことは従うということを無くすという、自己矛盾とも思える方針ではあるが、下からの要求があっての方針決定になると思うので、良いことだ。大いに期待したい。

日本軍の中国人捕虜刺殺場面(抗日戦争記念館)

シンポの次の日に、抗日戦争記念館を訪れた。日本軍の蛮行を各時代に分けて展示していた。日中友好は過去を忘れて未来志向で、とはならないと思う。なぜ、日本は明治以降、かくも中国の民衆に酷い扱いをし、残虐になれたのか、そのことの分析・総括・反省がなされていないと思う。敗戦後、アメリカがソ連に対抗するために、占領政策の中でそのことを曖昧にし、日本の民衆も戦争を被害者意識の中でしか捉えられず、平和運動もしかりであった。その結果、安倍政権の登壇を許し、安倍政権は日本を戦争のできる国に作り直そうとしている。今、明治150年として、明治政権が誕生したことを肯定的に捉え、日本が明治以降行ってきた戦争を美化する動きが強まっている。私はここで、明治政権とオウム真理教との比較を行い、明治政権とカルト教団・オウム真理教との類似性を考えていきたい。

麻原も天皇もただの人なのに神格化され、絶対的存在としてその権力の及ぶ範囲の中では崇められ、これに反対するものは排除されるだけではなく、殺す対象として扱われ、殺す側は何の疑問も抱かない。記念館で「百人斬り競争」の記事を知っているかと問われた。日中戦争のさなか、野田毅・向井敏明両少尉が中国の民衆を含む中国人の首をはねる競争を行い、どちらが先に100人斬りを果たすか競争し、それが日本国内でも報道され、両少尉が英雄扱いされていたという。オウム真理教の中でも当時1歳の子供も含む坂本弁護士一家殺害事件について、オウムに反対するものを殺すのが当然視され、実行犯は英雄視されていたのだろう。同じことだ。ただ、違うのは、オウムの連中は捕らえられ、死刑にされたということだ。ちなみに、野田毅・向井敏明両少尉もGHQに捉えられ、南京軍事法廷において「連続して捕虜及び非戦闘員を虐殺した罪」にて死刑となっている。

一方、神と崇められた天皇裕仁はソ連との対抗上、人間宣言をすることで生きながらえることを許され、日本人のマインドコントロールは中途半端なままとなり、現在に至り、天皇を崇めアジアを蔑視する在日特権を許さない市民の会をはじめとする勢力の台頭を許している。この事態を踏まえ、中国をはじめとするアジア諸国との平和と友好を築くために何が必要で、私に何ができるか。同行した沖縄の青年の提起「被害の歴史、加害の歴史に加え、抵抗の歴史をきちんと教えること」がヒントになる。歴史を学び、それを元に活動することだ。

近代日本の中国侵略経過図(抗日戦争記念館)

前述の江広平氏が「万引き家族の映画を見てきた」と言っていた。日本で活躍している親戚のことも聞いた。人と人の親しい関係を築き、歴史を踏まえての友好を進めていきたい。また、日本における中国人実習生をはじめ、外国人労働者の権利を守る取り組みをさらに強化したい。それが真に日中友好に寄与することだ。実習生問題解決に向けた中国におけるきっかけもできたように思う。活かしていきたい。

(三重一般労働組合書記長)


前田純一

北京訪問の感性的印象:中国は急速に成長し発展しつつある若い国だ。人にたとえるならば、ついこの前まではやんちゃな小学生だったお隣りの知り合いが、今やエリート大学生になって、今後とも成長しつづける勢い。年老いたこちらをはるかに凌駕してまばゆい限りといった感じ。

すさまじいモータリゼーション、日本国内の6倍を超え、なおかつ伸び続ける自動車販売台数。新車の半数はEV車が義務付けられている。世界のEV保有台数の4割を中国が既に占めている。

夏ということもあり空は晴れわたっていたが、大気汚染は急速に改善されつつあるという。石炭ストーブが禁止され、工場の排出も規制が進み、次の冬には劇的な改善が進むと言われている。この辺りは強力な政府のなせる技。

