月別アーカイブ: 2016年6月

台湾:キャビンアテンダント労組のストライキが勝利

台湾のキャビンアテンダント組合のストライキは、会社が労組要求を全面的に認めることで勝利解決したようです。

労基法84条1項による労働時間規制の緩和という、一般的には理解が広まっていなかった問題を、ストライキという社会的方法で世論に広めたことで、台湾の労働運動の水準を引き上げることができたという評価もあります。

苦労網「焦点事件}
苦労網「焦点事件」より

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台湾:キャビンアテンダント労組はなぜストライキに突入したのか

台湾:キャビンアテンダント労組はなぜストライキに突入したのか(1)
台湾:キャビンアテンダント労組はなぜストライキに突入したのか(1)

台湾の客室乗務員組合のストライキですが、労基法の労働時間規制適用除外を受け入れる協約に反対しているということもストライキの理由でした。

ストライキは続いており、南部の高雄からも組合員60名が駆け付けています。高雄の組合員は当局から「スト権がない」という不当なデマにも屈せずにストライキに合流しています。まもなく就任する新理事長もストの現場にきて一時的に出勤地点を元に戻すことを約束しましたが、その他の要求については「検討する」ということしか言わなかったことから、組合は街頭でのストライキを継続することを宣言しています。 続きを読む 台湾:キャビンアテンダント労組はなぜストライキに突入したのか

台湾:キャビンアテンダント労働組合がスト突入

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桃園市空服員職業工會は6月21日までのスト権投票で、2,638人の組合員のうち、2,535人の圧倒的賛成でストライキ権を確立し、6月24日午前0時から、台北にある中華航空台北支店の前でストライキに突入しました。今日のほとんどの便が欠航になりました。

 

桃園市空服員職業工會は中華航空の客室乗務員らでつくる労働組合。6月1日から従来の台北支社での出勤打刻を、市内から1時間ほどかかる桃園空港での打刻に切り替えたことから休息時間が1時間削減されることに反対してのストライキ。内外の労働組合からの支援も高いです。

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香港のNGO・SACOMが中国のディズニー・サプライヤーの労働条件を調査、改善を要望

先日、香港のNGO・SACOM(Students and Scholars Against Corporate Misbehaviour、多国籍企業の労働実態を監視する学者と学生の会)が、上海ディズニーランドの開園に合わせて、中国のディズニー・サプライヤーで多発する労災を糾弾する抗議行動を行ったことを紹介させていただきました。

そのなかで言及されている、上海ディズニーランド開園に先立って、このほど発表された、在中国ディズニーサプライヤーの労働条件調査報告書についてのプレス・リリースを翻訳しましたので、ご紹介します。

報告書は題して『労働者にはおとぎの国ではない』。上海では、アジア最大のディズニーランドの開園に先立つ5月20日、世界最大、売場面積5,000平米のディズニーストアが開店、その内部をテレビで見ましたが、ありとあらゆる(お菓子はないそうですが)ディズニーグッズで5,000平米の売り場はいっぱい。この影にいったいどれだけの労災被害者がいるか、どれだけの失われた指があるかと思うと、気が遠くなりそうでした。

★ プレスリリースの原文(英語版)URLはこちら

★ 報告書の全文(pdf、中国語、英語併記)はこちらです。

 投稿:わだともこ(レイバーネット・国際部)

 

 ★ 関連ニュース「上海ディズニーランド開園にあわせて抗議行動」

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[報告]   労働者にはおとぎの国ではない

―中国のディズニーサプライヤーにおける労働条件についての調査報告書

2016年6月14日

 われわれ Students and Scholars Against Corporate Misbehaviour (SACOM、多国籍企業の労働実態を監視する学者と学生の会) は、2005年の設立以来、中国のディズニーサプライヤーにおける労働条件について憂慮し続けてきた。
われわれが以前に行った調査では、工場において労災が頻発し、多数の労働者が、老朽化した設備のせいで指を切断していることが明らかになった。これを受けてディズニーは、これらの工場においていくつかの条件を改め、また、工場のリストを公表した。しかしながら、本件はまだ”めでたし、めでたし。終わり。”とはなっていない。先の報告から10年、SACOMの新しい調査報告で、従業員たちが未だに大きな労災リスクにさらされながら、ぎりぎりの生活を送っていることが明らかになっている。

