JCLIF レポート

中国広東省:火薬工場の労働者の工場占拠に機動隊投入 (2012/6/25)

中国の元国有火薬工場の民営化・合併にともなう解雇補償金をめぐり、労働者がピケをはり、機動隊と衝突、というニュースが画像付きでながれていたので、紹介します。

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★中国広東省:火薬工場の労働者の工場占拠に機動隊投入

火薬工場を労働者が工場占拠

原文と映像&画像
http://molihuaxingdong.blogspot.jp/2012/06/10_23.html

広東省韶関市貞江区犂市鎮の力拓民爆破機材工場の全労働者は、5月から会社の上級管理者の汚職と公金の私物化に抗議し、ストライキを続けてきた。労働者たちは工場の入口に「血と汗の賃金を還せ」「汚職反対、腐敗成敗」等の横断幕を掲げている。

会社は労働者の要求にまともに答えず、回答を引き延ばしてきたことから、状況は混迷を深めてきた。

6月22日、労働者は大通りを封鎖し、交通をマヒさせた。そして工場の入口を封鎖し、経営陣が工場から逃げられないようにした。車で火薬庫の入口も封鎖した。当局が派遣した数百名の警官と労働者が対峙した。

その夜、機動隊が労働者を追い払おうとして双方が衝突。催涙弾を使った弾圧がおこなわれ、数人が逮捕された。

警察が工場に突入し、身動きの取れなかった経営陣を連れ出し、火薬庫の入口をふさいでいた車両をレッカーで移動させ、倉庫内の火薬を持ち出した後、撤退した。

23日、労働者による工場占拠は継続された。千人近くの警官が工場全体を何重にも包囲ししており、事態は継続している。

労働者によると、この工場は宏大爆破社に買収されたが、その際、労働者に支給されるはずの解雇補償金を経営陣が横領したので、ストライキになったという。

力拓民爆破機材工場はかつて「広東省309工場」と呼ばれ、50年代に設立された国有中型企業で、広東省広業環境保護産業グループの傘下にある。現在の従業員は約800人で、工業用火薬と工業用雷管を製造している。