レンタサイクル

北京の大規模なレンタサイクルは、乱立していた業者が競争で淘汰され、ほぼ3社に。レンタサイクルの先発、ロンドンやバルセロナよりはるかに進んでいる。ステーションでスマホ決済して借り、大通り沿いの歩道に乗り捨てる。通りに乗り捨てられた自転車を業者が回収して回っているのも目にした。ほとんどの通りの両端は二輪車専用道が設けられている。でも交差点は相当危険そう。電動自転車も多い。ただ、バイク含めヘルメット着用はほぼ皆無なのは心配。

安価な商品は、どんな重砲隊も打ち壊せなった万里の長城をも打ち壊し、どの地域の住民であろうと容赦なく単一の世界市場に引きずりこむ。山形であろうと、大阪であろうと、那覇であろうと、北京であろうと、似通った巨大ショッピングモールが出来上がり、その陳列棚には世界中の商品が並べられる。そこから一歩出て見渡す風景は、ここはどこの都市だろう、ロンドン?ニューヨーク?東京?北京? モノトーンのコピーのような都市風景が目の前に現れる。

シンポジウムでは、中国側の発表もさることながら、日本側の報告に大いに学ばされた。

有期ローテーション外国人労働者の組織化を進めている甄凱(けん・かい)氏(岐阜一般労働組合第2外国人支部支部長)による、リアルな外国人労働者に対する使い捨ての実態と、ユニオンショップ方式導入やシェルター作りの努力のレポートには頭が下がる思い。日本は実際には今や世界第4の「外国人労働者『移民』大国」。去年の政府発表で128万人、前年比20万人増。ブラック留学生ビジネスも横行し、日本語学校は5年で200校増の643校にのぼる。

沖縄歴史教育研究会・大城航氏(沖縄高教組那覇支部)の優れた報告にも学ばされた。日本から差別され被害を受けると同時に、台湾先住民を差別し、中国侵略に熱狂したという加害者としての沖縄人の複合的構造、沖縄の若い世代の歴史認識の欠如等について。

シンポに先立つ中華全国総工会への表敬訪問で語られた中国労組の「4つの『化』」。

娯楽化:労働者の要求を組織することより、娯楽が中心になっている。

貴族化:一般労働者が組合役員になれていない。

行政化:命令や指令で動かそうとしている。

官庁化:幹部が9時~5時勤務で労働者との接触ができていない。

これはそのまま日本のほとんどの労組に当てはまる話し。

人民日報ネット版=1997年開設の「人民網」見学。平均32歳のスタッフ2600名余りが働く。中国の今風の職場を垣間見る。テレビ局並みのスタジオ。ラフな服装でそれぞれがノーパソに向かっている。見学後、日本語版スタッフ(総勢は13名)と交流。海外セクションに女性スタッフが圧倒的に多い原因は、中国の外国語学部の学生は9割が女性となっていること。中国では、1980年代生まれと豊かな中国を経験した90年代生まれのジェネレーションギャップが激しいとも。豊かさを享受して成年になる層が社会の中堅層になる時、中国の特色ある社会主義はどう変化するのだろうか。

京東グループビルの顔認証画面を見る前田さん(右)

百度(バイドゥ)、アリババ、ティーセント、京東(ジンドン)のBATJ=中国4大企業集団 の一つ、京東集団本社を訪問。ネット物流、金融を手がける巨大企業。無人コンビニ、顔認証、注文から1時間以内の配達、スマホ決済で着払い受取、無人配送センター等々を見る。後発発展国が先発国を技術的に乗り越える歴史を目の当たりに。この技術が日本では大量の雇用崩壊をもたらすだろう。

(さかいユニオン執行委員)


保田 泉

印象に残った事を箇条書きに記します。自分にとっては、3回目の訪中です。前の2回は、普通の観光地ツアーでの参加だったので、北京では有名どころで、故宮と万里の長城、市内のお墓や寺などを見て回るだけで、中国の人と交流する機会はなかった。