この度の報告は、2015年7月から2016年2月に実施した、8つの在中国 ディズニーサプライヤー工場での調査にもとづいている。調査員は、工場の労働現場へ潜入し、また、周辺の労働者や入通院中の労働者から聞き取りを行った。3つの工場、とりわけ保温マグカップを製造している先行というサプライヤーの工場で労災が多発して おり、先行のある部署では、1ヶ月に10件を超える事故が発生していた。設備の老朽化と労働者へのトレーニング不足が原因で、従業員たちが指を切断したにもかかわらず、適切な補償がなされないという、明白な法律違反が起こっていた。事故による労災に加えて、労働者たちは、化学物質、ほこり、騒音による健康被害のおそれにさら されていたが、彼らはそもそもリスクについて知らされておらず、また、トレーニング や防護装備も提供されていなかった。

調査では、対象の8つの工場で非常な長労働時間が行われていること、一部の労働者は、ひと月の残業が144時間にも達すること、も判明した。さらに問題 なことに、残業代がきちんと支払われておらず、また、労働者は休みをとると罰金を課されていた。長時間労働はそれ自体健康に悪影響があるが、さらに、それによる疲労が労災を誘発していた。

労働者の多くが、会社から正式な契約書を提示され、署名するということをしていないことが判明したが、これは法に反する。正式な労働契約がないために、適切な賃金・手当て、その他の諸権利が明らかになっておらず、保証もされていない。さらに、8工場の雇用主たちは社会保障の企業負担金を払っていない。すなわち、彼ら経営者は、労働者たちが医療を受ける権利や、失業時や老後に保障を受ける権利を侵害しているということである。

この度の調査はまた、労働組合がある工場は8ヶ所中3ヶ所のみであることを明か にした。さらに、3ヶ所の組合も、役員は労働者の直接・間接選挙で選ばれておらず、まったく労働者を代表したものになっていなかった。

ディズニーがCSRとして唱っているものは、機能していないということが明らかになった。ディズニーは、サプライヤーをモニターしていると広報しているが、サプライヤーの工場にディズニーの監査が入る際は、事前に連絡が行っていることが、SACOMの調査で 分かった。
監査がいつ、どの項目について行われるのかサプライヤーが知っていれば、あらかじめさまざまな隠蔽がなされ、労働条件の真の実態を明らかにする監査などできない。

世界で2番目に大きいメディアコングロマリットであり、6月16日、上海に新たなディズニーランドのオープンを控えるディズニーには、中国に1,400あるそのサプライヤーの労働条件を改善する責任がある。労働者を搾取して巨大な利益をあげるのは正義に反する。 それゆえSACOMは、ディズニーが速やかに問題解決にとりくむことを要求する。

上述の、この度の調査で明らかになった諸問題を踏まえ、SACOMはディズニーに、サプライヤーの工場において下記を行うことを要求する。

1. 労働者の労働時間を短縮し、法律に則った休日、祝日の休みを付与すること。基本賃金と所得全体を引き上げ、法に定められた残業代を払うこと。所得は、労働の価値を反映するものでなければならないからである。

2. 旧式の、安全でない防護装備を[新しい、安全なものに]交換し、また、機械を[労働安全の観点からよりよいものに]更新すること。新規就労の労働者に対しては、安全および機械の操作に関する研修を1週間から半月実施すること。労災に遭った労働者には、失った所得や医療費、滋養のための支出、その他法が定める各種補償を払うこと。

3. 製造業者が下記を行うよう徹底すること。人体に有害ではない化学物質を使用すること、労働者に適切な防護装備を支給すること、および、半年毎に労働者の健康診断を行うようにさせること。

4. 製造業者が下記を行うよう徹底すること。労働者と法的に有効な労働契約を交わすこと、および、全労働者について社会保障費の雇用者負担分を法に則って払うこと。

5. 製造業者が労働者に罰金を課すことをやめさせること。また、工場の[寮の] 居住条件や食事のサービスを改善すること。

6. 児童労働を禁止すること。臨時雇用の労働者に、該当地域の最低賃金より低い賃金を払うことを禁止すること。(労働者派遣代理業者からの)派遣労働者や学生を正規労働者として雇用すること。また、”同一労働同一賃金”の原則を適用すること。

7. すべての工場で、労働者の民主的な選挙で選ばれた役員会を持つ労働組合を組織すること。

8. すべてのサプライヤーの社名および所在地を公表すること。また、メディアと大衆が、それらのサプライヤーの労働条件をモニターできるようにすること。

注:上記の[ ]内は、訳者が補った言葉で、( )は原文でもかっこに入れて記載されている箇所です。

香港 :上海ディズニーランド開園にあわせて抗議行動ー中国のディズニーサプライヤー工場の労働条件を変えるため、今すぐ行動を!

6月16日、上海ディズニーランドがオープンしました。ウォルト・ディズニーのアイガー会長兼CEOは、開園セレモニーで「今天我們夢 想成真」(今日、私たちの夢が実現しました)と中国語で言ったそうです。でも、ディズニー サプライヤーの工場で働く労働者の夢を踏みにじっていることについてはどうい うつもりなんでしょうか?

ディズニーランド香港に抗議行動(2016/6/15)
ディズニーランド香港に抗議行動(2016/6/14)

中国にあるディズニーサプライヤーの工場における労働条件改善に取り組む香港のNGO、SACOM(アップルやユニクロの在中国サプライヤーにおける労働者の権利侵害告 発でもお馴染み)が、香港職工会連盟(HKCTU)などとともに、上海ディズニーランドの開園に合わせて、香港で抗議行動を行いました。 続きを読む 香港 :上海ディズニーランド開園にあわせて抗議行動ー中国のディズニーサプライヤー工場の労働条件を変えるため、今すぐ行動を!

強制連行された元中国人労働者が三菱マテリアルと和解

 ―内田雅敏弁護士がその意義を毎日新聞に投稿

マスコミで報道されていますが、戦時中に日本の強制連行されて過酷な労働を
強いられた元中国人労働者が損害賠償を求めている問題で、三菱マテリアル(旧
三菱鉱業)は、元労働者と和解をし、ひとりあたり10万元(約170万円)を
支払うことに合意し、6月1日に北京で調印が行われました。

三菱マテリアル和解(160607毎日新聞夕刊)
三菱マテリアル和解(160607毎日新聞夕刊)

調印式に立ち会った内田雅敏弁護士から、当日メールがあり、そのご毎日新聞
に投稿された記事が送られてきましたので、ご紹介します。→ 毎日新聞記事
和解協議が難航する中、今までの花岡事件、西松建設広島安野事件の和解内容
より前進した和解を勝ち取った内田先生、本当にご苦労様でした。日中労働情報
フォーラムとして、内田先生の講演会を企画しようと思っています。

伊藤 彰信 (日中労働情報フォーラム代表)

特別講演 「なぜ文明国ドイツにヒトラー独裁政権が誕生したのか?」石田勇治(東大教授) 6月17日

―日本におけるナチ・ドイツ研究の第一人者による徹底分析―

2013年7月の麻生副総理の「ナチスの手口に学んだら」との暴言は、まさに戦
争と強権支配を狙う安倍政権の危険な本音を曝け出したものです。今日の日本の
情勢はナチスが登場したあの時代のドイツの状況に近づいてきているのではとの
多くの危惧の声が高まってきています。そこで石田勇治・東大教授に「ワイマー
ル憲法下のドイツでいかにして独裁政権が成立し、ナチ体制がいかにして人びと
をひきつけ、巻き込んだのか」を徹底分析していただきます。
併せて昨年11月に安倍政権が行った暴挙・「戦争法廃止集会への参加を予定し
ていた中国人・侵略戦争犠牲者遺族へのビザ発給拒否、集会妨害」を告発する特
別報告を行います。