今回の街の風景・歩いている人の服装・デパート

北京市内では、個人の建物がほとんど皆無と言っていいほどの、高層マンション、オフイス街・デパートという感じの建物が続く感じで。以前来た時は、どんよりした街の空気を感じましたが、今回は空の雲も日本の空に浮かぶ雲と何ら変わらない感じでした。

車の数も半端ではなく、国産から、韓国車、日本車、欧州車など、多種の車が走っている。また、デパートでも、レストランでも、日本に来ている中国人の印象が、大声を出して買い物をするという印象があるのだが、静かな雰囲気がそこにあった。女性のファッションも、東京を歩くのと何ら違わない感じで。街は、日本の様に広告が林立するようなけばけばしさはないので、建物だけが目立ち、靜かな感じがする。公共の標識も漢字表示なので、何となく表示している内容がわかる感じがした。

中国職工対外交流センターとのシンポジウム
シンポジウムで司会を務める保田さん

中国側の話しは、労働者の権益を守るという立場で、組織をして、運営をしているという話だった。対外交流センターに表敬訪問した時には、自分たちが抱えている、四つの課題を話された。そこには、日本の労働者の幹部の状態に通じる物があり、親しみを覚えた面はありました。そういう点では、立っている地点は同じような感じを受けたが、いざ報告や資料では、多くが生産性を高めるために、模範労働者を作り出すという話しに代表されるように、生産性を高めると言うことが強調されていた。自分たちは生産性を上げるために、QC活動や長時間労働を強いられているので、このあたりの問題意識は、わかりづらいなと言うのが率直な感想です。

ただ交通労働者の組織化で、労働強化の話が出ていたのは、現場に近い人だから、そういう話が出るのかなと思って、聞いていた。通訳の人と感想の突き合わせが少し出来たが、中国側の人がどう感じたのかが判らない。

歴史の面では、日中の友好は中国側から始まっていると。なぜこの100年近く、日本は中国と仲良くしようという意識が薄いのかと考えさせられた。

見学
抗日戦争記念館で説明を聞く保田さん(右から2人目)

人民日報社、無人コンビニ、故宮・故宮博物館、盧溝橋抗日記念館など、見て回った。中国にとっては、日中戦争は大きな歴史的な出来事で、抗日記念館では中国共産党の指導の下に解放が進んだという展示になっていた。日本の歴史教科書が、中国侵略の歴史を消そうとしていると展示があり、また先の戦争で、中国戦線で日本軍は大敗をしているという事実は、日本国内では教えられていない。しかし現実には、中国大陸では押し返されている。日本でよく知られて居る、周恩来はほとんど展示には出てこない。

人民日報社では、日本人スタッフの多くが女性だったのには、驚いた。それも若い人で。自分の常識に、人民日報といわば、中国共産党の機関紙として知られており、それがかなり、オープンな形で情報を発信しているのには、驚いた。文系に進むのは女性が多く、また女性は会話が上手なので、情報を得るのに、適していると。なるほどと。

通訳している人が、日本語が上手なので、上手ですねと声をかけたら、日本人ですと。もう中国に20年住んでいますと言われたのには、驚いた。

中国でも活字離れが進んでいて、記事を読んでもらうのは苦労が多いので、ネットで発信していると。

交流のために

とにかく、3人の通訳の方には、食事からホテルの世話まで非常に世話になりました。通訳の石さんは、子供も小さく、4日間、ホテルに私たちと一緒に泊まり込みで世話をされたので、大変だったと思う。

彼女が、何気ない会話で、日本から来る労働組合の方が、中国の歴史問題になると、話題を避ける雰囲気を感じ、悲しくなると言う話しには、共感する物があった。その点、この団は、素直な交流になって、勉強になったと。

中国脅威論は、中国という国を知らない面と、アジア蔑視の日本の考え方から出ている面があり、中国の軍事とか拡大政策とかが、意図的にそういうニュースが流してきている面があると感じる。中国の文化の記事が日本では、殆ど散見できない。

民間の交流の積み重ねが、平和を作る力になると改めて感じた。

(地域労組愛知ユニオン委員長)

【メーデ・アピール】死を招くアジアの労働時間を規制しよう(2018/5/22)

【メーデ・アピール】死を招くアジアの労働時間を規制しよう
アジア多国籍企業モニタリング・ネットワーク

こんにちは、会員のいながきです。

メーデのあとに見つけたのですが、アジア多国籍企業モニタリング・ネットワーク(Asian Transnational Corporation Monitoring Network)のメーデーアピールでは6時間労働を呼びかけています。メーデはもうだいぶ前に終わってしまいましたが、安倍政権の「働かせ方」改悪法案の強行採決がもくろまれるなか、過労死遺族の皆さんの座り込みと夜の日比谷野音の集会に敬意を表して紹介します(どっちも行けません!)。
「中国では毎日1600人が過労死」ってホント?とおもいましたが、ホントのようです。
http://www.xinhuanet.com/legal/2016-12/25/c_1120182294.htm

中国の対米貿易の巨額の黒字の裏側に無数の労働者の命が費やされていることは間違いないでしょう。貿易不均衡をさらなる貿易拡大で解消するというのも、また同じく米中(そして世界中の)労働者の命を費やしてなされます。
あと「働き方」改革ではなく「働かせ方」改悪だという運動側の批判はもっとだと思いますが、以下の声明は資本主義システム下での「働き方」そのものも指摘しています。

全文は 中国語 英  語

です。中国語のページにはアピールに賛同したアジア17団体のリストもあります。

以下、抄訳です。


【メーデ・アピール】死を招くアジアの労働時間を規制しよう

アジア多国籍企業モニタリング・ネットワーク
Asian Transnational Corporation Monitoring Network

現代社会の仕事は労働者階級にとってほとんど何の意義もなくなっている。日々の労働は単調で面白味もなく尊厳などありもしない。現在の仕事は私たちの潜在力を存分に発揮するものではなく、経営者をさらに富ませるものでしかない。私たちの貴重な時間は資本家の儲けのために費やされている。(現代において)労働者階級であるということは、自分の時間、ひいては生命さえも資本家に奉げなければならないのだ。

アジアでは、労働者の生活は資本家にきつく結びつけられていることは確かである。わずかばかりの賃金を得るために、毎日8~14時間あるいは一週間に45~70時間も働かなければならない!

[香港、韓国、バングラディシュ、日本、インドネシア、フィリピンの労働時間の状況が報告されていますが略]

過重な仕事の重圧と過労は深刻な健康被害のリスクをひきおこす。中国では週あたりの平均労働時間が60時間にも達している。2014年の政府発表では、毎日1600人もの労働者が過労によって命を奪われているという。また日本でも月159時間の残業による過労死が報じられている。

[香港、インドネシアの長時間労働による事故、「過労死」が国際語になっている、過労自殺も引き起こしている、長時間労働がもたらす健康上の被害、睡眠不足による健康被害と自殺の増加などが報告されていますが略]

自由市場の資本主義における競争激化は、労働者に不幸しかもたらさない。「底辺への競争」(Race to the Bottom)はさらに過酷な労働条件を生み出す。労働者は一層勤勉に働くことで生活の糧を得るよう迫られる。だが実際には、それによって得るものは「死」以外なにもない。労働時間の延長を通じて、資本家はわれわれの労働の成果を奪うだけでなく、われわれの尊厳、そして生命さえも奪っている!

われわれの心身の極限を越えた労働は、我々の生活と生命を脅かす。アジア多国籍企業モニタリングネットワークは、賃金を維持したまま一日の労働時間を6時間とする厳格な規制と、心身の健康を保持するために少なくとも8時間の休息時間が取れるようにすることを各国政府に求める。また通勤時間を労働時間に含めることも検討することを求める。通勤に長時間を費やすことで十分な休息をとることができないからだ。

[尊厳ある賃金の制定を要求していますが略]

1886年5月1日の「8時間運動」(Eight Hour Movement)以来、たゆまぬ闘争と努力を通じて、労働時間規制という勝利を実現した。だがその勝利はまたしても資本家によって奪い去られ、ふたたび「8時間運動」以前の労働時間に回帰してしまった。私たちの生活の質がすでに死に至る程度にまで引き下げられたいま、沈黙をつづけることはできない!もういちど勝利を奪いかえそう!