特別講演  石田勇治(東京大学教授)—ヒトラーとナチ・ドイツ—
    「なぜ文明国ドイツにヒト独裁政権が誕生したのか?」
特別報告① 田中宏(一橋大学名誉教授)
     「外務省によるビザ発給拒否・集会妨害は断じて許されない」
特別報告② 高嶋伸欣(琉球大学名誉教授)
     「戦争法廃止集会に参加を予定していた中国人・侵略戦争犠牲者家族
    等の入国を、全面拒否した日本国政府の措置は日本国憲法を踏みにじる
    暴挙だ」 続きを読む 特別講演 「なぜ文明国ドイツにヒトラー独裁政権が誕生したのか?」石田勇治(東大教授) 6月17日

「人民網日本語版」2016年5月後半 抜粋(2016/6/1)

<20> 「人民網日本語版」2016年5月31日
日本の歴史学団体が声明「慰安婦問題は終わっていない」
日本の歴史学団体15団体が30日、「慰安婦」問題に関する声明を発表、日韓両国政府は昨年、「慰安婦問題」の解決に向け合意に達したが、これは決して慰安婦問題が終結したことを意味する訳ではないと強調した。関係各方面がこの問題に真摯に向き合い、根本的な解決に向けて善処していくよう、声明は求めている。日韓両国政府は昨年、「慰安婦問題」について、「最終的かつ不可逆的解決」とすることで合意し、かつ、国際社会において「慰安婦問題について互いに非難・批判することは控える」ことを確認し合った。これについて声明は、「両国政府の合意は、慰安婦問題に終止符を打とうとする意図の現れであり、歴史研究による新たな発見およびこの問題に対する新たな評価が生まれる可能性を排除している」と指摘。政府側からの一方的な宣言で問題の終結を図ろうとすること、さらには今後討論を深めることを封殺するようなやり方は、「慰安婦」問題の根本的解決とはかけ離れたものだと強調した。

<19> 「人民網日本語版」2016年5月31日
中国国際サービス貿易交易会が北京で開催 日本の「介護」が注目
第4回中国(北京)国際サービス貿易交易会が28日から30日にかけて、北京の中国国家会議センターで開催されている。日本貿易振興機構(ジェトロ)が設けた日本ブースには、介護、環境、食品、教育、アパレル、不動産、観光などの分野の企業9社が出展している。その他、日本の東京都も中小企業7社を率いて、単独のブースを開設し、それぞれの優れた製品や技術を紹介している。介護施設の運営などを手掛けるリエイの中国のマーケティングスタッフ・陳雁兵さんによると、1980年創立の同社は、2000年に介護サービス「コミュニケア24」の展開を開始。その後、日本国内で介護付有料老人ホーム、デイサービス、訪問介護などのサービスも提供するようになり、タイや中国の介護市場開拓も積極的に行っている。リエイは現在、日本国内で介護施設45カ所、国外で3カ所を運営している。

<18> 「人民網日本語版」2016年5月31日
論争の絶えないオバマ氏広島訪問、安倍氏の憲法改正の新たな口実に
オバマ米大統領の先日の「広島訪問」は「政治的遺産づくり」という私心に事欠かないが、それ以上に安倍晋三首相の利益のために骨を折った側面が大きいようだ。ニューヨーク・タイムズは先日「長年広島に代表されてきた日本平和主義は、オバマ大統領の今回の訪問で転向するのだろうか?」との問いを発した。答えは知る由もない。だが7月の参院選を前に、憲法改正へ動き出そうとしている安倍氏が、これを機に騒ぎ立て、得票数を伸ばそうと図り、改憲推進の新たな契機を探ることは、予見可能な必然的選択肢だ。キューバとの国交回復、イラン核問題の解決に続き、オバマ氏は現職米大統領として初めて広島を訪問し、自らの「外交的遺産リスト」に新たな一筆を慌ただしく加えた。オバマ氏は訪問前に述べたように、原爆投下について謝罪はせず、日本国民の一部に不満を抱かせたが、AP通信は「オバマ大統領が広島に姿を現わしただけで、おわびの意と理解されるに十分だ」との見方があることを報じた。 続きを読む 「人民網日本語版」2016年5月後半 抜粋(2016/6/1)