2018年4月28日

亞洲跨國企業監察網絡(Asian Transnational Corporation Monitoring Network)

中国:二つのメーデースローガン(2018/5/1)

メーデーです。おとなり中国は、代替わりの「奉祝メーデー」とは関係なく毎年お休みです。人民日報ウェブ版を開いたら、トップ記事で大きく

「習近平:弘揚労模精神 激励広大労働群衆争做新時代奮闘者」
(習近平:労働模範精神を発揚し、広範な労働者大衆が競い合って新時代の奮闘者となるよう激励せよ)

という見出しとともに、メーデ関連記事が掲載されていました。あまり意味がないので、とりあえず記事のタイトルだけ訳します。

習近平給中国労働関係学院労模本科班学員的回信
(習近平から中国労働関係学院労働模範本科班学員への返答)

珍惜栄誉 努力学習 継続拼搏 再創佳績 激励広大労働群衆争做新时代的奮闘者
(栄誉を大切にし 学習にいそしみ 粘り強く奮闘を継続し 好業績をさらに創造し広範な労働者大衆が競い合って新時代の奮闘者となるよう激励せよ)

紀念中共中央発布“五一口号”七十周年座談会在京挙行
(中共中央発布の“メーデー・スローガン”70周年シンポジウム)

で、このような政府側の取り組みとは別に、賃上げや長時間労働など労働条件の改善という「メーデー・スローガン」を掲げてストライキを呼びかける労働者たちのニュースも流れていました。

どうせ訳すならこっちでしょ、ということで訳しました映像もあります。ちなみに4月末に北京大学でのアカハラに#MeTooの声を上げた女子学生の岳昕さんの二度目の公開状でもこの争議や塵肺患者の境遇など労働者への関心にも触れており、こちらもぜひ翻訳紹介したい内容です。
→https://www.letscorp.net/archives/130463。

激温経済の中で過酷労働の改善と賃上げを求める労働者の要求は当然でしょう。なぜ弾圧する?以下、香港紙りんご日報の記事の翻訳です。映像もあります。

<会員 IY>


★18省27市示威促加薪天秤手號召今罷工遭打壓
18省27都市で賃上げ示威 クレーン運転手らが呼びかけたストに弾圧

原文

「給料があがらないときはどうする?」「ストライキでしょ!」

今日は5・1労働節だが、中国国内では驚くことにメーデーストライキが呼びかけられていた。建築用クレーン運転手らが、低い賃金、ひどい待遇に不満をもち、先週木曜日(4月26日)に全国18省27都市の街頭で横断幕を掲げ、スローガンを叫ぶ示威を行い、賃上げを求め、賃上げされなければ5月1日にストライキを行うと予告した。争議は各地に広がり、当局は慌てて弾圧に乗り出した。労働運動活動家によると、今回の示威行動は現場の親方らが呼びかけたもので、従来の争議ではあまりみられなかったケースだという。

中国労工通訊およびウェブ上の映像などによると、クレーン運転手らによるリレー式の示威は、広東省中山、茂名、広西省、福建省、江西省、湖南省、湖北省、河南省、河北省、四川省、重慶特別市など中国全省の半分の18省27都市で連鎖的に、しかも同一産業のなかで発生している。四川省自貢市のクレーン労働者らが4月26日に行動をはじめたのが最初で、かれらは横断幕を掲げ、賃上げを要求し、それが受け入れなければすぐにストライキに突入すると宣言した。


・広東:横断幕を掲げる茂名の示威労働者(写真)

・山東:青島クレーン労働者らの示威(写真)

「家族を養えない 満足にご飯も食べられない!」と叫ぶ

河北省石家庄とおもわれるクレーン運転手らは大きな横断幕を掲げ、賃上げと労働時間の規制を要求している。「タワークレーンのオペレーター9000元、合図者5500元、エレベータ運転手5000元。8時間労働。」広西省玉林の労働者は横断幕を掲げて、残業代1時間につき50元増やせ、と叫んでいる。河南省洛陽の建築労働者は「洛陽のタワークレーンのオペレーターには祝日休暇もなく、残業代もなく、諸手当もないので要求してかちとるしかない」というスローガンを掲げている。

ある労働者はWEB映像のなかで中央政府に対する不満を公然と述べている。「おれたちの給料は5-6年前と変わらない……残業代も出ないし、給料も上がらない……これじゃ家族を養っていけないし、満足に食事もとれないよ」

当局は大いに緊張し、ウェイシン・チャット(中国国内のライン)グループを閉鎖し、チャット・オーナーを調査している。本誌記者はためしにこのアカウントに連絡を取ってみたが、このアカウントが違法の疑いがあるということで当局から閉鎖されていた。情報によると、深セン建築業協会機械分会が前日に発した緊急通知では、クレーン運転手らが低賃金に抗議してメーデーに集団行動をおこすので、建築関連企業は管理を強化し、争議の爆発を回避するよう指示していたという。昨日、本誌記者は深セン建築業協会に電話したがつながらなかった。政府関係者がすでにこの事件に介入しており、労働者代表と面会したという情報もある。

・建設現場で示威の指揮を執る親方(写真)

・政府担当者と警察が説得に(写真)

「非常にめずらしい」と香港HKCTUの幹事

中国国内の労働者の権利に関心を示してきた香港職工会聯盟の林祖明幹事によると、今回の示威行動は労働者がQQ(中国のインスタントメッセンジャー)などのグループで自発的に組織したもののようだ。中国国内の建築業や下請け構造の状況は香港と似ており、下請け、孫請け、など階層化されている。現場の労働者は親方が仕事を手配しており、今回はその親方らが始めた者だろう。林祖明幹事によると、中国国内のタクシーやバイク便などの業界でも近年ストライキが多発していたが、建設業ではあまりみられなかった。今回のクレーン作業員らの示威とメーデー・ストライキの呼びかけは、近年ではまれに見る事件だ。

中国:2012-2016の全国職業病報告(2018/1/9)

労働安全衛生に携わる中国のNGOからの情報です。

政府部門に報告のあった新規の職業病は約3万件で、各年度とも90%近くをじん肺が占めていました、という報告です。
漢字とグラフなのですぐわかると思います。

2012-2016の全国職業病報告

こちらは同じNGOが2017年に亡くなった(一部の?)じん肺患者のメモリアルです。こちらも写真などがあるでわかるかな、と。合掌。

◎じん肺でなくなった方々

会員・I  Y

 

台湾:労基法改悪(労働時間規制の緩和)に抗して国会周辺で座り込み (2017/12/6)

すこしまえから台湾では労働時間規制の緩和をめぐる労基法改正案が、国会で審議されています。昨年改正した労働時間規制の使い勝手が悪いといことで、再改正をもくろむ民進党政権に対して、野党などがかみついている、と構図ですが、政党から自立してた労働団体も国会周辺での抗議活動などをおこなっているようです。ニュースが流れてるなーとおもいながら、つい忙しくて紹介できませんでした。

これも単にリンク先の紹介ですが、12/4の夜には国会周辺の道路を封鎖した座り込みなどがおこなわれました。院内でも膠着状態が続いているようです。
 中国語報告

労働時間規制はどこの国でも労働者の命にかかわる問題です。カローシ(過労死)が国際語になっている現状はおかしいですね。
がんばれ台湾労働者。

 (会員 H I)

職安健電子報(第28期2017.7.28)

こんにちは、会員の稲垣です。

中国広州市の労働NGO「安之康信息諮詢中心」が発行する月刊メールマガジン「職安健電子報」の2017年7月28日号の目次を翻訳しました。こちらから原文をダウンロード(点此下载)できます。

職安健電子報(第28期2017.7.28)

目  次

1、労災・事故

1.1.【貴州黔西南州】貴州天然ガスパイプライン爆発 8人死亡35人負傷
1.2.【江西九江】江西彭澤化学工場で爆発 3人不明3人負傷
1.3.【吉林松原】吉林松原で天然ガスパイプライン爆発 5人死亡89人負傷
1.4.【浙江嘉興】嘉興の企業の職員3名が汚水池に転落、1人死亡、2人重傷
1.5.【香港】香港ホンハムの地下パイプライン工事で3人死亡
1.6.【香港】レストラン爆発 厨房で働くほとんどが致命的火傷
1.7.【江西九江】江西湖口化学工場の火災が鎮火 アルコールに引火
1.8.【福建アモイ】福建の男性工員 度重なる残業で吐血後に意識不明
1.9.【広東広州】広州の建設現場のクレーン倒壊 7人死亡2人負傷

2、労働安全衛生、安全規定

2.1. 18項目の衛生基準が廃止へ

3、職業病の予防

3.1 職場の安全ラインと標識 あなたの職場は正しく表示されていますか
3.2 窒息中毒事故の予防措置がなされていない職場がある
3.3 溶接作業エリアでは危険告知パネルの設置を
3.4 工場内の電気工が知っておくべき安全知識
3.5 自動車製造業の労災リスクの要因と予防措置
3.6 最も危険な6つの点検修理作業
3.7 毎日のように唱える安全業務だが本当に実施できていますか
3.8 職場の隠れたリスクを徹底チェック 14の方法で事故発生率を80%引き下げる
3.9 まだまだ設置できる危険作業パネル
3.10 新入社員に教える基礎救急知識と技術
3.11 WHOが伝えるがんのリスクのある物質
3.12 危険な化学品を夏場どこに保管する?

4、社会保険

4.1 【広東】省を跨いだ養老年金保険料の支払いの起源に関する回答
4.2 【広東珠海】珠海で今月から実施される改訂出産育児保険について
4.3 他の地域からの転入者による法定積立金の受け取りについて
4.4 各地で発表される養老年金の調整 この2種類の人が多くもらえる
4.5 【広東】養老保険はどうすれば多くもらえる? はやく友達に教えないと
4.6 【広東広州】広州の今後1年間の保険料等の納付について 退職まであとどれくらい納付する?

5、女性労働者とジェンダー

5.1 【広東広州】労災の母親の美と哀愁
5.2 【広東広州】女性清掃員が殴られる 仲間たちよ彼女を助けよう

6、環境と健康

6.1 日焼止めは人類を救うが海は泣いている
6.2 ゴミの焼却と出生問題の関係はさらに研究を
6.3 【河南新郷】カドミウム小麦の危険は去らず 新郷にまた新たなバッテリー工場
6.4 ファストファッションはなぜ安い? あなたの買った服が農民を搾取し環境を汚染する
6.5 【香港】汀角保育区の運河に大量のプリント基板が18年間も投棄されていた
6.6 【韓国】デジタル社会の犠牲者

7、その他

7.1 【アメリカ】セクハラ、パワハラ、民族差別に直面したgoogleの職場対応
7.2 【広東佛山】バス運転手 順徳では賃上げを求めて3日間のスト 珠海では1200元の賃上げ
7.3 【河南鄭州】iphoneは炭鉱労働者がつくる 郭台銘の本当のスーパー・チームメイトとは?
7.4 楽視ホールディングで賃金不払い 上場のグループ企業には影響なし
7.5 11の省で最低賃金引き上げ 今年はさらに16の省で引き上げ必要
7.6 【四川攀枝花】あの町のあの工場の物語
7.7 【遼寧瀋陽】夏休みの実習先フォックスコンの待遇が最悪
7.8 ファストファッションの裏にある「本当のコスト」
7.9 【広東東莞】たたかおう!癒えることのない傷跡のために
7.10 職業病になったら会社にどう申請すればいい